スタンフォードの権力のレッスン
スタンフォードの権力のレッスン
書籍情報
- デボラ・グルーンフェルド 著/御立 英史 訳
- 定価:1980円(本体1800円+税10%)
- 発行年月:2021年07月
- 判型/造本:46上
- 頁数:384
- ISBN:9784478065891
内容紹介
人を効果的に動かすには「素の自分」でいるだけでは足りない。権力を生む言動を正確に理解し、自分をコントロールしなければならない。人はどんな相手についていくのか、あえてパワフルにふるまうべきとき、パワーダウンすべきときとは? まったく新しい視点で権力を読み解く、スタンフォードで大人気の権力教室。
目次・著者紹介詳細を見る▼
目次
INTRODUCTION 「権力のレッスン」へようこそ
最初に出会う権力者は「親」
権力者は「演技」をしている
権力は「役割」に付随している
「魔性の女」のレッテル
「演じる」ことでパワフルになれる
権力関係は「すべての場」に存在する
権力を手にする「正しい」方法
だれのための本か? ── 権力をうまく使いたい人へ
本書の内容と構成
PART 1 権力とは何か? その正体を正確に知る
CHAPTER 1 権力の真実と神話 ── だれもが権力を誤解している
人は権力に「魅了」される
権力は「ツール」である
権力の「正体」とは?
権力は個人の「属性」ではない
権力は「つながり」を生む
権力を持っているのは「だれ」か?
男は女より権力の行使がうまいか?
権力は「何のため」にあるのか?
PART 2 権力を戦略的に使う ハードパワーとソフトパワー
CHAPTER 2 自分を強く見せる戦略 ── パワーアップとプレイ・ハイ
宮殿で「中国首相」が見せたもの
「コークが好きか、ペプシが好きか?」
プレイ・ハイ ── 自分を大きく見せる戦略
人は「非言語メッセージ」を信頼する
あえて「間違った家具の使い方」をする
「決めるのは私だ」という戦略
「マウンティング」は自分に跳ね返る
格下からの「褒め言葉」は不快に響く
格上が「境界線」を決めている
自分への権力意識で行動が変わる
「注意」は権力の通貨である ── 叱責すら報酬になりうる
「話をさえぎる」という権力の誇示
「ノー」を言うスキルを上げる
権力の「アップ&ダウン」を使いこなす
「部下としての権力」を自覚する
CHAPTER 3 相手を優位に置く戦略 ── パワーダウンとプレイ・ロー
「セコイア・キャピタル」の転換点
奇妙だが効果的な「ヘッドハンティング法」
権力者が「自分を下に置く」インパクト
パワーダウンは「強さの表明」になる
権力のバランスを「相手側」に傾ける
プレイ・ロー ── 自分を小さく見せる戦略
身を引くことで「脅威ではない」と示す
自分をネタにして笑う
「頼みごと」は仲間をつくる
「境界線」を相手に決めさせる
「承認」を求める
媚びても好かれない理由
シェリル・サンドバーグの権力の源泉
相手に「敬意」を示す
「参加型リーダーシップ」を効果的に使う
「パワーダウン」をマスターする
「集団への貢献者」が権力をつかむ
PART 3 権力を感じさせる パワフルに行動する方法
CHAPTER 4 権力を「演じる」 ── 権力はプロットで決まる
演技とは自分を「マネジメント」すること
「現実」に合わせて役を演じる
セレナ・ウィリアムズの失敗
「プロット」から外れるな
「責任」を引き受けることで権力が機能する
自分を「集団の一員」と定義する
自分の「役割」を正確につかむ
「格上の部下」に対応する
プロットを誤解すると、権力を生かせない
有無を言わさぬ厳しいマネジャー
自分らしくなくても「パワーアップ」すべきとき
権力者を演じる
「途切れぬ線」というテクニック
「ドラゴンの母」になりきる
マジック・イフ ── 望ましい自分を内面化する
「自分には1万人がついている」と考える
「小道具」が心理に影響する
服装が「周囲の目」と「自分の心理」を変える
「ハイヒール」は身長を高くするだけではない
自分の「縄張り」をつくる
「場所」が権力に影響する
「離れる」ほど権威は弱まる
若い女性が「ボス」になるには?
「役割」を演じきる
演じることで「新しい自分」を解放できる
CHAPTER 5 「助手席」で力を発揮する ── 脇役として力をつかむ
権力は持ち運べない
「いい部下の条件」は上司次第で変わる
「スーパーヒーロー・コンプレックス」が問題を生む
自分の「立場」を見きわめよ
「過大な自己評価」はダメージが大きい
間違ったパワーアップは「社会的自殺」になる
「助手席」で力を発揮する
「組織を優先する」ことが信頼をもたらす
ロケットに乗るのに「席」を選ぶ必要はない
「リスク」を引き受ける姿を見せる
「覚悟」が力を生む
「違いを生むチャンス」を見逃さない
CHAPTER 6 権力の「プレッシャー」に勝つ ── 力には責任がともなう
監獄実験でわかった権力の影響
看守による「権力行使」の3つのパターン
人の上に立つ際の「恐怖」
インポスター症候群
リーダーは「現場」に立て
「準備万全」まで待っていたら手遅れになる
「逃げる人」は信頼されない
多くの人は1位より2位を好む ── 「責任を負うことへの恐れ」を克服せよ
「ただ好かれたい人」には難しいゲーム
「パフォーマンス不安」を克服するテクニック
1.「ウォーミングアップ」をする
2.「リハーサル」をする
3.自分を忘れる
4.「恐れ」を受け入れる
5.「愛」を選ぶ
6.相手との「つながり」を意識する
PART 4 権力の手綱をさばく 権力への対抗策
CHAPTER 7 権力は人を「暴走」させる ── こうして権力者はダメになる
「高潔」だったはずのCEOがしたこと
「権力は腐敗する」のか?
権力は「抑制」のタガを外す
人を「モノ」のように扱い始める
「自分の役に立たない相手」を攻撃する
「無力感」を持った人が権力を持つと?
権力の濫用を「当然の権利」と思い始める
「欠落」が権力に向かわせる
不安を抑えるためにあらゆることをする
フィードバックが「いじめ」になる
「誇大妄想」で失敗を受け入れない
「性的な間違い」を犯す
権力とセックスの相互作用
「強迫観念」に支配されている
CHAPTER 8 権力に「対抗」する ── 権力に屈する心理と解決策
「パワーバランス」を変える
「最悪の権力者」に惹かれる心理
「力で押さえ込もうとする相手」を避ける
「無視」せよ
「自分が悪い」と思わされるな
「明確な境界線」を持っていることを示す
不利益が起こる「場所」を避ける
「境界線」を1ミリも越えさせない
大騒ぎしないが見逃さない
にっこりと「拒絶」する
「共感」を示す
CHAPTER 9 権力者から「力」を奪う ── 立場が弱くても逆転できる方法
突然「傍観者」になってしまう
なぜ「傍観者効果」に陥るのか?
「フリーライダー」問題
「自分だけ気にしすぎでは?」と感じてしまう
あえて「微妙な問題」を言語化する
他者のために「行動する人」になる
「自分の損得」の枠から出る
「影響力のある人物」に参加してもらう
自分を「キャストの一員」と考える
「明確な役割」をつくる
「数」を集める
「二人」になるだけで強力になる
「ユーモア」で制する
「ペナルティボックス」に入れる
報酬と罰で学習させる
人を思いやる
CHAPTER 10 権力の正しい使い方 ── 力は他者のためにある
権力者は何をすべきか?
権力者は「勇気」を与えよ
権力者は「他者のため」に力を尽くせ
権力者は「強固な基礎」を築け
「白人男性」がリーダーになる仕組み
時代に合わない「ステレオタイプ」
新しいリーダーの条件
「達成志向」が高いか?
「思いやり」と「献身」の姿勢があるか?
「感情のすべて」をチームに集中させる
権力のシンプルな原則 ── いい行動には報い、悪い行動には罰を与える
「広い心」で権力を使う
謝辞
訳者あとがき
原注
著者
デボラ・グルーンフェルド(Deborah Gruenfeld)
スタンフォード大学経営大学院社会心理学教授。コーネル大学で学士号(心理学)、ニューヨーク大学で修士号(ジャーナリズム)、イリノイ大学でPh.D.(心理学)を取得。権力と組織行動について研究、多数の論文を発表しており、集団と権力についてのコースで25年以上指導している。本書のもととなったコース「パワフルに行動する方法」は、スタンフォード大学経営大学院の最も人気の高い講座の1つ。スタンフォード大学経営大学院ジョセフ・マクドナルド・チェアド・プロフェッサー、リーンイン財団理事、スタンフォード大学女性リーダーシップ推進センター理事。その研究は学術誌に留まらず、「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙、「ワシントン・ポスト」紙、「ニューヨーカー」誌ほか、多くのメディアで取り上げられている。
訳者
御立英史(みたち・えいじ)
翻訳者。訳書に、ケン・ブランチャード他『社員の力で最高のチームをつくる』、ヨハン・ガルトゥング『日本人のための平和論』、ティエン・ツォ他『サブスクリプション』(いずれもダイヤモンド社)、ロナルド・J・サイダー『聖書の経済学』『イエスは戦争について何を教えたか』(ともにあおぞら書房)などがある。
電子書籍は下記のサイトでご購入いただけます。
(デジタル版では、プリント版と内容が一部異なる場合があります。また、著作権等の問題で一部ページが掲載されない場合があることを、あらかじめご了承ください。)