日本一サービスにうるさい街で、古すぎるキャバレーがなぜ愛され続けるのか
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日本一サービスにうるさい街で、古すぎるキャバレーがなぜ愛され続けるのか
書籍情報
- 山崎征一郎 著
- 定価:1540円(本体1400円+税10%)
- 発行年月:2015年08月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:196
- ISBN:978-4-478-02618-2
内容紹介
創業80年、200人以上のホステスが在籍し、多くの客で賑わう「白いばら」は銀座にただ1軒残るキャバレー。多くの店が消えゆく中、なぜこの店だけが愛され続けるのか。そこには「変えない」ための様々な努力やサービスがあった。「白いばら」に50年間勤めた伝説の元店長が店の歴史を紐解きながら、その魅力を語る。
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目次
プロローグ ── 創業80年、銀座でただ一軒生き残るキャバレー
第1章 白いばらは、今夜も元気に営業中
「銀座の大衆店」というポリシー
二・二六事件の青年将校も来店していた
「明朗経営」の外看板が語るもの
18歳から50代まで200名以上のホステスが在籍
あえて素人ホステスの接客をウリに
高級クラブやキャバクラと何が違うのか
毎日最高のサービスを提供する
*コラム1
第2章 素人の接客でもお客さまに満足していただける理由
かつてホステスは下品な仕事とされていた
ノルマも罰金もないからホステスが協力しあえる
チップをいただかない本当の理由
ベテランホステスが担う大切な役割
お客さまの心をつかむ手紙と贈り物
お客さまが繰り返す“同じ話”を大切にする
お客さまと結婚して「寿退職」したホステスも
効果倍増の“お見送り”
*コラム2
第3章 白いばらを支えてくれたお客さまたち
常連のお客さまの遊び方
組合ぐるみ、家族ぐるみのお付き合い
職人にも先生にも選ばれる理由
お金を使っても見返りを求めない粋なお客さま
ホステスを口説くという遊び方
昭和のお客さまと今時のお客さま
常連のお客さまをつかむために
*コラム3
第4章 サービスは一刹那、一瞬の積み重ねが勝負
名札でお客さまの心を開く
名物の「日本地図」はこうして生まれた
雨の日を利用したサービスを
クレジットカードお断りの理由
ホステスの魅力は「おでこ」と「口紅」
ドレス係だった私が抱えていたある悩み
『白いばらドレス店』の設立
なぜ貸しドレスは五着までなのか
豪華なショータイムで女性客を増やす
名物料理も多い“白いばらレストラン”
ビールは大ビン、フルーツ盛り合わせは他店より安く
手作りオブジェが結ぶ絆
イベント力で集客する
常連さんのプライドをくすぐるサービス
常識外れの団体向け宴会コース
女性客も安心して遊べるお店に
常連さんには赤いバラ、ご新規さんには白いバラ
*コラム4
第5章 高級クラブには負けられないと走り続けた50年間
黒服にこそ、きちんとした人材を
黒服たちの奮起を促すアイデア賞
サービスはお客さまの名前を覚えることから
プロとして、口の堅さもサービスのうち
お客さまとホステスのマッチングは腕の見せどころ
お客さまとホステス、両方の笑顔を引き出す
2000人以上のホステスを育てて
『サントリーオールド』が生んだ顧客名簿
開店記念のバラの苗木がお客さまを呼び戻す
ホステスの採用は店長の重要課題
顔の美しさより「目力」を見る
高級クラブのホステスを採用しない理由
面接に現れた美しいけれど危険な女性
ホステスのやる気はアゴでわかる
*コラム5
第6章 すべてはお客さまのために
長く続いた苦しい時代を乗り越えて
白いばらを支えた三位一体の哲学
多くのキャバレーが消えていったなかで
つぶれそうな店を見て回り、多くを学んだ
ススキノの『エンペラー』で出会った1人のホステス
白いばらは第二のわが家
*コラム6
あとがき
著者紹介
山崎征一郎(やまざき せいいちろう)
1941年、東京・池袋生まれ。教師を目指していたが、19歳で白いばらに入店、50年間勤め上げた。70年代のキャバレー全盛期を盛り立て、バブル崩壊によるキャバレー衰退期には店の経営ばかりでなく、接客や演出面に至るまで多くのアイデアを出し、周囲のキャバレーが倒産するなか、白いばらを人気店に押し上げた名店長。第一声がホステスの名前ではなく「山崎はいるか?」という客も多い。2011年9月、退職。
白いばら
1931年創業、現在も東京・銀座にある、現存する日本最古の正統派キャバレー。約240名在籍しているというホステスがそれぞれの出身地の方言で接客する。女性客や地方から通うファンも多い。客には時代を彩るスターも多く、生バンドのステージは今も健在。2・26事件の青年将校が事件前日にも飲みに来たという逸話もある。現在、そのレトロな雰囲気から、イベントや撮影に使われることも多い。
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