研修開発入門 「研修転移」の理論と実践
研修開発入門 「研修転移」の理論と実践
書籍情報
- 中原淳 著/島村公俊 著/鈴木英智佳 著/関根雅泰 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2018年06月
- 判型/造本:A5並製
- 頁数:200
- ISBN:978-4-478-10298-5
内容紹介
企業研修とは、学ぶことが目的ではない。人事研修などの人材開発は、経営側からしてみれば、組織の戦略を実行し、目標を達成するための手段であり、組織戦略や目標の達成につながればこそ、従業員の学習を促進しているにすぎない。研修の大きな目的は、組織目標の達成にこそある。
目次・著者紹介詳細を見る▼
目次
はじめに
第1部 研修転移の歴史、理論的枠組み、実践策
1.研修とは何か?
1-1 個人の行動変化・現場の変化
1-2 「やりっぱなし」の研修
1-3 「研修転移」とは?
2.研修評価
2-1 研修評価研究の歴史
2-2 「4レベル評価モデル」の提唱
2-3 研修転移研究
3.研修転移の実践
3-1 2つのモデル
3-2 研修でできること
3-3 職場でできること
3-4 受講者個人ができること
3-5 人材開発部門の責任範囲
第2部 研修転移の実践事例
Case1:ファンケル
「反転学習」を軸とする究極の内製化研修が示した成果
Case2:ヤマト運輸
研修内容がそのまま現場の問題解決に直結する
ブロック長・支店長ペア研修
Case3:アズビル
テクノロジーを利用した研修リマインドが効果を上げる
Column:研修企画者の立場から見た研修転移の工夫 島村公俊
1.現場に足を運んで得た情報を基に企画する
2.現場部門に、参加者の行動変容への責任を持たせる
3.研修を、職場ぐるみのOJTの場に変える
4.1年で完了する企画でなく、3年先を見据えた企画にする
Case4:三井住友銀行
研修転移の要諦は実践を組み込んだ研修プログラムにあり
Case5:ニコン
新入社員の第一歩を見守る「指導員制度」が研修転移のカギ
Case6:ビームス
月1回、半年繰り返すOJT研修の面談の効果
第3部 研修転移を促すための働きかけ
〈座談会〉 研修転移のカギを握る「上司巻き込み」のノウハウ公開
1.「研修前」の上司の巻き込み
上司に強制力を働かせる
現場の課題とフィットさせる
上位方針と連動させる
2.「研修中」の上司の巻き込み
研修に集中できる環境をつくる
研修の一部に関わってもらう
研修の「前後」と紐づける
3.「研修後」の上司の巻き込み
上司と部下で並走させる
事後アンケートを活用する
人事の熱量を伝える
Column:研修転移を促す講師の働きかけ 鈴木英智佳
1.参加者の現場を知る
2.「やればできる感」を高める
3.本人のWANTを問う
4.スモールステップを明確にする
5.逆戻り予防策を考える
6.行動を宣言させる
7.参加者同士を結び付ける
8.ハッピーエンドで終わる
おわりに
著者
中原淳(なかはら・じゅん)
立教大学経営学部教授。大阪大学博士。「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発・組織開発・チームワークついて研究している。ダイヤモンド社「研修開発ラボ」監修。著書に『企業内人材育成入門』(ダイヤモンド社)、『研修開発入門』(同)、『人材開発研究大全』(東京大学出版)、『フィードバック入門』(PHP研究所)など。立教大学経営学部においては、ビジネスリーダーシッププログラム(BLP)主査、立教大学経営学部リーダーシップ研究所副所長などを兼任。
Blog : NAKAHARA-LAB.NET(www.nakahara-lab.net)
島村公俊(しまむら・きみとし)
講師ビジョン株式会社代表取締役。立教大学経営学部兼任講師。研修会社等を経て、ソフトバンク株式会社(旧ボーダフォン)入社。ソフトバンクユニバーシティにおいて研修の内製化を推進し、100名を超える社内認定講師の育成に従事。ダイヤモンド社「研修開発ラボ」講師。
鈴木英智佳(すずき・ひでちか)
株式会社ラーニング・クリエイト代表取締役。花王株式会社、教育研修ベンチャー企業を経て、2011年に独立。ダイヤモンド社「研修開発ラボ」講師。著書に『爆笑する組織〜会社を強くするだじゃれ仕事術』(自由国民社)。
関根雅泰(せきね・まさひろ)
株式会社ラーンウェル代表取締役。東京大学大学院学際情報学府修士号取得。ダイヤモンド社「研修開発ラボ」メイン講師。著書に『オトナ相手の教え方』(クロスメディア・パブリッシング)など。
電子書籍は下記のサイトでご購入いただけます。
(デジタル版では、プリント版と内容が一部異なる場合があります。また、著作権等の問題で一部ページが掲載されない場合があることを、あらかじめご了承ください。)