戦略参謀の仕事
プロフェッショナル人材になる79のアドバイス
戦略参謀の仕事
プロフェッショナル人材になる79のアドバイス
書籍情報
- 稲田将人 著
- 定価:1980円(本体1800円+税10%)
- 発行年月:2018年02月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:432
- ISBN:978-4-478-02970-1
内容紹介
参謀役は経営トップへの登竜門。日本には参謀的な人材が足りない。参謀体制のあるなしで企業のパフォーマンスには天と地ほどの差が出る。参謀の仕事とはトップができない業務を代行すること。事実を把握・見える化し、ファクトベースの議論で仮説を立て、PDCAを廻し続けること。そうして磨いた腕は一生の財産となる。
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目次
はじめに 参謀役は経営トップへの登竜門
Chapter1 企業における参謀とは、どういう存在か
1 トップの手がまわっていない事業目線、経営目線の課題や業務に対応する
2 参謀役が果たすべき3つの役割
3 思い込みを排し、「議論の空中戦」を地上戦に引きずりおろす
4 全社の課題と、その優先順位を定期的にトップと議論し、必要に応じて自らも課題に着手する
5 たとえ、首根っこを押さえつけてでも、事実をもとにトップと現実の認識を共有する
6 実践に裏打ちされた企業の「自信」を培うため、組織のPDCA力を高める
7 社内に「神経系統」をつくり上げ、進化させ続ける
8 トップのリーダーシップとは、社員が前向きに仕事に取り組める舞台づくり、土俵づくり
Chapter2 なぜ、参謀機能が必要になるのか?
1 企業の成長鈍化や低迷の原因は、組織の「機能不全」にある
2 トップ目線で経営課題の優先順位を明らかにし、対応する
3 社長業の精度を、今、事業に必要なレベルにまで高める
4 多くの企業は、イシュー・デフィニションを誤る
5 「思惑」の蔓延が放置された企業は、ゆるやかに確実に衰退する
6 健全な「参謀」機能を得た企業は、成長軌道に入る道を開く
7 適切な「見える化」を進めるだけで、経営判断の精度を高められる
Chapter3 参謀の基本姿勢とマインドセット
1 「火中の栗」は自ら拾う
2 アートをサイエンスし、そしてエンジニアリングする
3 参謀体制は、人望のあるリーダーと分析力に加えコミュニケーション力に長けたスタッフで構成される
4 今、直面している問題の解は、すでに世の中のどこかに存在するという前提に立つ
5 常に良質のアドバイザー、メンターを得ることができる「自分」を目指す
6 「謙虚」に自分の非を認め、素早く次のアクションにつなげる習慣を強く意識する
7 組織図のツリーなど、飛び越すことをいとわない
8 「理」にかなったマネジメントの実現には、「理」にかなった議論の行える土俵づくりから
9 トップ周りの経営のPDCAが健全に機能し、フェアな経営判断が行われる状態をつくる
10 参謀役は、嫌われ者や、利己主義者には務まらない
Chapter4 戦略とは何か
1 「戦略」も、Cから始まるPDCAのP
2 「成功した戦略」は、2つのPDCAによって出来上がったもの
3 「戦略さえ手にすれば成長軌道に入っていける」などただの妄想
4 「戦略」はどんなに精緻に作り上げても、ただの精度の高い「初期仮説」
5 「戦略」は、事業を理解している当事者が自らの手で策定すべきもの
6 戦略において重要なことは、実行責任者がその「実践」や成功をイメージできること
7 企画資料の作成時に気を付けるべき「バケツと中身」
8 事業戦略の実践には、その必然性を説くWhyの説得力とその組織への浸透が必須
9 市場を様々な角度から眺めることで、手つかずの市場や勝つためのシナリオが見えてくる
10 問題発見から始まるロジカルシンキングを駆使して、戦略立案のための与件を明らかにする
11 3Cは、戦略シナリオづくりに使いやすいフレームワーク
12 実行につながる戦略策定を行うためには、施策に対しリアリティのある実行難易度の評価が必須
13 「時代分析」とは自事業の過去を振り返り、改めて「学習」すること
14 市場は変化し、新たな事業機会を生み出す
15 市場を「創造」するシナリオづくりに必要なのは、顧客の笑顔がイメージできること
Chapter5 問題解決の基本は、MECE×ロジックツリー+仮説思考
1 問題解決のための「空間」をMECE×ロジックツリーを使って描く
2 「見るべき全体像が押さえられているか」をイメージして、MECE×ロジックツリーの精度を追求する
3 仮説思考は、解に早く到達できる習得必須のスキル
4 自身のロジカルシンキングに「自信」を持つためには、実践のPDCAと謙虚な姿勢が必要
5 上手に「見える化」を行うだけで、ほとんどの課題は解決する
6 「見える化」の工夫の手間は、惜しんではいけない
7 分析はまず、比較によりギャップや変化の存在と大きさを明らかにし、その理由を探ることから
8 ふだん眺めているデータも、グラフ化+ソートをするだけで発見がある
Chapter6 必修の経営知識と実践知
1 すべての経営理論は、進化の過程にある
2 マーケティングとは、お客様を喜ばせるアイデアや企画の精度をPDCAを廻しながらより高めること
3 「生兵法マーケティング」は大けがのもと
4 そもそも商売は「財布の中にある○○万円を1年後にいくらにできたか?」
5 「業務プロセス」の最適化が事業のパフォーマンスを決める
6 経費は事業の価値を高めるために、より効果的な使い方に知恵を使うべき経営資源
7 企業は成長を志向することで、多くの問題が解決する
8 正しく的確な情報が入りさえすれば、トップの意思決定の精度は格段に上がる
9 インタビューのスキルにはEQ力、つまり意味合いを察して、読み取る力が不可欠
10 フェアさを欠くマネジメントは、組織の力を十分に発揮させず、健全な組織文化を阻害する
Chapter7 組織のPDCAを正しく起動し、事業運営力を磨き続ける
1 多くの日本企業でまかり通る、名ばかりPDCA
2 低迷状態から抜けられないのは、正しい作法で「組織のPDCA」を廻していないから
3 「PDCAが廻っていない」は、マネジメントができていないのと同じ
4 組織のPDCAは、まずマネジャー層への理解の浸透から始める
5 PDCAは企業を進化、成長させるためのマネジメントの基本動作
6 PDCAが健全に廻っている限り、失敗は価値を創出する
7 施策の失敗は、個人の責任に帰してはいけない
8 PDCAは、挑戦する勇気の源泉となる「自信」を培う
9 未知の領域を進む際に、PDCAが足元に明かりを灯していく
10 PDCAを正しく機能させるために必要な「エンジンとドライバー」
11 PDCAの醍醐味は、業務、事業プロセスの改善、進化を示すA
Chapter8 人間の「業」に対処する
1 「摩擦を恐れるな」と言う人は、本当の企業改革を経験したことがない
2 改革のスタート時には、リスペクト(敬意)をもって臨む
3 人の「業」を抑えるPDCAサイクル
4 不埒な輩が「ズルさ」の腕を磨く「悪のPDCA」を封じる
5 金、権力、自身の評価など「利」を優先させる組織文化は、やがて企業を破壊していく
6 真に気をつけるべきは「卑怯者」の存在
7 トップの押さえの利いていない組織では「縄張り」意識が蔓延する
8 前向きな正論が通り、優秀な人材が腕を磨くことのできる状態をつくる
9 参謀は「攻める術」と同時に、「身を守る術」を体得すべき
10 万が一、権力闘争が起きてしまった時はどうするか?
著者
稲田将人(いなだ・まさと)
株式会社RE-Engineering Partners代表/経営コンサルタント
早稲田大学大学院理工学研究科修了。豊田自動織機製作所より企業派遣で米国コロンビア大学大学院コンピューターサイエンス科にて修士号を取得後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。
マッキンゼー退職後は、企業側の依頼にもとづき、大手企業の代表取締役、役員、事業・営業責任者として売上V字回復、収益性強化などの企業改革を行う。
これまで経営改革に携わったおもな企業には、アオキインターナショナル(現AOKI HD)、ロック・フィールド、日本コカ・コーラ、三城、ワールド、卑弥呼などがある。ワールドでは、低迷していた大型ブランドを再活性化し、ふたたび成長軌道入れを実現した。
2008年8月にRE-Engineering Partnersを設立。成長軌道入れのための企業変革を外部スタッフや役員などの役目で請け負う。戦略構築だけにとどまらず、企業が永続的に発展するための社内の習慣づけ、文化づくりを行い、事業の着実な成長軌道入れまでを行えるのが強み。
著書に、『戦略参謀』『経営参謀』(以上、ダイヤモンド社)、『PDCAプロフェッショナル』(東洋経済新報社)等がある。
電子書籍は下記のサイトでご購入いただけます。
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