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すばらしい人体

あなたの体をめぐる知的冒険

  • 紙版
  • 電子版

すばらしい人体

あなたの体をめぐる知的冒険

書籍情報

  • 紙版
  • 電子版
  • 山本 健人 著
  • 定価:1870円(本体1700円+税10%)
  • 発行年月:2021年08月
  • 判型/造本:46並
  • 頁数:376
  • ISBN:9784478113271

内容紹介

人体の構造は美しくてよくできている。本書は外科医けいゆうとして、ブログ累計1000万PV超、Twitterフォロワー8万人の著者が、人体の知識、医学の偉人の物語、ウイルスの発見やワクチン開発のエピソード、現代医療の意外な常識などを紹介。人体の素晴らしさ、医学という学問の魅力を紹介するサイエンス書!

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに

第1章 人体はよくできている

私たちの体は重い
 立ち上がることができますか? ◆ 宇宙飛行士と筋肉

意外に知らない目の働き
 あなたの視野はかなり狭い ◆ 盲点の実験 ◆ 明順応と暗順応

目の動きをコントロールする力
 この本を揺らして読めますか? ◆ 耳は平衡感覚を司る

涙の理由
 涙と鼻水はなぜ一緒なのか? ◆ 耳と鼻もつながっている

舌が持つ多彩な機能
 「味を感じる」以外の役割 ◆ 味蕾は年齢とともに減る

おたふく風邪と唾液腺
 一日に分泌される唾液の量 ◆ 唾液の働き

頭から大量の血が流れても重症とは限らない
 頭皮は出血しやすい ◆ 目の周りがパンダになったとき

心臓の拍動のしくみ
 心臓にまつわる人類の疑問 ◆ 心臓は筋肉でできている

脳が呼吸をコントロールする
 呼吸の不思議 ◆ 呼吸を止めても…… ◆ 肺は風船のようなもの

ピロリ菌とノーベル賞
 胃がんの最大の危険因子 ◆ ピロリ菌の発見

便はなぜ茶色いのか
 十二指腸は交通の要所 ◆ 赤い便・黒い便・白い便

本当に怖い膵臓の外傷
 膵臓の特殊な性質 ◆ 管腔臓器と実質臓器

腸の長さと人体の「遊び」
 人体の「遊び」 ◆ 「盲腸」という病名のまちがい ◆ 臓器にも個性がある

おならは何でできているのか?
 おならとげっぷの共通点 ◆ 何かを食べると便意を催す理由

とてつもない肛門の機能
 実弾と空砲 ◆ 肛門の外傷は必ず防ぐべき ◆ 人工肛門はどのようなものか?

がんが転移する臓器は偏る
 肝臓は人体の「物流基地」 ◆ 肝臓の解毒作用 ◆ なぜ黄疸が出るのか?

陰茎はどのように伸び縮みするか
 ダビデ像のリアルな造形 ◆ 尿道の長さは男女で違う

あなたはできますか? ── 深部感覚
 あなたはできますか? ◆ 健康な人が床ずれにならない理由

肘をぶつけるとなぜ電気が走るのか?
 しびれるのは薬指と小指だけ ◆ 血管の走る場所

第2章 人はなぜ病気になるのか?

人は何が原因で命を落とすのか
 日本の死因別の死亡率 ◆ 「がんが死因」が増えた意外な理由 ◆ 人が死ぬ最大の要因は……

何も飲み食いせずに生きていく方法
 どのくらいの水と栄養を摂るべきか ◆ 「摂取不足」によって起こる病気 ◆ 日本の国民病だった「脚気」

病気と健康の境目はどこにある?
 意外に難しい問い ◆ 「がん」か否か ◆ 「リスク因子」の発見

免疫は「自己」と「非自己」を見分ける
 免疫の2つの方法 ◆ ワクチンのしくみ

アレルギーが起こる理由
 無害な相手を敵と見なす ◆ 免疫が誤作動を起こす病気 ◆ がんと免疫の深いかかわり

がんと遺伝子
 遺伝するがん ◆ 体の設計図と遺伝子 ◆ 親から引き継ぐ遺伝子の変異 ◆ DNAという暗号文 ◆ 遺伝子という「概念」を発見した偉人たち

ミクロの世界で起こる「進化」
 ダーウィンの恐るべき慧眼 ◆ 病気であることが「有利」になるとき

第3章 大発見の医学史

医学のはじまり
 アスクレピオスの杖 ◆ 医師の君主ガレノス ◆ ヴェサリウスの革命的な偉業

血液は循環している
 ハーヴィーの実験 ◆ 医学の世界の革命

顕微鏡の発明と感染症の原因
 顕微鏡が明らかにした世界 ◆ 18世紀以前の瘴気説 ◆ 世界初・手洗いの効果を示した産科医

すべての細胞は細胞に由来する
 病理学者の慧眼 ◆ 根強かった自然発生説

消毒を広めた外科医
 リステリンの由来 ◆ 微生物学の巨人 ◆ 魔法の弾丸

偶然が生んだ大発見
 戦地における感染症 ◆ ノルマンディー上陸作戦を支える

顕微鏡でも見えない病原体
 細菌とウイルスは全く異なる ◆ ウイルスの増え方 ◆ 感染症とワクチン ◆ B型肝炎ウイルスとノーベル賞 ◆ 奇跡の技術

免疫が破壊される病気
 ある奇妙な報告 ◆ 性感染症患者の傾向 ◆ 不治の病が治る病気に

日本で生まれた全身麻酔
 誰も想像できなかった ◆ 全身麻酔を広めた歯科医たち ◆ 論争と悲劇の結末

糖尿病は恐ろしい
 失明原因の第3位 ◆ 奇跡のインスリン発見 ◆ 遺伝子工学の成果

ギネスブックに載った「痛み止め」
 痛み止めの歴史 ◆ アスピリンで痛みが止まる理由

第4章 あなたの知らない健康の常識

自分の血液型を知る必要はない
 血液型申告の不思議 ◆ たくさんある血液の型 ◆ Rhの発見 ◆ 日本人と血液型診断

あぶない寄生虫アニサキス
 胃や腸の壁に突き刺さる ◆ アニサキス症を予防する方法

最強の猛毒ボツリヌス
 極めて強力な神経毒 ◆ 38億年前の地球 ◆ 自然界に存在する猛毒

生肉についての誤解
 新鮮な生肉は…… ◆ 食中毒を予防する方法

誰にでも起こりうるエコノミークラス症候群
 血栓が肺に詰まる ◆ 病院でも行われる血栓症対策

すり傷の正解
 消毒液は傷の治りを悪くする ◆ うがいの効果は限定的

医療ドラマと全身麻酔
 よく見かける覚醒の場面 ◆ 「麻酔」と「鎮静」は異なる

第5章 教養としての現代医療

体温はすごい
 私たちの持つ恒常性 ◆ 体温計はどのように生まれたか

体の中を覗き見る技術
 透視する光線 ◆ 体の断面を見る技術 ◆ 「CTよりもMRI」は誤解

聴診器と2つの音
 聴診器の発明 ◆ 死亡確認の際に必要なこと ◆ アイントーベンの三角形

ある日本人が発明した画期的な医療機器
 赤血球とヘモグロビン ◆ 医学史に残る偉業

酸素ボンベと人工呼吸器
 地球上の空気の組成 ◆ 鉄の肺

穴を開けて行う手術
 へそに穴を開けても大丈夫 ◆ ロボットが手術する? ◆ 内視鏡にまつわる誤解 ◆ 世界最初の胃カメラ

驚くほど進化した手術器具
 人名のついた鋼製小物 ◆ 裁縫と手術の違い ◆ メスは意外に使わない

なぜ医師のガウンは水色なのか?
 目の疲れを軽減 ◆ よく使われる「使い捨て物品」 ◆ N95マスクは息苦しい

血液はどうして赤いのか?
 透明な輸血 ◆ 「血液をそのまま輸血」はほとんどない ◆ 息を呑むほど美しい自然の摂理

おわりに

読書案内

参考文献





著者

山本健人(やまもと・たけひと)
2010年、京都大学医学部卒業。博士(医学)。外科専門医、消化器病専門医、消化器外科専門医、感染症専門医、がん治療認定医など。運営する医療情報サイト「外科医の視点」は開設3年で1000万ページビューを超える。Yahoo!ニュース個人、時事メディカルなどのウェブメディアで定期連載。Twitter(外科医けいゆう)アカウント、フォロワー8万人超。著書に『医者が教える正しい病院のかかり方』『がんと癌は違います〜知っているようで知らない医学の言葉55』(以上、幻冬舎)、『医者と病院をうまく使い倒す34の心得』(KADOKAWA)、『もったいない患者対応』(じほう)ほか多数。

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