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参謀の思考法

トップに信頼されるプロフェッショナルの条件

  • 紙版
  • 電子版

参謀の思考法

トップに信頼されるプロフェッショナルの条件

書籍情報

  • 紙版
  • 電子版
  • 荒川 詔四 著
  • 定価:1650円(本体1500円+税10%)
  • 発行年月:2020年06月
  • 判型/造本:46並PUR製本
  • 頁数:280
  • ISBN:9784478106693

内容紹介

「知識ではなく、見識を磨け」。株式会社ブリヂストン課長時代に、当時、日本最大の外資企業買収に「社長参謀」として貢献。その後、14万人のトップを務めた元CEOは「誰」の意見に耳を傾けたのか? 生々しい実体験をもとに教える超実践的「参謀学」。

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに

単なる「部下」にとどまるか、「参謀」と認識されるか?
参謀は「知的な戦略家」ではない
「参謀」の役割は、社内の人間にしか担えない
企業の命運を握るビッグプロジェクトの「社長参謀」を任される
反発の嵐の中に放り込まれる
参謀とは「泥臭い仕事」である
参謀の最大の武器は、「現場に近い」ことである

第1章 上司は「機関」と考える

1 従順であることは「美徳」ではない。

上司の「不完全性」を補うのが、「参謀」の役割である
「なぜ?」と考え続ける人だけが、「参謀」へと成長する
「自分の頭で考える」ことは、ときにリスクとなる
絶対に自分を殺してはならない

2 リーダーの「先」を行くのが参謀である。

リーダーの後ろをついていく「フォロワー」ではない
「参謀」にとって、挨拶は武器である
リーダーの「脳」と自分の「脳」を同期させる
リーダーの「先回り」をして、準備を整える

3 上司を「人」ではなく、「機関」と考える。

「相性のいい上司」に恵まれることはないと考えておく
「ネガティブ感情」は、そのまま放置しておけばいい
上司を「人」ではなく、「機関」と考える
上司に下手に「可愛がられる」のは、大きなリスクである

4 一流の「カバン持ち」であれ。

「カバン持ち」は雑用ではない
社長が重要案件について、「深い思考」を続ける環境をつくる
秀吉はなぜ、信長の「草履」を温めたのか?
社長に「無駄なエネルギー」を使わせない
格好いい仕事をする前に、一流の「カバン持ち」になれ

第2章 すべては「合目的的」に考える

5 上司とは異なる「自律性」を堅持する。

「仕事のスタイル」は、とことん上司に合わせる
「何が正しいのか?」を自分の頭で考える
上司との「対立」に陥らないために必要なことは何か?
上司が「危機」に直面しても、決して「逃げ」てはならない
大きなリスクに直面したとき、思考に「盲点」が生まれる

6 「自己顕示」は非知性的な言動である。

「能力の高い上司」に恵まれるのは、組織において稀なことである
「上司のメンツ」を潰せば、職場を機能不全に陥れる
「自己顕示欲」が、すべてを台無しにする
「手柄」を上司にあげるのは、効率のよい「投資」である
自己顕示欲は、「自信のなさ」の現れである

7 「トラブル」は順調に起きる。

上司の「感情」に、絶対に同調してはならない
「目的」を置き去りにして、トラブルを追いかけない
現場を「責め立てる」ことが、会社を危機的な状況に追い込む
「トラブル」が起きるのが、正常な状態だと考える
現場から相談されるか否かが、「参謀力」の試金石となる
自然に「悪い報告・相談」が集まる存在になる

8 上司を守ろうとして貶める「愚者」になるな。

好かれようとしても、「疲れる人生」になるだけ
上司に「逃げ道」を与えるのは、本当に正しいことなのか?
上司の「弱さ」に迎合してはならない
「好敵手」とみなされることが、上司に「気に入られる」ということである

第3章 「理論」より「現実」に学ぶ

9 本で学んだ「知識」は危険である。

本で読んだ「知識」で、「現実」を動かすことはできない
会社は「教師」の宝庫である
教科書には書かれない、奥深い「知識」が現場にはある
本物の「知識」は身を助けてくれる

10 「理論家」に優れた参謀はいない。

100%理論どおりに「現実」が動くことなどありえない
「現場主義」VS「管理主義」
現場を徹底的に調査すると「真実」は見えてくる
「原因」さえ正確につかめば、「答え」は自然に出てくる
現場の作業員が教えてくれたマネジメントの「真理」
「現場」と真摯に向き合うことが、正しくモノを考える出発点である

11 議論で「勝つ」という思考を捨てる。

「論客」に参謀は務まらない
できるだけ「強制力」を使わないのが、マネジメントの原則である
議論に「勝つ」ことは、参謀にとって「敗北」ですらある

12 自分を俯瞰する「視点」を常にもつ。

人々は、参謀の背後にいる「権力者」を見ている
現場は参謀に対して、「本当のこと」を伝えるのを躊躇する
現場を壊す「机上の空論」が実行されるカラクリ
“正解”を現場に押し付けるのが、恐るべき「愚行」である理由

13 参謀は「1円」も稼いでいない。

「参謀」は絶対に目立ってはならない
現場で「辛酸」を舐めることでしか、理解できないことがある
現場が「怒り」に震えた本社スタッフの言動とは?
現場の責任者は、「孤独」な戦いを強いられる
「力」で現場は動かない、現場を動かす「仕組み」が必要だ
本社の「要求」を押し付けると、組織は脆弱になる
本社中枢の参謀は、「1円も稼いでいない」と心得る

14 コンサルタントはあくまで「使う」ものである。

「戦略」立案をするうえで、社内の人間には「限界」がある
外部コンサルタントには、避け難く「功罪」がつきまとう
経営者を“転がすプロ”であるコンサルタントに注意する
コンサルタントが、会社に「ダメージ」を与えるメカニズム
コンサルタントは、最終的な「結果責任」を負えない
「現場・現実」を知る参謀が、経営者を守らなければならない

第4章 「原理原則」を思考の軸とする

15 トップと「ビジョン」を共有する。

「会社はどうあるべきか?」というビジョンを描けているか?
不運と思われる状況のなかに「幸運」が隠れている
入社2年目にして、「ビッグ・ビジョン」の洗礼を受ける
「ビッグ・ビジョン」が、現場の仕事に「意味」を与える
トップと「ビジョン」を共有しなければ、参謀は務まらない

16 仲間と力を合わせる「楽しさ」を知る。

“頭でっかち”になってはいけない
「こんなふうになったらいいな」を実際にやってみる
仲間と「新しい価値」を生み出す楽しさを実感する
会社の「天井」に穴を開ける
イレギュラーな局面で求められるのが「参謀」である
誰もが「理想」を実現することに喜びを感じる

17 参謀は常に「自分の言葉」で語る。

「メッセンジャー・ボーイ」に堕してはいけない
参謀は上層部とも「対等の議論」をする
「自分の言葉」で語るから、相手は納得してくれる
「腹落ち」するまで、徹底的に社長と対峙する

18 「原理原則」を思考の軸とする。

「原理原則」こそが、最強の思考ツールである
原理原則から外れたとき、組織は「重大な危機」に直面する
「重圧」のかからない参謀だからこそ「できること」がある
正しく思考する基本中の基本
原理原則を厳守することで、「思想」にまで高める

19 「制約」こそが思考の源である。

「制約」が明確になるからこそ、柔軟な思考が可能になる
「問題」が設定できれば、半分は「解決」したようなもの
原理原則のためなら、「短期的な損失」は受け入れる
世界中で通用する人材になる方法

第5章 人間関係を「達観」する

20 「人間関係は悪いのが普通」と達観する。

参謀の仕事とは、とてつもなく“泥臭い”ものである
人間関係の「軋轢」に直面するのが、参謀の仕事である
「人間関係は悪いのが普通」と達観する
人間関係に振り回されず、「合目的的」に仕事をやり抜く

21 参謀が死守すべき「中立性」とは何か?

社内に「派閥」が存在するのは自然なことである
「派閥」を認めたうえで、社内調整を行うのが参謀の役割
参謀に「政治的な色」がつくのは避けられない
「中立的立場」を保つために、絶対に忘れてはならないこと

22 結局、自然体で「仕事」を楽しむ人が強い。

「抜擢」されるための努力には、深刻な副作用がある
「上昇志向」が強い人は危なっかしい
仕事の「面白さ」は、絵を描く「面白さ」と同じである
「出世」はどうでもいいからこそ、上司に「率直な意見」が言える
「社長」になったからと言って、どうってことはない

おわりに





著者

荒川詔四(あらかわ・しょうし)
世界最大のタイヤメーカー株式会社ブリヂストン元代表取締役社長。
1944年山形県生まれ。東京外国語大学外国語学部インドシナ語学科卒業後、ブリヂストンタイヤ(のちにブリヂストン)入社。タイ、中近東、中国、ヨーロッパなどでキャリアを積むなど、海外事業に多大な貢献をする。
40代で現場の課長職についていたころ、突如、社長直属の秘書課長を拝命。アメリカの国民的企業ファイアストンの買収・経営統合を進める社長の「参謀役」として、その実務を全面的にサポートする。
その後、タイ現地法人社長、ヨーロッパ現地法人社長、本社副社長などを経て、同社がフランスのミシュランを抜いて世界トップの地位を奪還した翌年、2006年に本社社長に就任。世界約14万人の従業員を率い、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災などの危機をくぐりぬけ、世界ナンバーワン企業としての基盤を築く。
2012年3月に会長就任。2013年3月に相談役に退いた。キリンホールディングス株式会社社外取締役、日本経済新聞社社外監査役などを歴任。著書に『優れたリーダーはみな小心者である。』(ダイヤモンド社)がある。

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