あえて小さく生きる
誰も教えてくれなかった、中小企業ほんとうの経営ノウハウ
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あえて小さく生きる
誰も教えてくれなかった、中小企業ほんとうの経営ノウハウ
書籍情報
- 鈴木達雄 著
- 定価:1320円(本体1200円+税10%)
- 発行年月:2012年03月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:192
- ISBN:978-4-478-01733-3
内容紹介
2度の経営破綻を乗り越えていまや優良企業。誰も教えてくれなかった町企業の経営ノウハウを初公開。大手企業も真似できない特許技術で注目のメッキ専業企業の2代目が、苦労の末に到達した町工場ならではの経営ノウハウが満載
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目次
序章 いきなり手前みそですが
腹をくくる/キャッシュを増やす/無駄な出費を抑える/2.8の法則/経営理念の確立腹七分経営/腹七分目のときこそいい仕事がくる/念ずれば花開く
第1章 二度の経営破綻が教えたお金の有難み
■ 一度目の経営破綻
■ 差押え
■ 千代田第一工業に入社
ネズミが駆け回る工場/貸してくれたのは国民金融公庫だけ
■ 五年間のブラックホール
■ 友人が無担保で貸してくれた500万円
■ 買えなかったクリスマスケーキ
■「利益を出す」という覚悟
第2章 財務知識が会社を守る
■ 銀行の腹の内
■ 銀行は借りるより活用するところ
■ 銀行の選択基準
■ 返済期間は五年に区切る
■ 借入とはリスクを背負うこと
■ 金融機関の裏側を知る
■ 利殖提案にはくれぐれにも慎重に
■ 銀行に足元を見られた破綻企業
■ わが身を守る財務知識
第3章 お金は会社に貯めてこそ生きる
■ お金の苦労は腹七分目でいい
■ 本業に役立たないお金に意味はない
■ 破綻のパターン
(1)売上に対して人員過剰なケース/(2)経費増になりすぎて、悪循環に陥るケース/(3)道楽と仕事で使うお金の区別がゆるむケース/(4)設備投資をする時期を誤るケース/(5)相続に失敗して破綻するケース/(6)事務管理の不備が破綻を招くケース
第4章 一緒に働けばみんな人材
■ 優秀な人材は中小企業を見向いてくれない
■ 中小企業は大家族のようなもの
■ 社員は企業に自分の夢を乗せる
■ 経営状況は社員に見える化
■ トップもできなきゃ始まらない
■ 経営者は社員の汗のにおいを嗅ぐ
■ 社員の役割の明確化
第5章 会社の体力強化
■ 経営理念の確立
自己流の経営10訓/個人としてのマーケティング/企業繁栄への四つの獣道/任せて育てる人材の活用
■ 経営の原価を下げる
製造原価のローコスト化/リースの組み換えは借金が増えること/ベイシアのローコストマネジメント
■ 営業力を高める
時間こそローコスト化すべし/事務も合理化/何のための棚卸し/ファクス受注型から提案型営業へ/ホームページが新規顧客との接点
■ 社員のモチベーションを高める
横軸となる四つの委員会/出る杭を引き上げる/聞いて箱
■ 財務力を強化する
財務力強化三つのポイント/日本の税制は税金先納めシステム/黒字倒産の予防/他人に迷惑をかけない身軽さと潔さ/税金を払えばキャッシュは貯まる
第6章 トラブルの原因と解決法
■ 四つの壁の突破
■ 部分最適と全体最適を図る
■ ボトルネックを探す
千代田第一工業の工程担当者の任務/旅館の例/郵便局の例
■ コミュニュケーションを充分に
暗黙知から形式知への変換/マニュアルが無駄を除く
■ 人材育成
多能工が中小企業を支える/守らせる&任せる/交通信号指導/中途採用を見い出す目/育成の目標/会社の姿/伴走スタイルの人材育成
第7章 得意先の信頼をつかむ「先義後利」
■ 相手の真の意思をくみ取るマーケティング
■ 相手の要望を取り入れる
■ 不人気なら改善の余地がある
■ 顧客のニーズに応える製品開発
■ ホームページで仕掛ける
■ 先義後利の考えを貫く
第8章 企業再生への扉
■ 中小企業だからできる取り組み
(1)グーグルカレンダーによる社員の予定公開/(2)必要なものを短い時間で取り出す整理整頓/(3)断捨離を徹底してさらなる工夫
■感動を与える演出
(1)あ行美人/(2)トイレマップの配布/(3)花のプレゼント/(4)もてなしの心
■ For Youへの熱い思い
あとがき
著者
鈴木 達雄(Tatsuo Suzuki)
1941年横浜市生まれ。1964年慶應義塾大学法学部卒。1964年安田火災海上保険入社、1969年同退社。同年千代田第一工業(株)入社。 1985年代表取締役社長就任、2004年会長就任。
著書に『ジャンケン経営の実践—2度の経営危機を克服した町工場会長の経営問答—』(日刊工業新聞社)。
千代田第一工業ホームページhttp://www.daikuron.com/