採用基準
地頭より論理的思考力より大切なもの
採用基準
地頭より論理的思考力より大切なもの
書籍情報
- 伊賀泰代:著
- 定価:1650円(本体1500円+税10%)
- 発行年月:2012年11月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:248
- ISBN:978-4-478-02341-9
内容紹介
就職超難関企業と言われるマッキンゼーは、地頭のよさや論理的思考力が問われると思われがちだ。しかし元採用マネジャーの著者は、このような定説をきっぱりと否定する。マッキンゼーでは世界で通用する人材を求めており、頭のよさだけではない。それは現在の日本が必要としている人材像と同じと言える。
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目次
はじめに
序章 マッキンゼーの採用マネジャーとして
マッキンゼーでの一七年間
バブル期の金融業界でMBA留学を決意
「アメリカ人に世界を教える」ビジネススクール
コンサルティングより人材育成システム
新しいポジションを自ら設計・提案
第1章 誤解される採用基準
人気の高まりと誤解の拡大
誤解その1:ケース面接に関する誤解
誤解その2:“地頭信仰”が招く誤解
誤解その3:分析が得意な人を求めているという誤解
誤解その4:優等生を求めているという誤解
誤解その5:優秀な日本人を求めているという誤解
Column 東京大学における法学部と経済学部の学生の格差
第2章 採用したいのは将来のリーダー
問題解決に不可欠なリーダーシップ
リーダーシップは全員に必要
将来のリーダーを採用するという戦略
スクリーニング基準と採用基準の違い
Column 保守的な大企業で劣化する人
第3章 さまざまな概念と混同されるリーダーシップ
成果主義とリーダーシップ
成果より和を尊ぶ組織
救命ボートの漕ぎ手を選ぶ
役職(ポジション)とリーダーシップ
マネジャー(管理職)、コーディネーター(調整役)
雑用係、世話係
命令する人、指示する人
Column 能力の高い人より、これから伸びる人
第4章 リーダーがなすべき4つのタスク
その1:目標を掲げる
その2:先頭を走る
その3:決める
その4:伝える
Column マッキンゼー入社を目標にする困った人たち
第5章 マッキンゼー流リーダーシップの学び方
カルチャーショックから学ぶ基本思想
基本動作1:バリューを出す
基本動作2:ポジションをとる
基本動作3:自分の仕事のリーダーは自分
基本動作4:ホワイトボードの前に立つ
できるようになる前にやる
自分のリーダーシップ・スタイルを見つける
Column ホワイトカラー職種も海外流出?
第6章 リーダー不足に関する認識不足
組織的・制度的な育成システムが必要
絶望的な「グローバル人材」という言葉
「優秀な人」の定義の違い
カリスマリーダーではなく、リーダーシップ・キャパシティ
非常時の混乱、財政難の根因となるリーダー不足
Column 不幸な海外MBAへの企業派遣制度
第7章 すべての人に求められるリーダーシップ
あらゆる場面で求められるリーダーシップ
上司の判断を仰がない若手コンサルタント
リーダーシップは学べるスキル
分散型意思決定システムからの要請
Column リーダー養成に最適なNPO
終章 リーダーシップで人生のコントロールを握る
問題が解決できる
成長が実感できる
自分の世界観が実現できる
世界が広がる
変わっていくキャリア意識
価値観転換機関としてのマッキンゼー
広がる世界で人生のコントロールを握る
あとがき
著者紹介
伊賀 泰代(いが やすよ)
キャリア形成コンサルタント。兵庫県出身。一橋大学法学部を卒業後、日興證券引受本部(当時)を経て、カリフォルニア大学バークレー校でMBAを取得。1993年から2010年末までマッキンゼー・アンド・カンパニー、ジャパンにて、前半はコンサルタント、後半は人材育成や採用マネージャーを務める。2011年に独立し、文筆・発信活動を続けるほか、リーダーシップ教育や生産性向上のための啓蒙活動にも従事。著書に『採用基準』のほか『生産性』(ダイヤモンド社、2016年)などがある。