やり抜く力
人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
やり抜く力
人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
書籍情報
- アンジェラ・ダックワース 著/神崎 朗子 訳
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2016年09月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:376
- ISBN:978-4-478-06480-1
内容紹介
IQでも才能でもない、成功に必要な第3の要素とは? 全米社会に絶大な影響を与えた成功と目標達成の画期的な理論! 人生の成否を決定づける「やり抜く力」について、自分での身につけ方から、子どもなど他人の「やり抜く力」を伸ばす方法まで徹底的に明らかにする。これまでのあらゆる常識がくつがえる衝撃の一冊!
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目次
はじめに ──「生まれつきの才能」は重要ではなかった!
PART 1 「やり抜く力」とは何か? なぜそれが重要なのか?
第1章 「やり抜く力」の秘密
── なぜ、彼らはそこまでがんばれるのか?
「肉体的、精神的にもっとも過酷」な環境/最後まで耐え抜くのは「どんな人」か?/もっとも「有望」なはずの人が次々と辞めていく/挫折した後の「継続」がきわめて重要/「情熱」と「粘り強さ」を持つ人が結果を出す/ 「やり抜く力」はこうして測る/才能があるのになぜ踏ん張れないのか?/「学力、体力、適性」のちがいは問題にならない/「やり抜く力」が強い人ほど進学する/グリーンベレーとの共同研究の結果/どんどん勝ち進んだ子どもたちの共通点
第2章 「才能」では成功できない
──「成功する者」と「失敗する者」を分けるもの
「呑み込みが悪い」のによい成績を取る子どもたち/粘り強く取り組めば「理解」できる/才能、熱意、努力……なにが「成功する者」の秘密か?/ひたすら「同じこと」を考え続ける/人は「本来の能力」をほとんど生かしていない/同じ能力なら「努力家」より「天才」を評価してしまう/バイアスが生む「4年と4万ドル」の差/「マッキンゼーの面接官」を喜ばせる単純な方法/なぜ「もっとも革新的な企業」が悲惨な末路を迎えたのか?/才能を「えこひいき」することの悪影響/「やってみなければわからない」という考え方/「知能テスト」はまったく信頼できない
第3章 努力と才能の「達成の方程式」
── 一流の人がしている当たり前のこと
一流の人は「当たり前のこと」ばかりしている/圧倒されると「才能がすごい」と思ってしまう/自分が「ラク」だから人を神格化する/「才能」「努力」「スキル」「達成」はどう結びつくのか?/努力は「二重」に影響する/「偉大な達成」を導く方程式/「何分間走れるか」で、その後の人生が予測できる/「今日、必死にやる」より「明日、またトライする」/「2倍の才能」があっても「1/2の努力」では負ける
第4章 あなたには「やり抜く力」がどれだけあるか?
──「情熱」と「粘り強さ」がわかるテスト
「ものすごくがんばる」のは「やり抜く力」とはちがう/あなたの「やり抜く力」はどれくらいか?/「情熱」とは、ひとつのことに専念すること/「哲学」がなければ失敗する/「究極的関心」が目標に方向を与える/「やり抜く力がない」とはどのような状態か?/「最上位の目標」が存在しない/バフェットがパイロットに伝授した「目標達成法」/「同じ目的」につながる目標を生かす/「なんでも必死にがんばる」のは意味がない/「グリーンベレー式」機転で目標に向かう/どうしたら「自分に合った仕事」ができるか? /世界で「トップレベル」になるにはなにが必要か?/「究極の目標」は絶対に変わらない/IQと「功績の大きさ」は関係があるか?/偉大な人とふつうの人の決定的なちがいは「動機の持続性」
第5章 「やり抜く力」は伸ばせる
──自分をつくる「遺伝子と経験のミックス」
自分はどのようにして「こんな自分」になるのか?/「やり抜く力」をつくる遺伝子とは?/この100年で人の「IQ」は異常に上がった/ひとりが賢くなると、まわりも賢くなっていく/年上ほど「やり抜く力が強い」というデータ/ どんな経験が人の「性格」を変えるのか?/「環境」が変わると、一瞬で自分が変わる/現実が作用する「成熟の原則」/「あきらめる」ことがいいとき、悪いとき/「やり抜く力」を強くする4ステップ
PART 2 「やり抜く力」を内側から伸ばす
第6章 「興味」を結びつける
── 情熱を抱き、没頭する技術
メガ成功者たちは必ず「同じこと」を言う/「堅実がいちばん」という考え方を説く人/「好きなことを仕事にする」は本当にいいのか?/金メダリストはどう「興味」を育むのか?/「情熱」は一発では人生に入ってこない/自分ではっきりとは気づかずに「関心」を抱いている/「好き」にならないと、努力できない/ スキルは「数年ごと」に「3段階」で進歩する/最初に厳しくしすぎると「取り返し」がつかなくなる/興味を観察する親が、子どもの「情熱」を伸ばす/親がジェフ・ベゾスに与えた独特の環境/人は「見慣れたもの」からは目をそらす/エキスパートは「ニュアンス」に興味を覚える/取り組むべきことを「発見」する簡単な質問
第7章 成功する「練習」の法則
── やってもムダな方法、やっただけ成果の出る方法
メガ成功者は「カイゼン」を行い続ける/「1万時間の法則」は本当か?/「意図的な練習」をしなければ上達しない/エキスパートはこの「3つの流れ」で練習する/「意図的な練習」の原則は誰にでもあてはまる/スペリングが強くなる「3つの秘密」/時間の長さより「どう練習するか」がカギ/「意図的な練習」は1日に3〜5時間が限界/「フロー」に入れば、努力はいらない/優れたパフォーマンスは「必死の努力」が生み出すのか?/「フロー」と「やり抜く力」は密接に関連している/「目標設定→クリア」を繰り返し続ける/なぜ彼らはつらいことを「楽しく」感じるのか?/困難な目標に挑戦するのを好んでいる/ラクな「練習」はいくら続けても意味がない/「優秀な人」の姿勢を知る/毎日、同じ時間、同じ場所での「習慣」をつくる/「いま、この瞬間」の自分を見ながらチャレンジする
第8章 「目的」を見出す
── 鉄人は必ず「他者」を目的にする
「これは人の役に立っている」と考える/幸福になる方法は「快楽を追うこと」と「目的を追うこと」/彼らはどれだけ「快楽」と「目的」を追っているか?/3番目の答えの人は「やり抜く力」が強い/「意義を感じない仕事」を続けることは耐えられない/どの職業でも「天職」と感じている人の割合は変わらない /「ひと夏の経験」で人生のすべてが変わる/「大きな目的」のためなら、粘り強くがんばれる/「役に立ちたい」プラス「興味」が大きな力を生む/「手本の人物」に出会うことが重要な体験になる/それは「社会」のどんな役に立つのか?/もっと「意義」を感じられるように変化を起こす/「この人のようになりたい」と具体的に考える
第9章 この「希望」が背中を押す
──「もう一度立ち上がれる」考え方をつくる
「成績全体を下げる授業」をやめるべきか?/手応えがないと「学習性無力感」にハマってしまう/「楽観主義者」は無力感を乗り越えられる/「楽観主義者」か「悲観主義者」かがわかるテスト/「鉄人」は楽観的に考える/失敗への「解釈」のちがいが粘り強さを生む/マインドセットが「努力できるかどうか」を決める/子どものころの「ほめられ方」が一生を左右する/成績のいい子を特別扱いすると「固定思考」になる/言葉と行動が「裏腹」になっていないか観察する/「つらい体験」で冒険心が旺盛になる/心を「強くする」経験、「弱くする」経験/この仕組みが「逆境に強い脳」をつくる/脳は「筋肉」のように鍛えられる/「悲観的な考え方」をやめる/「他人の力」を使って立ち直る
PART 3 「やり抜く力」を外側から伸ばす
第10章 「やり抜く力」を伸ばす効果的な方法
──科学では「賢明な子育て」の答えは出ている
「やさしい育て方」と「厳しい育て方」はどっちがいいか?/育て方の優劣を決める「エビデンス」/「やめられなかった」から成功した/「能力」があるんだから続けなさい/「最後までやる習慣」を身につける/厳しくしつつも温かく支える/「自分で決められる」感覚を持たせる/親が愛情深くて「どっしり」と構えている/自尊心が「自分ならできる」という自信につながる/自由を与えると同時に「限度」を示す/膨大な研究の「パターン」と一致した見解/どんな子育てがいいか「一目瞭然」の研究結果/「賢明な育て方」診断テスト/「親をまねる」という強力な本能/「やり抜く力」の鉄人の多くは、親を手本にしている/「高い期待」と「惜しみない支援」を組み合わせる/この「フィードバック」で意欲が激変する/「無理」という思い込みがなくなる体験を持つ/「支えてくれる人」との出会いが成功をもたらす/「しっかりと見る」ことで変化を起こす
第11章 「課外活動」を絶対にすべし
──「1年以上継続」と「進歩経験」の衝撃的な効果
「大変」なのに「楽しめる」唯一の行動/「2年以上」「頻繁な活動」をした子は将来の収入が高い/「成績」では成功はまったく予想できない/「最後までやり通す力」が決定的要因だった/「1年以上継続」「進歩」を経験した人が成功する/ビル・ゲイツが考案した「マイクロソフトの採用基準」/「複数の活動」を最後までやり通す/やり通すことで「やり抜く力」を鍛えられる/研究結果に合致する「ハーバード大の合格基準」/「最後までやり通す経験」から人格が形成される/課外活動をしなければ「やり抜く力」は下がるのか?/「難しいこと」を続けると、貪欲に取り組めるようになる/「勤勉さ」は練習によって身につけられる/「つい子どもをほめてしまう」という問題/おとなも子どもも「やり抜く力」が身につく4つのルール
第12章 まわりに「やり抜く力」を伸ばしてもらう
── 人が大きく変わる「もっとも確実な条件」
「やり抜く力」の強い集団の一員になる/「偉大な選手」になるには「偉大なチーム」に入るしかない/ まわりの価値観が「自分の信念」に変わる/フィンランド人の傑出した力「シス」の秘密/肚のなかに「エネルギーの源」があると考える/「徹底的なコミュニケーション」が人を変える/何でも試して「うまくいったこと」を続ける/「強靭な精神力」の有無がわかるビープ・テスト/暗唱で「言葉の力」を自分のものにする/失敗しても「やり抜く力」を持ち続けられるか?/「言葉遣い」を変えて、価値観を変える/ささいなことでも「最善」を尽くす/「ごほうび」だけではうまくいかない
第13章 最後に
── 人生のマラソンで真に成功する
「やり抜く力」が強いほど「幸福感」も高い/「やり抜く力」が強すぎて「困る」ことはない/「履歴書」に書く長所、「追悼文」に書く長所/能力があるのに「ムリ」と思い込んでしまう/誰でも「天才」になれる
訳者あとがき
著者
アンジェラ・ダックワース(Angela Duckworth, Ph.D.)
ペンシルベニア大学心理学部教授。近年、アメリカの教育界で重要視されている「グリット」(やり抜く力)研究の第一人者。2013年、マッカーサー賞(別名「天才賞」)受賞。教育界、ビジネス界、スポーツ界のみならず、ホワイトハウス、世界銀行、経済協力開発機構(OECD)、米国陸軍士官学校など、幅広い分野のリーダーたちから「やり抜く力」を伸ばすためのアドバイスを求められ、助言や講演を行っている。
ハーバード大学(神経生物学専攻)を優秀な成績で卒業後、マッキンゼーの経営コンサルタント職を経て、公立中学校の数学の教員となる。その後、心理科学の知見によって子どもたちのしなやかな成長を手助けすることを志し、オックスフォード大学で修士号(神経科学)、ペンシルベニア大学大学院で博士号(心理学)を取得し、心理学者となる。子どもの性格形成に関する科学と実践の発展を使命とするNPO「性格研究所」の創設者・科学部長でもある。
ダックワース教授の研究は、多数の学術専門誌のほか、「ニューヨーク・タイムズ」「フォーブス」「タイム」をはじめ一般紙誌でも広く採り上げられている。長年の研究成果をまとめた本書は、2016年5月の刊行直後から「ニューヨーク・タイムズ」のベストセラー上位にランクイン。たちまち異例のベストセラーとなり、「CBSニュース」をはじめテレビ等で大きく報じられた。TEDトーク「成功のカギは、やり抜く力」の視聴回数は900万回を超える。夫とふたりの10代の娘とともにペンシルベニア州フィラデルフィア市に在住。
訳者
神崎朗子(かんざき・あきこ)
翻訳家。上智大学文学部英文学科卒業。おもな訳書に『スタンフォードの自分を変える教室』『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』『フランス人は10着しか服を持たない』『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』(以上、大和書房)などがある。
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