シリコンバレーは日本企業を求めている
世界が羨む最強のパートナーシップ

シリコンバレーは日本企業を求めている
世界が羨む最強のパートナーシップ
書籍情報
- アニス・ウッザマン 著/米倉誠一郎 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2021年10月
- 判型/造本:46並
- 頁数:296
- ISBN:9784478113424
内容紹介
イノベーションのジレンマは終わりにしよう。新規事業開発/M&A担当者が注目!世界のトップベンチャーと最強のパートナーシップを築くための「CVC4.0」とは。
目次・著者紹介詳細を見る▼
目次
はじめに
第1章 楽観主義で行こう!
日本企業が夢と希望を見出すヒントはどこに?
悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する
政治も経済も三流国? トランスフォームできなかった日本
それでもまだ高い日本の信頼度
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」世界最強の競争力
日本を牽引した2つのモデルとは
戦後に台頭したエンジニア出身の経営者たち
弱みを強みに変えたニクソンショックとオイルショック
世界を驚かせたトヨタ発のカンバン生産方式
成長を後押ししたメインバンク制度
見事な主役交代という新陳代謝が日本を強くした
日本を転落させた新たなビジネスモデル
時価総額ランキングの推移が突き付ける現実
新たなモデルに破壊された日本のエレキ産業
デルのダイレクトモデル:垂直統合から水平分業へ
ウィンテルモデル:ハードからソフトへ
シリコンバレー発のネット&スマホ革命
世界の覇権を争うプラットフォーマーたち
ゲームのルールを変えるための新たな視点
多様性欠如と集団浅慮という弱点
多様性と業績の相関関係
チームの多様性がもたらすメリット
Group Think(集団浅慮)という罠
日本に残されたチョイス
歴史から学ぶトランスフォーメーションの条件
世界トップベンチャーと築く最強のパートナーシップ
なぜオープンイノベーションが必要なのか
未来を切り拓く「選ばれる力」
第2章 シリコンバレーのダイナミズムに学ぶ
シリコンバレーの真実
唯一無二のイノベーション都市
「シリコンバレーの父」という存在
天才技術者が残した遺産
ソーシャルキャピタルが成長の連鎖を生む
ネクストシリコンバレーは本当に存在しないのか
なぜシリコンバレーだけが特別なのか
ここにしかない完全なるエコシステム
人材 ── 世界中から人が集まるメルティングポット
産学連携 ── 大学との連携が生み出す好循環
インキュベーター&アクセラレーター ── ユニコーン製造工場のすごい実力
メンター&アドバイザー ── 起業家を支えるメンタリング
ベンチャーキャピタルと投資家 ── 分厚い投資家の集積
イグジットの機会 ── 豊富な選択肢
失敗を受容する文化 ── 失敗を次の糧に
第3章 日本企業を苦しめるイノベーションのジレンマ
悩み深き「新規事業開発部」
シリコンバレー駐在者が思わず漏らした本音
イノベーションに最も近いCVC形態は?
4割が元本割れという厳しい現実
国内だけでは活路は見出せない
とりあえずシリコンバレーへ、という落とし穴
高望みがミスマッチを引き起こす
弱さを知って変革を呼び起こす
ペインポイント 14の課題
弱点解消の先に未来が拓く
それでも世界は日本を待っている
世界のスタートアップが日本を求める理由
CVCモデルを変革する時が来た
第4章 最強のパートナーシップを築く
ペインポイントを克服する
4つの課題解決に必要なこと
答えはCVC4.0にある
CVCは新たなステージへ
なぜ進化が求められたのか
CVCがスタートアップに敬遠される根本的な理由
自前主義からの脱却
イノベーション創出システム
CVC4.0の基本構造
ベンチャーキャピタル任せにしない、という価値
発掘から出口までのフルサポート
投資の質を左右する重要ポイント
ソーシング:グローバルで最適な案件を発掘する
デューデリジェンス:スタートアップの企業価値を精査する
契約と交渉:LP企業に最大限の価値をもたらす
コラボレーションとパートナーシップ:CVCの最重要プロセス
イグジットまでの継続的なモニタリングとサポート
グッドプラクティスに見るイノベーションの現在地
GAFAがスタートアップを買いまくる理由
CVC4.0成功事例① アイシン
部課長クラスの意識が変わった
ベストパートナーはどこにいるのか
劇的に広がったイノベーション対象領域
CVC4.0成功事例② イノテック
激変する半導体市場における挑戦
高く評価されたイノテックのアジア展開実績
CVC4.0成功事例③ CACホールディングス
感情認識AIのリーディングカンパニーとのタッグ
資金以外にどんな価値を提供できるか
終章 未来を切り拓くための選択
いまこそ変わるために必要なこと ジャスト・ドゥ・イット!
イノベーション不足に悩むのは日本だけではない
「空飛ぶクルマに乗ってみる」 ── メンタルロックの解除
日本は輝きを取り戻せる
おわりに
参考文献
著者
アニス・ウッザマン(あにす・うっざまん)
ペガサス・テック・ベンチャーズ 代表パートナー兼CEO
1975年生まれ。東京工業大学工学部開発システム工学科卒業。オクラホマ州立大学工学部電気情報工学専攻にて修士、首都大学東京(現・東京都立大学)工学部情報通信学科にて博士を取得。IBMなどを経て、シリコンバレーにてペガサス・テック・ベンチャーズを設立。2021年現在、全世界で運用総資産額1900億円、30本のファンドを運営し、世界の大手事業会社35社のイノベーション促進の実績を持つ。著書に『スタートアップ・バイブル シリコンバレー流・ベンチャー企業のつくりかた』(講談社)、『世界の投資家は、日本企業の何を見ているのか?』(KADOKAWA)がある。
米倉誠一郎(よねくら・せいいちろう)
法政大学大学院 教授/一橋大学 名誉教授
1953年生まれ。一橋大学社会学部、経済学部卒。同大学大学院社会学研究科博士課程中退。ハーバード大学歴史学修士号取得。長年、イノベーションを核とした企業戦略、組織の歴史を研究。NPOなどの非営利組織のアドバイザーも数多く務める。著書に『経営革命の構造』(岩波新書)、『創発的破壊』(ミシマ社)、『オープンイノベーションのマネジメント』(有斐閣)、『イノベーターたちの日本史』(東洋経済新報社)、『松下幸之助:きみならできる、必ずできる』(ミネルヴァ書房)など多数。