地図で学ぶ 世界史「再入門」
地図で学ぶ 世界史「再入門」
書籍情報
- 伊藤 敏 著
- 定価:1870円(本体1700円+税10%)
- 発行年月:2025年02月 [予約受付中]
- 判型/造本:A5並
- 頁数:240
- ISBN:9784478119112
内容紹介
地図だからわかる! 誰も知らない新しい世界史! 「すべての帝国は「道」を通すーー交通網の歴史」「銀の流通が世界を変えたーー大航海時代の奇蹟」「西ローマ帝国」と「EU」の意外な共通点」。経済ニュース・国際情勢を読み解く基礎教養 「学びなおし世界史」超決定版
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目次
カラー口絵
アケメネス朝の最大領域、前500年頃
2世紀のユーラシア情勢
正統カリフ時代からウマイヤ朝までのイスラーム帝国(7〜8世紀)
モンゴル帝国(大モンゴル国)の拡大(13世紀)
カール大帝の「西ローマ帝国」/ヨーロッパ(810年頃)
12世紀のヨーロッパ
16世紀のヨーロッパとハプスブルク帝国
ナポレオン統治下のヨーロッパ(1810年頃)
1878年のヨーロッパ
帝国主義時代の世界(1914年)
はじめに 地図を読み解き、歴史を深読みする
もっと地図が楽しくなる! 白地図ダウンロード
序章 地図を読み解くヒント
どうすれば地図を読めるようになる?
「移動」に注目する!
「ヒトの動き」が広大なネットワークを形作る!
第1部 歴史の始まりを地図でつかむ
第1章 文明と都市 大河が育んだ人類の黎明期
「オリエント」とは?
文明と都市はどう発展したか?
経済都市の登場
バビロンとバグダードの共通点
交易の始まり ── 陸上貿易と水上貿易
海上貿易の支配者、フェニキア人
第2章 領域国家へ 中央集権と地方統治
都市国家の解体 ── 都市の支配の限界とは?
前15世紀 ── オリエントに大国がひしめきあう時代
前1200年 ── 古代の「世界恐慌」
第3章 世界帝国 古代国家の集大成
帝国と道路網 ── 広域支配の鍵
世界帝国と東西貿易 ── ステップロード、シルクロード、マリンロード
第2部 アジアの繁栄を地図でつかむ
第1章 イスラーム世界の拡大 ── アラブの大征服
イスラーム教の誕生とイスラーム帝国
「アラブの大征服」が始まる
奴隷貿易とトルコ人の移動 ── トルコ系民族の西進
トルキスタンはどこを指す?
第2章 宋 ── 経済大国としての中国の始まり
軍事力ではなく、経済力で対抗
大運河がもたらしたものとは?
第3章 モンゴル帝国 ──「一帯一路」構想の今昔
モンゴルからイスラーム、ヨーロッパ世界へ遠征
ユーラシア円環交易網と「パクス・モンゴリカ」
「一帯一路」構想との共通点
第4章 明・清 ── アジア繁栄の象徴
明 ── 海禁と王朝の盛衰
清 ── 満洲人による多民族支配
清の支配領域から読み解く「現代中国」
第3部 ヨーロッパの誕生を地図でつかむ
第1章 ゲルマン人の大移動とカール大帝
ゲルマン人の大移動
「カールの戴冠」── フランク王国とローマ教会の連携
西ローマ帝国とEUの意外な共通点
第2章 第2次民族大移動と東ヨーロッパ世界
ヨーロッパに来襲した「外敵」とは?
地方分権のメカニズム
東ヨーロッパ世界の展開
第3章 十字軍と中世都市商業圏
十字軍と進路 ── 中世における交通と課題
都市と商業の興隆
第4部 世界の一体化を地図でつかむ
第1章 大航海時代と近代世界システム
「近世」とはどんな時代か?
大航海時代 ── 地理上の発見と大交易時代
近代世界システム ──「世界の一体化」の加速
第2章 スペイン黄金時代とオランダ独立 ── 経済大国の覇権
ハプスブルク帝国とスペインの繁栄
オランダの独立と覇権
第3章 近世ヨーロッパと主権国家体制
近世国家とは? ── 財政=軍事国家論
東欧の新興国① 軍事大国プロイセン
東欧の新興国② ハプスブルク君主国、オーストリア
東欧の新興国③ 広大な領土を有するロシア
第4章 植民地抗争 ── 戦場は世界へ
重商主義の芽生え
第2次英仏百年戦争 ── 海外植民と植民地戦争
第5部 産業革命とナショナリズムを地図でつかむ
第1章 産業革命の始まり
「産業革命」とは?
イギリスで産業革命が始まった2つの理由
運河と鉄道の時代 ── 世界の距離が縮まる
第2章 フランス革命とナポレオン戦争
フランス革命とナショナリズムの発生
ナポレオン戦争 ── ヨーロッパ制覇と国民戦争
ナポレオンが敗北した理由
第3章 ウィーン体制と19世紀ヨーロッパ
激化するナショナリズム
欧米諸国の工業化が進む
第4章 帝国主義の時代
イギリス帝国 ── インドから植民地がわかる!
アフリカを回る航路 ── 帝国航路とケープ植民地
西回りの航路 ── オセアニアと東南アジアの植民地
オール・レッド・ライン
第5章 ロシアの南下政策
南下政策と東方問題
ロシア帝国における南下政策の展開
21世紀も消えぬ南下の野望
第6部 揺れ動く現代社会を地図でつかむ
第1章 冷戦 ── 戦後国際秩序の反目
冷戦の勃発
緊張緩和とソ連崩壊
第2章 パレスティナ問題とイスラーム原理主義運動
パレスティナ問題はなぜ起こったのか?
四度にわたる中東戦争
イラン革命とイスラーム原理主義運動
アフガニスタンへの波及
イラン・イラク戦争と湾岸戦争へ
サウジアラビアとパキスタン
第3章 ASEANと東南アジアの地域協力
ASEANの結成 ──「反共」連合としての船出
地域協力機構としての再出発
ASEANの試練 ── 国際交流の行きつく先は
経済のグローバル化が招く危機とは?
おわりに 地図が語りかける「今」と「未来」
索引
著者
伊藤敏(いとう・びん)
東京都出身。代々木ゼミナール世界史講師。
筑波大学を卒業、同大学院にて修士号を取得し、博士後期課程単位取得退学。高校非常勤講師や塾講師を経て、2019年より代々木ゼミナール講師として首都圏や北海道などで活動。「地図や地理の感覚がないと世界史は到底理解できない」という信条のもと、地図や図解を駆使した解説に定評があり、多くの受験生、なかでも早慶合格者から厚い支持を受ける。黒板にフリーハンドで描かれる正確無比な地図に魅了される受験生も多く、「地図の鬼神」という異名を持つ。授業では、言語、思想、宗教、軍事など様々な分野にわたる知識を、世界史を楽しみながら学ぶことができる。
予備校講師として活躍する一方、自作のオリジナル教材や地図をnoteで販売し、「思ってもみなかった視点に気づかされ、オリジナルと思えない図解の質の高さに驚かされる」と受験生や教育関係者から絶賛されている。
著書に『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』『歴史を動かした「決戦」の世界史』(ともにベレ出版)、『ビジネスエリートが知っておきたい 教養としてのヨーロッパ史』(PHP研究所)がある。