セコム その経営の真髄
「艶っぽい会社」の経営哲学と戦略に迫る
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セコム その経営の真髄
「艶っぽい会社」の経営哲学と戦略に迫る
書籍情報
- 長田貴仁 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2012年07月
- 判型/造本:46上製
- 頁数:248
- ISBN:978-4-478-02206-1
内容紹介
創業者・飯田亮と戸田壽一が磨き上げた理想の姿、「艶っぽい企業」とは。このコンセプトは、日本企業、日本経済が元気を取り戻すためのヒントになる。経営学者とジャーナリストの2つの顔を持つ筆者が、セコムの経営哲学の真髄に迫る!
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目次
はじめに 企業が「青春」を謳歌し続ける秘訣とは
序章 創立50周年の“ALL SECOM”戦略
何を生業にしてきたかが分かりやすい老舗企業
「艶っぽい企業」が魅力的な理由
セコム 事業創造の3ステージ
親友にして経営パートナーである「2人の創業者」
変えてはならないもの、変えなくてはならないもの
第1章 創業者・飯田亮の生い立ちと、創業に至るまで
極めて大きい創業者の存在感
「企業家・飯田亮」を形成した青春時代
父親から叩き込まれた「起業の精神」
覚悟を持って既成概念を打破する
父さん、今の俺を褒めてくれ
第2章 日本警備保障を創業。転機となった東京オリンピックとTVドラマ「ザ・ガードマン」
不安は微塵もなく、夢は膨らんだ
自分たちで決めた通りの仕事をしたかった
大きな失敗よりも小さな失敗を叱る
「健全なリスク」との遭遇
理屈ではなく理念を語らなくてはいけない
第3章 社会インフラとして認知されるセコム方式のセキュリティ
わが国初のオンライン安全システム「SPアラーム」
無人銀行を実現した「CDセキュリティパック」
異常情報をコンピューターで集中管理するCSSが稼働
「セコムしてますか」……セキュリティは「お茶の間」へも
外出先での不安に対応する、携帯緊急通報システム「ココセコム」
第4章 台湾を皮切りに、海外進出を開始。「安全・安心」を世界へ
海外進出に、革新と実現へのエネルギーを注ぐ
「SECOM」という言葉が安全の代名詞に
安全に国境はない。人種や国を超えて人々が求めるものである
本質的な「説明・説得」力が、海外ではより試される
第5章 第二電電とコンピューターセキュリティ会社の設立。情報化社会の旗手へ
インターネット時代前夜の予行演習
実を結ばなかったが、画期的だった「ビデオテックス」
日本初のコンピューターセキュリティ会社を設立
「合理性の罠」には注意しなくてはならない
第6章 「社会システム産業元年」宣言。明確なビジョンと理念を重視した経営
我々は、会社の精神自体がサービスなんだ
企業にもぶれない経営が求められる
「経営理念」が競争力の要になる
性差、人種の違いを超えたウェイの重要性
第7章 在宅医療、遠隔医療、高齢者施設、提携病院を核に、トータルなメディカルサービスを提供
セコムらしい有料老人ホーム「コンフォートガーデンあざみ野」
「社会システム産業」の視点から見えてきた医療事業
サービス産業であることを軽視したら病院経営は成り立たない
セコムが持つノウハウを医療にもつなげたい
セコムの経営資源をフル活用する試み
第8章 M&Aを推進し、多様なサービスを融合
セコムグループのカルチャーを受け継ぐ「能美防災」
損保業界でもユニークな存在を目指す「セコム損害保険」
衛星を使って地理空間情報を入手・提供する「パスコ」
「頭越し組織運営」は最新のマネジメント・スタイル
第9章 メーカーも驚く研究開発力で次々と生み出される、最先端セキュリティシステム
研究のメッカ「IS研究所」、開発のメッカ「開発センター」
鍵を持ち歩く必要がない、指紋照合システム「セサモ−ID」
今も進化し続ける、高機能監視カメラシステム「HVRシステム」
警備員と監視カメラ、2つの機能を併せ持つ「セコムロボットX」
セキュリティの現場に通暁しているからこそ開発できたシステム
メーカーとは一味違う、セコムの技術
終章 より高品質な「安全・安心」を求めて。セコムのネクストステージ
社会にとってなくてはならない会社、と言われたい
新しいセコムをつくり出すために
グループの総力を結集する“ALL SECOM”宣言
「IT+α」を携えたソーシャル・エンタープライズ
おわりに 志を持ち、誇り高く生きる人生は素晴らしい
参考文献
協力者一覧
著者
長田貴仁(おさだ・たかひと)
経営学者 / ジャーナリスト
神戸大学博士(経営学)。ジャーナリストとして多くの著名経営者と対話してきた。
神戸大学大学院経営学研究科准教授を経て、神戸大学経済経営研究所リサーチフェロー。
多摩大学、日本大学、流通科学大学、秀明大学など、複数の大学院、大学で教授、講師を務める一方、経営、ビジネス一般に関する講演、メディアでの評論、執筆でも活躍。経営関連の著書多数。
URL: http://www.ab.auone-net.jp/~osada/