シン日本流経営
成長のダイナミズムを取り戻す「超進化」
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シン日本流経営
成長のダイナミズムを取り戻す「超進化」
書籍情報
- 名和高司 著
- 定価:3080円(本体2800円+税10%)
- 発行年月:2025年02月
- 判型/造本:46上
- 頁数:368
- ISBN:9784478121627
内容紹介
世界標準の経営など存在しない。自社の強みを「再編集」し、22世紀まで必要とされる企業に「進化」する方法とは。激変する世界の中で、日本が成長のダイナミズムを取り戻すために、いまこそ「シン日本流経営」が必要だ!
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目次
はじめに
第 I 部 分岐点に立つ日本
第1章 第一の道 ─ 超成長
必要なのは、スケールアップの知恵と仕組み
「エグゾス」10の法則
リミットレス
大ボラ3兄弟に見る共通点
想像力の翼
第2章 第二の道 ─ 脱成長
脱成長の誘惑
ウェルビーイングへの疑問
CSVという潮流
進化を止めないレガシー・カンパニー
脱成長コミュニズム
「すばらしい新世界」への逃避行
第3章 第三の道 ─ 異成長
QoXという新機軸
長期視点が実現するディープX
「未」財務が生む将来価値
進化する江戸の知恵
身心一如がもたらす未来
異質のインクルージョン
第 II 部 日本流経営の奥義
第4章 守破離
「守」 型なしと型破り
「破」 ずらしのテクニック
「離」 異次元へのワープ
転生する輪廻
「本」とは
「経営の神様」に見る守破離
伝統から革新を生む
第5章 [ケース1]中川政七商店(創業1716年)
マーケットインからマーケットアウトへ
日本の工芸を元気にする!
伝統を再編集する「日本市」
地域開発プロジェクトとしての本店リニューアル
伝統・現代・未来をプロデュース
ルーツをたどり「らしさ」を知る
第6章 [ケース2]ダイキン工業(創業1924年)
繰り返される守破離のリズム
パーパスの実践に不可欠な2要件
人基軸の経営
PCMというプリンシプル
盆踊りと白兎で高めるエンゲージメント
先見力という動的DNA
第7章 [ケース3]カネカ(創業1949年)
「夢学」の実践
アフリカ女性を美しく!
ウミガメを救え!
ハイブリッド経営への道
カネカ流「Xモデル」経営
人財進化のためのソフトウェア
第8章 [ケース4]キーエンス(創業1974年)
持続的な付加価値創造
桁違いのお役立ち度
原理原則の徹底
圧倒的な実践力
現場発イノベーション
経営管理者不要論
第9章 [ケース5]オイシックス・ラ・大地(創業2000年)
進化するパーパス
未来の夢と現実をつなぐプリンシプル
「異結合」による価値創造
超進化型リーダー
第10章 本 ─ 学習優位の経営
日本流CSVの可能性
人財という「未」財務資産
カギを握る編集力
日本という「方法」
「擬態経営」からの脱却
Xモデル再考
「平成の失敗」第二幕
「シン日本流」への道
COLUMN 「志本主義」の現在地
エシックス経営のシン三位一体/身体知への落とし込み/持続する志
第 III 部 シン日本流経営とは
第11章 掘り下げる力 「深」化と「新」化
「井戸掘り経営」の尽きない探究心 ── ニデック
「ずらし」のテクニック ── ミスミ
深耕型企業が遂げる非連続な新化 ── キーエンス
アンゾフの成長マトリクスによる三シン活動 ── 日東電工
持続的イノベーションのための進路どり
第12章 包摂する力 「心」化と「身」化
心と身体の一体化 ── アシックス
多様な価値観との調和 ── ツムラ
実践哲学としての「善の巡環」── YKK
分断する世界が求める「和化」の力
第13章 善を広げる 「信」化と「真」化
「信者」が街にやってくる ── ファーストリテイリング、ユニ・チャーム
「日本流」という世界遺産 ── デンソー
松下幸之助の「信じる」力 ── パナソニック
信念の共有による良質な日本経営 ── 京セラ
「リアルツイン」で際立つ日本の強み
第14章 「進」化する日本経営 Xモデル
ずらしによる「エクス」テンション(拡業)── ポーラ
クロスカップリング(異結合)── 味の素
「トランス」フォーム(軸旋回)── SCREEN
未知としての「エックス(変態)」── オリックス
無限のXパワー
第15章 「津」化というもう一つの可能性
分けずに結ぶ「日本的霊性」
世界につながる日本
海洋国家・日本の現実味
結節点としての「津」
超国家結郷という可能性 ── 中外製薬
COLUMN 「別日本」の可能性
「ジャパン・フィルター」による編集/京都発「棲み分け」理論/近江というオルタナティブ/ジャパンズからグローバルズへ/「別様」という選択肢
第 IV 部 扉の向こうへ
第16章 個から有機体へ ── シンカする組織
「われわれとしての自己」 Self-as-We
世界の知性が共感する日本流
会社がなくなる日
人財開発から組織開発へ
「未」財務という隠し資産
異質をインクルージョンする「シン和力」
組織能力を決める3つの必要条件
第17章 組織能力を内からブーストするソフトパワー
三種の神器
志 ─「士」の心
倫 ─「和」の力 ── 三菱商事、日立製作所
拓 ─ いまを拓き続ける勇気 ── 朝日新聞社
DNAを読み解く
第18章 3つの「イズム」がもたらすハードパワー
3つの「イズム」
ホーリズムとしてのシステム思考
ダイナミズムがもたらす動的平衡
進化するアルゴリズム
第4のイズム スピリチュアリズム
第19章 第三の成長モデル・シン結合
スタートアップからスケールアップへ
新たな官民共創「シン共助」── 島根県海士町
シン日本インサイド
シン資産価値
QoXエッジ(道場)構想
第20章 世界はシン日本を待っている
文化を文明に実装する
シン・ジャパニングという現象学
ジャパンズ・インサイド
ステンドグラスから万華鏡へ
シン和僑のすすめ
静かなリーダーシップ
「未」をめぐる冒険
おわりに
参考文献
索引
著者
名和高司(なわ・たかし)
京都先端科学大学教授|一橋ビジネススクール客員教授
東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士(ベーカー・スカラー授与)。三菱商事を経て、マッキンゼー・アンド・カンパニーにてディレクターとして約20年間、コンサルティングに従事。2010年より一橋ビジネススクール特任教授(2018年より客員教授)、2021年より京都先端科学大学教授。ファーストリテイリング、味の素、デンソー、SOMPOホールディングスなどの社外取締役、および朝日新聞社の社外監査役を歴任。企業および経営者のシニアアドバイザーも務める。著書に『学習優位の経営』(ダイヤモンド社、2010年)、『パーパス経営』(東洋経済新報社、2021年)、『稲盛と永守』(日本経済新聞出版、2021年)、『資本主義の先を予言した 史上最高の経済学者 シュンペーター』(日経BP、2022年)、『桁違いの成長と深化をもたらす 10X思考』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2023年)、『超進化経営』(日経BP 日本経済新聞出版、 2024年)、『エシックス経営』(東洋経済新報社、2024年)など多数。
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