ワークマン式「しない経営」
4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
ワークマン式「しない経営」
4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
書籍情報
- 土屋 哲雄 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2020年10月
- 判型/造本:46並
- 頁数:288
- ISBN:9784478111451
内容紹介
ワークマン式「しない経営」で4000億円の空白市場を切り拓いた秘密!頑張らない、残業しない、ノルマ課さない、極力出社しない、社内行事しない、接客しないのに急成長の理由とは。店舗数ユニクロ超え!ワークマン急成長の立役者、初の著書。ただのエクセルで企業風土を変える方法を初公開。早大入山教授驚愕・絶賛!
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目次
はじめに 4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
第1章 「しない会社」にやってきたジャングル・ファイター
1 浅く広くなんでもやる男
「何もしなくていい」から始まった改革のゴング
三井物産時代に隙間市場を次々開拓
肩書きが変わっただけで時間単価が2倍に
商社では「ゴミ」扱いされるレベルの事業
2 「しない会社」ワークマンの秘密
競争相手のいる市場には行かない
お客様が値札を見ない理由
粗利益の高い製品は扱わない
一番儲かる製品をチラシに載せない理由
値引は「お客様への裏切り行為」だからしない
「しないこと」を積み重ねた圧倒的な強み
3 「還暦CIO」は常に20年先を見る
見えてきた成長の限界
隙間市場に過剰適応して思考停止したワークマン
戦う市場は大きすぎても小さすぎてもダメ
第2章 ワークマン式「第2のブルーオーシャン市場」のつくり方
1 まったく未知の市場へ「ワークマンプラス」で乗り込んだ理由
成長の限界を打破する2つの改革
見せ方を変え、客層を変える
入場券なしで殴り込んだアウトドアウェア市場
ワークマンプラスを実現した「6+1」の視点
2 自社の強みを活かし、ブルーオーシャン市場を発見する
自社の強みはどこにある?
強化ポイントを探る9パターン
ノルマやプレッシャーをかけない
統計数字から新市場をどう読むか
既存市場と隣の市場を狙う戦略
進出市場を分析・選定する方法
3 お客様の「異常値」が強みを教えてくれる
ウェア、シューズ、靴下、エプロンの「異常検知」
お客様のほうが知っている
ブルーオーシャン市場拡大の原点
「異常」から「あたりまえ」と認識を新たに
4 開発段階からアンバサダーを巻き込み、店頭で紹介する
どうしたら「お客様視点」を得られるか
ワークマン好きブロガーを巻き込んだ製品開発
アンバサダー「狩女子」Nozomiさんがヒットした理由
アンバサダーとともに成長する姿勢
「アンバサダーが主役」のテレビCM
「製品戦略」6割、「アンバサダーマーケティング戦略」3割、「空間戦略」1割
4つの「しない経営」でブルーオーシャン市場を切り拓け
5 新型コロナ後のブルーオーシャン市場の読み方
社会、経済、技術、生活環境のメガトレンドに注目する
猛暑や豪雨に適応した製品ニーズが高まる理由
アフターコロナの世界
「私の考えは50%間違っている」と10人の意見を聞く
第3章 「しない経営」が最強の理由
1 社員のストレスになることはしない
企業風土の7割を変える
仕事の期限は設定しない
ノルマや短期目標は設定しない
頑張ってできても意味がない
社員が自発的に動く唯一の方法
2 ワークマンらしくないことはしない
アパレル業の戦略はマネしない
デザインは変えない
顧客管理はしない
「善意型」サプライチェーンで取引先を変えない
全工程に「善意」が流れる信頼関係のしくみ
加盟店は「対面販売しない」「閉店後にレジを締めない」「ノルマもない」
3 価値を生まない無駄なことはしない
余計なことはしないほうがいい
社内行事はしない
会議も出張時の送迎も極力しない
経営幹部は極力出社しない
稟議中も発議者は座らない
幹部は思いつきでアイデアを口にしない
4 巨人アマゾンに負けない「しない経営」
アマゾンが嫌がることを徹底的にやりきる
定価でアマゾンに負けない
配送費でアマゾンに負けない
販促費をかけない
第4章 データ活用ゼロの会社が「エクセル経営」で急成長した秘密
1 社員全員が経営に参画するチームづくり
「何もしない2年間」がワークマン飛躍の原動力
会社を変えることは「自分自身」を変えること
「社員のストレスになることはしない」「上司に忖度しない」経営
高度な分析ソフトはいらない
「相関関係」と「因果関係」を混同するな
「一流の人材を育ててほしい」という教育効果も計測できる
なぜ、いまこそ「エクセル経営」なのか
AIやデータサイエンティストもいらない
2 小さく始めて大きな成果が出るまでやりきる
「データ活用ゼロ」の会社ワークマン
時間がかかっても、よいものをつくる
最初から完璧を求めない
職務質問されながらも駐車場調査で見えてきたこと
2枚看板店舗で「今、店の中でスゴイことが起きてます!」
3 「エクセル経営」の驚くべき成果
IT系、情報系幹部をプロジェクトの長にしない
「上司は50%間違える」と公言する
三井不動産からの強烈なひと言
ワークマンプラス第1号店の裏事情
動かない店長がすぐ動くようになる仕掛け
「在庫ゼロ」を実現する方法
成果をほめ、阻害要因を排除
「エクセル経営」で決まったワークマンプラスの品揃え
第5章 なぜ「エクセル経営」で社員がぐんぐん成長するのか
1 データ活用教育の始め方
データ活用教育を早めに始める
全員参加でないと意味がない
社員に求める能力を明確にする
試験の平均点は「90点」にすると社員が伸びる
新入社員に売上なんか期待するな! 個々の能力が伸びるほうが重要だ
失敗を心から歓迎する風土づくり
データ分析チームをつくる
組織をダメにする最悪の一手
「もしかすると自分が主役になれるんじゃないか」と自信を持たせる
データ活用上位者を会社全体で表彰する
2 なぜ、エクセル教育で社員が伸びるのか
追従型SVがリーダーシップ型に変身した理由
人に強く言えない「気弱SV」が劇変した理由
存在感がなかったSVが「季節製品管理」のプロに
イケイケSVはどうやって「未導入製品発見ツール」を開発したのか
第6章 興味こそがやりきる経営のエンジンである
1 経営者は社員の「夢」にコミットしなくてはならない
どうしたら「やりきる」ことができるのか
人は夢で動く
「オタクは少数」だと経営者は自覚すべき
社員の給与100万円アップを発表
マネジャー以上の退職者が実質ゼロになった理由
得意と感じたことは本当に得意になっていく
「やり抜く力」がある人のいる環境に身を置く
2 「冗員ゼロ宣言」をする
「2 ─ 6 ─ 2の法則」は本当か?
なぜ経営者はノルマを与えてしまうのか
中位6割、下位2割を活性化する方法
下位社員が8割活性化すれば1日で960万円稼げる
組織は社員の力以上には成長しない
過剰に社外の情報をアテにしてはいけない
わからないことは社員に聞こう
3 夢に向かって動く組織に変わる
何をやるかは経営が、どうやるかは社員が決める
社員のやりたいことをヒアリングする
第7章 「両利きの経営」はどうすれば実現できるのか……早稲田大学大学院・ビジネススクール 入山章栄教授との対談
「知の探索」型と「知の深化」型との幸せな出会い
「エクセル経営」こそDXだ
ベンダー、加盟店、顧客との「善意型」サプライチェーン
固定客200万人で挑んだ新市場
経営で一番大切なこと
「レッドクイーン理論」と競合を意識しすぎるワナ
アンバサダーが開発段階からコミットするしくみ
弱いつながりこそが、革新を引き起こす
ワークマンの第3のブルーオーシャン市場
イノベーションに不可欠な「センスメイキング理論」とは
スタープレーヤーを不要にする「凡人による凡人の経営」
驚異の脱力系企業の未来型サーバントリーダー
おわりに
著者
土屋哲雄(つちや・てつお)
株式会社ワークマン専務取締役
1952年生まれ。東京大学経済学部卒。三井物産入社後、海外留学を経て、三井物産デジタル社長に就任。企業内ベンチャーとして電子機器製品を開発し大ヒット。本社経営企画室次長、エレクトロニクス製品開発部長、上海広電三井物貿有限公司総経理、三井情報取締役など30年以上の商社勤務を経て2012年、ワークマンに入社。
プロ顧客をターゲットとする作業服専門店に「エクセル経営」を持ち込んで社内改革。
一般客向けに企画したアウトドアウェア新業態店「ワークマンプラス(WORKMAN Plus)」が大ヒットし、「マーケター・オブ・ザ・イヤー2019」大賞、会社として「2019年度ポーター賞」を受賞。
2012年、ワークマン常務取締役。2019年6月、専務取締役経営企画部・開発本部・情報システム部・ロジスティクス部担当(現任)に就任。「ダイヤモンド経営塾」第8期講師。
これまで明かされてこなかった「しない経営」と「エクセル経営」の両輪によりブルーオーシャン市場を頑張らずに切り拓く秘密を本書で初めて公開。本書が初の著書。
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