人生の経営戦略
自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20
人生の経営戦略
自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20
書籍情報
- 山口 周 著
- 定価:1980円(本体1800円+税10%)
- 発行年月:2025年01月 [予約受付中]
- 判型/造本:46並
- 頁数:352
- ISBN:9784478119938
内容紹介
「そもそも生きている意味がわからない」「仕事で失敗するのが怖い」「40代を過ぎて、部下の若手の成長に焦る」「仕事ばかりしていて家族との時間がない」「最近全然成長できていない気がする」…人生でぶつかる様々な問題を、「経営戦略」のコンセプトで解決する、まったく新しい生き方の本。超人気著者の集大成!
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目次
はじめに 思い通りにならない人生を、とにかくなんとかする
第0章 なぜ、いま「人生の経営戦略」なのか?
問題意識① 難しい時代の到来
■「つなぎ目の社会」に起こる精神の後退と自己の喪失
■「居場所の選択」で人生が全く変わる社会がやってくる
■高成長が前提となる社会の仕組み
■「ご縁」に任せられない時代
問題意識② 準備のできていない人たち
■だまって俺について来い!
■「個人が変わる」ことでしか社会は発展しない
問題意識③ 二極化する人生論・キャリア論
■「どっちもダメでしょ」が結論
■「二律背反」を壊すのがイノベーション
■蛇のように賢く、鳩のように素直に
第1章 目標設定について
そもそも「人生の目的」がわからない
01 パーパス 人生というゲームの「基本原理」を押さえる
■「正しい戦略」は「正しい目標」が大前提
■時間資本を別の資本に変えるゲーム
■社会資本は人的資本によって増える
■社会資本が金融資本を生み出す
■資本には2種類ある
■「お金を稼げなかった人」「出世できなかった人」が「失敗者」なのではない
■ウェルビーイングと3つの資本の関係
■「時間泥棒」に自分の人生を奪われないために
第2章 長期計画について
人生が「成り行き任せ」になっている
02 ライフ・サイクル・カーブ 超長期の「プロジェクトロジック」を持つ
■人生には「春夏秋冬」がある
■ステージは目安。「早すぎる」「遅すぎる」はない
■洞察① 季節に応じて「合理的な振る舞い」は変わる
■洞察② ステージの遷移に応じて「役割や貢献」も変わる
■知的生産性のピークは40代?
■人生の後半では「異なる知性」を活用する
■洞察③ 「長期の合理」が大事
■「短期の合理の罠」に陥っていないか?
■早すぎる成功は危険? ピアニスト二人の対照的な人生
いつも出遅れてしまう
03 キャズム 兆しを捉え、時期尚早で動く
■2割を超えると「相転移」が起きる
■「キャズム前」に参入したヤフー、楽天、サイバーエージェント
■成長市場が「爆発的に成長している期間」は「一瞬」
■「時期尚早」でなければ勝てない
■とはいえ「早すぎる」のも問題
■「微分のレンズ」で社会の変化を捉える
■「コア人材」に着目して「兆し」を捉える
人生が思い通りにいかない
04 適応戦略 想定外の出来事をチャンスとして取り込む
■計画の策定・実行・修正を織り交ぜる
■「想定外」を逆手に取れ
■山口自身の適応戦略
第3章 職業選択について
なぜ自分の業界は景気が悪いのか?
05 ポジショニング 前編 「5つの力」に着目して居場所を決める
■なぜ民放テレビ局の給与はあんなに高かったのか?
■立地の魅力度を測るモノサシ
■民放テレビ業界に起きたこと
■決断を「勇気」や「度胸」の問題にしない
■個人にも当てはめることが可能
■人材の価値は「需要と供給の関係」によって決まる
■流行の資格や学位は戦略的には「スジの悪い選択」
■テクノロジーによる「代替品の脅威」
■AIによる代替への3つの対抗策
「ここじゃないどこか」で生きてみたい
06 ポジショニング 後編 多動して「自分の居場所」を見つける
■「どこにいるのか?」という始原の問い
■「能力」を変えるより「立地」を変える
■リモートワークによって「仕事の全国大会化」が起きる
■立地とパフォーマンスの関数
■ローカルメジャーからネーションニッチへ
■居場所は10年で変える
■私が「外資系コンサルティングファームのパートナー」を手放せた理由
営利企業よりNPOの方がクール?
07 CSV競争戦略 社会的利益を生み出す企業が長期的に繁栄する
■ポーター論文の混乱
■「社会的価値が先行する」が結論
■組織風土が最もパフォーマンスに影響する
■組織風土は「有意義なビジョン」で高まる
■何が「モチベーション」を生み出すのか?
■自分の居場所を「社会的利益」に基づいて決める
■個人が「社会的価値」を目指して動けば社会も動く
なぜ努力しているのに評価されないのか?
08 内発的動機づけ 「頑張る」は「楽しむ」に勝てない
■才能より「長く続けられるかどうか」が大事
■「生まれつき信奉」の根強い日本
■「楽しむ人」にはかなわない
■「どれだけ親しんできたか?」が重要
■報酬の危険性
自分は欠点だらけで強みなんてない
09 リソース・ベースド・ビュー 他人には「模倣できない特徴」に着目する
■「手に入らない資源や能力」が大事
■極端な弱みは強みになる可能性がある
■「強みは何か」は危険な問い
■「長く続けてきたこと」に着目する
兼業・副業に興味はあるけど……
10 イニシアチブ・ポートフォリオ 異質な仕事を組み合わせる
■ポートフォリオのメリット
■リスクとリターンの性質の違う仕事を組み合わせる
■アインシュタインはバーベル戦略のお手本
■「時間軸の違い」を盛り込む
■「ライスワーク」と「ライフワーク」のバランス
■ソーシャルビジネスと営利事業を組み合わせる
■とはいえ「戦略資源の逐次分散投入」には注意
■私がブログを書き始めた理由
第4章 選択と意思決定について
一生懸命やっているのにパッとしない
11 ブルー・オーシャン戦略 自分ならではの「組み合わせ」をつくる
■組み合わせは一流でなくてもいい
■「ユニークな組み合わせ」が大事
■交差点が増えれば「世界の多様性」も増える
■組み合わせのヒントは「過去」
仕事で失敗するのが怖い
12 創造性理論 「打率」よりも「打席の数」を重視する
■「成功したから多く生み出した」のではなく「多くを生み出したから成功した」
■大量のガラクタを生み出すのが戦略の前提
■上側へのばらつきを人生に活かす
■成功と失敗の費用対効果は非対称
■追い求めるべきは「打率」よりも「打席の数」
■「失敗し続ける」のは意外と難しい
いつも「みんなと一緒」を選んでしまう
13 絶対優位の戦略 「どちらに転んでも得な方」を選ぶ
■1983年のアメリカズカップチャンピオン艇の選択
■コナーにとっての「絶対優位の戦略」とは?
■逆バリは「人生の春」では有効な戦略
■パフォーマンスを上げる≠ゲームに勝つ
時間の使い方を見直したい
14 正味現在価値 「将来生み出す価値」に着目して時間配分する
■「すぐ役に立つもの」ばかりに手を出すのは危険
■「リターンの期間」が非常に重要
■流行りのスキルや知識に時間資本を投下するのは「絶対劣位の戦略」
■最もリターンの期間が長いのがリベラルアーツ
リスクを取って何かに集中すべきなのか?
15 オプション・バリュー 常に選択肢を複数持つ
■私たちはオプションを日常的に用いている
■実際の意思決定にオプション・バリューの考え方を活かす
■成功者ほどオプション・バリューを確保している
■こういう時代は「臆病」が競争優位になる
■オプション・バリューを「人生の経営戦略」へ応用する
第5章 学習と成長について
仕事とプライベートの両立ができない
16 バランス・スコア・カード 「大事なこと」を書き出してスコア化する
■評価の目線に「短期」と「長期」を混ぜる
■BSCを人生に当てはめてみる
■「自分のモノサシを持つ」ことの重要性
■「的外れ」という罪
■他人のモノサシを鵜飲みにするエリート
■日本という社会のBSC
自分の何を変えたらいいのかわからない
17 ベンチマーキング 行き詰まったら素直に真似てみる
■ベンチマーキングとは「謙虚さ」
■異なる領域からもベンチマークは可能
■「学ぶ」は「真似る」
■創造性と模倣は相反しない
■ベンチマークを人生において実践する3ステップ
最近、成長できていない気がする
18 経験学習理論 良質な失敗経験を追い求める
■経験とは「良質な失敗」のこと
■「全部うまくいっている」は危険な兆候
■組織にとって「経験」は経営資源
■自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
新しい仕事にチャレンジするのが苦手
19 発達指向型組織 積極的に「弱さ」は開示する
■本当の「適材適所」とは?
■「弱さ」を資源として考える
■毎日を研修にする
■コンフォートゾーンを抜ける
■「みっともない」ことをしているか?
優秀な若手が増えてきて焦る
20 サーバントリーダーシップ 与える喜び、支える喜びを糧にする
■「支配する」のではなく「支援する」
■支配型リーダーシップは持続可能ではない
■転機をどう乗り切るか?
■「人生の夏」で求めていたものを手放す
■年を取ることで高まる知性もある
■「流動性知能」と「結晶性知能」とは?
■サーバントリーダーシップと結晶性知能の相性
■2つの「知性の波」を乗り換える
■グリーンリーフというベンチマーク
おわりに 資本主義社会のハッカーたちへ
経営学独習ブックガイド 書籍一覧
著者
山口周(やまぐち・しゅう)
1970年東京都生まれ。独立研究者、著作家、パブリックスピーカー。ライプニッツ代表。
慶應義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科修了。電通、ボストン コンサルティング グループ等で戦略策定、文化政策、組織開発などに従事。
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)でビジネス書大賞2018準大賞、HRアワード2018最優秀賞(書籍部門)を受賞。その他の著書に、『武器になる哲学』(KADOKAWA)、『ニュータイプの時代』(ダイヤモンド社)、『ビジネスの未来』(プレジデント社)、『知的戦闘力を高める 独学の技法』(日経ビジネス人文庫)など。神奈川県葉山町に在住。