テクノロジー思考
技術の価値を理解するための「現代の教養」
テクノロジー思考
技術の価値を理解するための「現代の教養」
書籍情報
- 蛯原 健 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2019年08月
- 判型/造本:46並
- 頁数:240
- ISBN:9784478108864
内容紹介
「いま、専門知識を持たない人間はどのようにテクノロジーと付き合うべきか?」という疑問に応える1冊。興味深い事例とともに、「テクノロジー×産業・民主主義・国家」への著者の思索と、その方法論のエッセンスが綴られる。読者は知的興奮を覚えながら、「技術という要素を入れた思考法」を養うことができるはずだ。
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目次
序章 テクノロジー思考とは
エンパワーメントの時代
「イノベーションか、死か」「テクノロジーか、死か」
ノンテクノロジストのための思考法
第1章 テクノロジー産業の現在
インターネットは成長産業ではない
「インターネットの外」のレースが始まっている
フィンテックの正体
デジタルトランスフォーメーションの激震地、モビリティとヘルスケア
組み合わせなくしてデジタルトランスフォーメーションなし
第2章 イノベーション至上主義と、スタートアップ全盛時代
なぜ現代は、イノベーション至上主義の時代なのか
イノベーションのインフレ、失敗のデフレ
イノベーションとリアルオプション
過剰流動性とイノベーション至上主義のマリアージュ
トップライン重視でボトムライン軽視、規模重視で効率軽視
“Few Takes Almost All“なスタートアップ格差社会
昨日の敵は今日の友 ── コーポレイトがスタートアップ支援の主役
上場/未上場市場の融解時代の始まり
第3章 次なるフロンティアはどこにあるのか
アーバナイゼーション ── 都市化
地方革命と、ソーシャルインパクトと、デジタルトランスフォーメーションと
ソーシャルインパクト革命
ソーシャルインパクトファンドとベンチャーキャピタルの交差点
第4章 データ資本主義社会
データと民主主義の結婚 ── トランプ大統領誕生の裏側
フェイスブックはなぜ人気者から嫌われ者に堕ちたのか?
個人データは一体、誰のものか?
データにまつわる2つのイデオロギー対立
規模の経済性というデータ特性
テクノロジー全体主義の世界で、胸でGの字を切る人々
第5章 欧州という現代のデータ十字軍 VS. データ中央集権企業群
中世の騎士団に見る、欧州データ保守主義の源流
欧州が世界に提示するGDPR
リンク税というインターネット時代のフランス革命
「新・鉄の女」 ── 欧州委員会委員マルグレーテ・ベスタエアー
セブン・シスターズの歴史
コンピューティング産業は数十年産業か、数百年産業か
IT巨人の財閥解体 ── その日は訪れるか、それはいつか
第6章 インド ── 復権するテクノロジー大国
人類最後の大国、インド
バフェットの後継者候補も孫正義のブレーンも、鉄鋼王もハーバード学部長も
米国移民からインド人移民一世への歴史的パワーシフト
アジアを植民地化し、また復権させたものはテクノロジーである
ユダヤ人より華僑より強い、印僑の正体
世界最大のテクノロジスト輩出装置、インド
イノベーションのオフショア、というビジネスモデルの発明
スタートアップと経済格差と「ピア効果」
フリップカート・エフェクト
第7章 中国テクノロジーの正体
テクノロジー先進国から長い暗黒時代への凋落
鄧小平 ── 国家をリープフロッグさせた男
2014年というエポック
東南アジアスタートアップエコシステムのはじまり
インドEコマース戦争勃発
「投資の目的地」から「世界の投資家」へ
とうとう米国を抜いた中国デジタル経済圏
スタートアップは経済の遅行指標
一極集中しない、世界に3つだけの大国
中国のシリコンバレーは北京、深圳はハイテク集積地
アリババ城下町、杭州の猛攻
中国式スタートアップ計画経済は、産業革命以来のヘゲモニーを西洋から奪取するのか
第8章 米中テクノロジー冷戦とは結局のところ何か
先の冷戦とテクノロジー冷戦との違いと共通点
第一次世界サイバー大戦、開戦
21世紀のハルノート ── 衝撃のペンス演説
強制技術移転という、中国のビジネスモデル
テクノロジー標準化戦争と国家安全保障
ファーウェイ事件の激震
ジャック・マー引退の謎、テンセントショック、JD社長の囚人服
終章 テクノロジー思考の実践に向けて
テクノロジー思考における「具体と抽象の行き来」
テクノロジー思考における「組み合わせ」
テクノロジー思考における「未来論」
著者
蛯原健(えびはら・たけし)
1994年、横浜国立大学経済学部を卒業し、㈱ジャフコに入社。以来20年以上にわたり一貫してスタートアップの投資及び経営に携わる。2008年、独立系ベンチャーキャピタルとしてリブライトパートナーズ㈱を創業。2010年、シンガポールに事業拠点を移し東南アジア投資を開始。2014年、バンガロールに常設チームを設置しインド投資を本格的に開始。現在シンガポールに家族と在住し、インドと東京の3拠点にて事業を行う。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。本書が初の著書となる。
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