免疫の反逆
なぜ自己免疫疾患が急増するのか
免疫の反逆
なぜ自己免疫疾患が急増するのか
書籍情報
- ドナ・ジャクソン・ナカザワ 著/石山鈴子 訳
- 定価:2640円(本体2400円+税10%)
- 発行年月:2012年03月
- 判型/造本:4/6上製
- 頁数:322
- ISBN:978-4-478-01338-0
内容紹介
先進国で12人に1人、女性の8人に1人が発病する自己免疫疾患は、関節リューマチ、キランバレー症候群、膠原病などで知られる。近代化と共に多くの人が発病するようになったこの病気はいまだ謎だらけ。その要因を追った著者は、化学物質との間の相関関係に築く。工業化社会の負の遺産に迫る迫真の科学ノンフィクション。
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目次
序文 ── ダグラス・カー、MD, PhD
序章 なぜ自己免疫疾患は急増しているのか
第1章 要注意の疾患
冷酷で容赦のない数字
西側諸国で患者が急増
診療所に列をなす患者
見過ごされがちな患者
黙殺された科学
新たな自己免疫誘発物質の登場
第2章 姿なき侵入者
からだに蓄積する化学物質
この世は自己免疫誘発物質でいっぱい
わずかの量も危険
化学物質はどのようにして自己免疫疾患を誘発するのか?
自己免疫誘発物質に耐える力は人それぞれ
最後の一滴が分かれ目
数は語る
第3章 とんでもない小さな隠し事
個人の問題から政治問題へ
イースト・フェリー・ストリート858の奇妙な歴史
巻き起こる抗議の嵐
「状況は予想を上回るひどさ」
集団発生の証明はほぼ不可能
ついに、廃棄物を一掃へ
世界中で集団発生
新たなスタートを目指して
第4章 敵は強力軍団:ウイルス、ワクチン、重金属
ループスを追う科学者たち
自然を踏みにじった罰なのか?
鳥インフルエンザ:自己免疫誘発ウイルス
予防接種は自己免疫を刺激?
重金属の役割
遺伝子と水銀がタッグを組めば
巡り巡ってワクチンへ
自閉症と自己免疫疾患との関係
きれい好きは病気を招く?
細胞を突撃突破
遺伝的素因をもたない人も危険なワケ
第5章 大捜索:一匹狼科学者の時代
マヒ治療の確立を目指して
血液捜索大作戦
1型糖尿病の将来の発症を予知することははたして可能か?
遺伝子とのつながり
ジェンダー・ギャップ
浮かび上がる患者の姿
高額な費用がかかる予防治療
「時限爆弾を抱えているようなもの」
再生への道
糖尿病は治る病:パラダイムの大転換
マウス実験で安全ならヒトにも応用できる?
第6章 ライフスタイルを見直そう
医食同源を知る
増え続ける加工食品
食事で自己免疫を撃退
有機食品を選ぼう
安全な食品やサプリメントを求めて
ストレスが先か病気が先か
感情の生物学
大事なのは目の前のリスクではない
自分の免疫システムは自分で守る
謝辞
訳者あとがき
著者紹介
ドナ・ジャクソン・ナカザワ(Donna Jackson Nakazawa)
作家、ジャーナリスト。家庭生活・教育・健康問題の専門家として講演やワークショップを行うとともに、新聞や雑誌に寄稿。ラジオやテレビ出演も多い。デューク大学で英語と公共政策を学ぶ。ハーバード大学ラドクリフ出版手続きプログラム修了。同プログラムやオクラホマ大学の雑誌ライティングコースで教鞭をとる。本書のほかに、Does Anyone Else Look Like Me ?の著書がある。ニューヨーク在住。
訳者紹介
石山鈴子(いしやま・すずこ)
翻訳家。日本女子大学文学部国文学科卒業。訳書に『左利きは危険がいっぱい』(文藝春秋)、『記憶は嘘をつく』(講談社)、『心臓にいい暮らし方 50のポイント』(講談社)などがある。