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反脆弱性[下]

不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

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反脆弱性[下]

不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

書籍情報

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  • ナシーム・ニコラス・タレブ 著/望月 衛 監訳/千葉敏生 訳
  • 定価:2200円(本体2000円+税10%)
  • 発行年月:2017年06月
  • 判型/造本:46上製
  • 頁数:424
  • ISBN:978-4-478-02322-8

内容紹介

「絶対ない」は絶対ない——。『まぐれ』『ブラック・スワン』のタレブが、経済、金融から、テクノロジー、人生、健康、そして愛まで、この不確実な世界で不確実性を飼いならし、したたかに生き延びるための唯一の考え方「反脆弱性」について語り尽くす。

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

第17章 デブのトニー、ソクラテスと相対す

対話篇『エウチュプロン』
デブのトニー対ソクラテス
定義的な知識の優位に反旗を翻したニーチェ
 理解不能なものを不合理なものと勘違いする
 伝統への敬意 ── ウィトゲンシュタイン、ハイエク、レヴィ=ストロース
カモとそうでないヤツの違い
 確率ではなく脆さに基づく意思決定を
 事象とエクスポージャーの同一化
第4部の結論
 この先はどうなる?

第5部 あれも非線形、これも非線形

「屋根裏」の重要性について

第18章 1個の大石と1000個の小石の違いについて

脆さを見分ける単純な法則
 脆いものはなぜ非線形的なのか?
 笑顔としかめ面の使い分け
 なぜ凹なものはブラック・スワン的な事象に弱いのか?
ニューヨークの交通、インフレーション、「凸効果」
 誰かニューヨーク市の担当者を呼んでくれ!
多は異なり ── スケーリングの性質について
 “バランスのよい食事”の再定義
 歩くな、走れ!
小さいものは醜いかもしれないが、間違いなく脆くはない
 「スクイーズ」に陥る仕組み
 ケルビエルとミニケルビエル
 映画館を逃げ出すには
プロジェクトと予測
 どうして飛行機は早めに到着しないか
 戦争、赤字、赤字
“効率的”が効率的でないとき
 地球に対する汚染と害
 「富」の非線形性
 第18章の結論

第19章 賢者の石とその逆

破綻するヤツを見分ける方法
 正と負のモデル誤差という考え方
 おばあちゃんの亡くし方
お待たせしました、賢者の石
 金を泥に変える方法 ── 賢者の石の逆

第6部 否定の道

ダビデでない部分を削り取る
 ペテン師はどこにいる?
 引き算的な知識
バーベル戦略、再び
 少ないほど豊か、というヒューリスティック

第20章 時と脆さ

「最新性愛症」という病理
シモニデスからイェンゼンへ
引き算を学べ ── 未来を語るうえでの最大の間違い
 技術の「最高の形」と自浄作用
逆向きに歳を取る ── リンディ効果
心理的バイアスをいくつか
 最新性愛症とトレッドミル効果
建築と「不可逆な最新性愛症」
 壁一面の窓 ── フラクタルへの回帰
 「メートル法化」の弊害
ジャーナリズム化、スポーツ化する科学の脆さ
壊れるべきもの
(引き算的な)予言者、古今東西
エンペドクレスの犬
 理に適わないもののとらえ方

第21章 医学、凸性、不透明性

「何を証拠とみなすべきか」に関する法則
救急治療室で議論するには
医原病の第一原理 ── 経験主義
医原病の第二原理 ── 反応の非線形性
 医療におけるイェンゼンの不等式
埋め隠された証拠の数々
 終わりなき七面鳥問題の歴史
自然のロジックの不透明性
 有罪か無罪か ── “証拠”の名のもとに理論に背く
 生物学なんて知りません ── 現象学
 古代の人々のほうが医師に辛辣だった
 人口の半数を薬漬けにするには
 医学の「数学的厳密性」
 まとめ、そして次へ

第22章 ほどほどに長生きする ── 「引き算」の力

寿命と凸性
 引き算こそが寿命を延ばす
 「お金」に潜む医原病
 宗教対浅はかな干渉主義
水曜日だ、ヴィーガンになろう
 凸効果とランダムな栄養摂取
 自分を食べる方法 ── 断食とオートファジー
 「歩き」の剥奪は何をもたらすか
 不死を求めるべきなのは

第7部 脆さと反脆さの倫理

第23章 身銭を切る ── 他人の犠牲と引き換えに得る反脆さとオプション性

身銭を切る英雄とエージェンシー問題
今こそハンムラビ法典を
アンフェア化する世界 ── おしゃべり屋の無料オプション
 後言者と無自覚なカモたち
 スティグリッツ症候群
 頻度の問題、あるいは議論に負ける方法
 間違った理由で正しい決断を
古代の人々のスティグリッツ症候群への対処法
 自分の船を燃やす ── 背水の陣
 詩が死をもたらすケース
 絶縁の問題
 シャンパン社会主義にキャビア左翼
 魂を捧げてこそ
オプション、反脆さ、社会的公正
 ロバート・ルービンの無料オプション(反脆さの移転)
 どちらのアダム・スミスさん?
(大)企業の反脆さと倫理
 職人、マーケティング、最割安
 アラビアのロレンスか、マイヤー・ランスキーか
 まとめ、そして次へ

第24章 倫理を職業に合わせる ── 自由と自立

倫理が先か、職業が先か
 自立なき富など
真の「自由人」とは
合法的であれば倫理的なのか?
 オプション性としての決疑論
ビッグ・データと研究者のオプション
集団の暴政

第25章 結論

エピローグ 生まれ変わりに生まれ変わりを重ねて

謝辞

参考文献

追記、補足、関連図書

付録Ⅱ(非常に専門的)

付録Ⅰ

用語集

索引





著者

ナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim Nicholas Taleb)
文筆家、トレーダー、大学教授および研究者という三つの顔を持つ、現代の急進的な哲学者。生涯を通じて、運、不確実性、確率、知識の問題に身を捧げており、主な研究テーマは「不透明性のもとでの意思決定」、つまり人間にとって理解不能な世界で生きていくための地図やルールについて考えること。レバノンでギリシア正教の一家に生まれ、ウォートン・スクールでMBAを、パリ大学で博士号を取得。現在、ニューヨーク大学タンドン・スクール・オブ・エンジニアリングでリスク工学の教授を務める。著書『まぐれ』および『ブラック・スワン』(ともにダイヤモンド社)は33の言語で出版されたベストセラーである。


監訳者

望月衛(もちづき・まもる)
大和投資信託株式会社リスクマネジメント部。京都大学経済学部卒業、コロンビア大学ビジネススクール修了。CFA、CIIA。投資信託等のリスク管理やパフォーマンス評価に従事。訳書に『ヤバい経済学』『ヤバすぎる経済学』『その問題、経済学で解決できます。』『社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた』(以上、東洋経済新報社)、『ブラック・スワン』『まぐれ』『経済は「予想外のつながり」で動く』(以上、ダイヤモンド社)、『ヘッジホッグ』『ウォール街のイカロス』(ともに日本経済新聞出版社)等がある。


訳者

千葉敏生(ちば・としお)
翻訳家。1979年神奈川県生まれ。早稲田大学理工学部数理科学科卒業。訳書に『情報と秩序』『デザイン思考が世界を変える』『スイッチ!』『決定力!』(以上、早川書房)、『クリエイティブ・マインドセット』(日経BP社)、『ウソはバレる』(ダイヤモンド社)等がある。

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世界最高の「知の巨人」、
『ブラック・スワン』のタレブ集大成!

国家、社会の行く末から、生き残る仕事、学ぶべき知識まで——。
私たちはこれからどう生きるべきか、
万物に通じる思考のものさし
「脆弱/頑健/反脆弱」をもとに語り尽くす。

◆「絶対ない」は、絶対ない。
混迷の時代を強かに生き抜く至高のバイブル、待望の邦訳

経済、金融から、教育、テクノロジー、
食事、健康、果ては人生や愛まで——。
世界最高の哲人タレブが、ありとあらゆる事象に潜む
「脆弱性」「頑健性」、そして「反脆弱性」について語り尽くしたとき、
ついにこの不確実な世界のバランスを崩す“犯人”が明らかになる。

「身銭を切らない人」とは、果たして誰のことなのか?
真に評価されるべき「英雄」とは、果たして誰のことなのか?

セネカ、ソクラテスに始まり、スティグリッツ、カーネマンに至る
人類が数千年かけて培ってきた「知」を駆け巡る本書を読み終えたとき、
あなたの「世界の見方」は大きく、そして根本から変わっているだろう。
なぜなら、この不確実な世界で不確実性を飼いならし、
したたかに生き延びるための「新たな知」を手にしているのだから。

◆世界が震撼した大ベストセラー!

「数々の洞察、物語、格言、面白エピソードに満ちた大胆、愉快、かつ知的な一冊。一度のみならず二度、三度と読みたくなるだろう」
——マット・リドレー(『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙に寄せて)

「変動に耐え抜くだけでなく、変動を利益に変えられるとしたら? 本書はそれを試みる究極のモデルを提示している」
——『タイムズ』紙

「たぐいまれなる予言能力を持った真に偉大な哲学者。力強く、独創的で、偽りのない独自の発想だけで、私たちの世界観をすっかりくつがえしてしまう」
——『GQ』誌

「タレブはアウトサイダーのなかのアウトサイダーだ。そんな彼が中央権力に向けて手榴弾を投げつけんとしているとしたら……さあ、こいつは面白いことになるぞ」
——『デイリー・テレグラフ』紙

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