お金のむこうに人がいる
元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門
お金のむこうに人がいる
元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門
書籍情報
- 田内学 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2021年09月
- 判型/造本:46並
- 頁数:272
- ISBN:9784478113721
内容紹介
経済とは「誰が、誰を幸せにしているか?」を考えること。お金を取っ払って「人」を見れば、とたんに経済はシンプルになる。一度に数千億円を動かしてきた元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが「経済の原点」から徹底的に考えた、予備知識のいらない経済新入門。
目次・著者紹介詳細を見る▼
目次
はじめに 経済の専門用語は「ごまかす時」に使われる
第1部 「社会」は、あなたの財布の外にある。
第1話 なぜ、紙幣をコピーしてはいけないのか?
紙幣そのものに価値はない
すべてのチケットは「将来の約束」
紙幣はもともと金の引換券だった
ジャイアンリサイタルのチケットが完売する理由
「税」がお金を循環させる
家の中に新しい紙幣を作ったらどうなる?
紙幣をコピーすると、働く人がいなくなる
第2話 なぜ、家の外ではお金を使うのか?
「予算」が新国立競技場を作ったのか?
食べ放題で「元を取る」ことはできない
お金の「交渉力」と「伝達力」
「黄金のマスク」というものすごい「労働の浪費」
労働が「もったいない」
第3話 価格があるのに、価値がないものは何か?
定価のタグが幸せを隠す
「使うときの価値」と「売るときの価値」
価格に潜む罠
価格は「好意」に反比例する
価値を決めるのは自分自身
お金を増やすとは誰かの幸せを増やすこと
お金という「糸」と「壁」
第4話 お金が偉いのか、働く人が偉いのか?
働く人VSお金を出す人
財布の中に広がる自分だけの時間
「自分が」と「みんなが」で答えは変わる
生活を支えていた「タダの労働」
「お金中心の経済学」から「人中心の経済学」へ
第2部 「社会の財布」には外側がない。
第5話 預金が多い国がお金持ちとは言えないのはなぜか?
お金は増えない
「預かる」という言葉のトリック
金庫の裏側には「隠し扉」がある
預金を増やすために誰かに借金させる
「預金大国」は「借金大国」のこと
コロナ禍に配られたお金
なぜ2つの扉があるのか?
【補足】金融資産
第6話 投資とギャンブルは何が違うのか?
投資という名の「転売」
会社の成長に1%も使われないお金
勝利条件は「他人に高く買わせること」
資産価格の上昇と「コロナ禍マスク問題」の共通点
投資とは「将来のために使う労力」
ヘタな投資の罪
未来を設計する投資、選択する消費
バブル経済が繰り返される理由
第7話 経済が成長しないと生活は苦しくなるのか?
お金は地球上を流れる「水」
「経済効果」という言葉に潜む罠
割に合わない労働が隠されている
GDPは「テストの点数」
「効率」と「蓄積」が生活を豊かにする
現在は未来の土台になる
第3部 社会全体の問題はお金で解決できない。
第8話 貿易黒字でも、生活が豊かにならないのはなぜか?
貿易で儲けることは悪いこと?
貿易黒字とは「外国のために働くこと」
国の財布には「労働の貸し借り」が入っている
日本という国の財布の中身
「労働の借り」が将来世代を苦しめる
労働の無駄遣いは国を滅ぼす
第9話 お金を印刷し過ぎるから、モノの価格が上がるのだろうか?
4000億マルクのパン
モノが不足するあたりまえの理由
惜しげもなく「労働の借り」を増やしたドイツ
労働を奪うために増やされるお金
お金にできるのは「困る人を変えること」だけ
第10話 なぜ、大量に借金しても潰れない国があるのか?
「未来の人に働かせる」ことはできない
ヘッジファンドも挑んだ「政府の借金の謎」
政府の予算はお金ではなく労働を配分する
働いて返すのは「働いてもらったとき」だけ
格差は、世代間ではなく「同世代」の中にある
「借金した国」ではなく「働かない国」が潰れる
過去の世代が積み上げたものは何か?
最終話 未来のために、お金を増やす意味はあるのか?
年金問題というイス取りゲーム
年金を貯めるのも「お金の移動」でしかない
負担とはお金を払うことではない
「子育ての負担」を忘れた現代社会
「助け合い」という目的を忘れた経済
「投資」という未来のための労働
「僕たち」とは誰なのか
おわりに 「僕たちの輪」はどうすれば広がるのか?
参考文献
著者
田内学(たうち・まなぶ)
1978年生まれ。東京大学入学後、プログラミングにはまり、国際大学対抗プログラミングコンテストアジア大会入賞。同大学院情報理工学系研究科修士課程修了。2003年ゴールドマン・サックス証券株式会社入社。以後16年間、日本国債、円金利デリバティブ、長期為替などのトレーディングに従事。日銀による金利指標改革にも携わる。2019年退職。現在は子育てのかたわら、中高生への金融教育に関する活動を行っている。本書が初の著書。
電子書籍は下記のサイトでご購入いただけます。
(デジタル版では、プリント版と内容が一部異なる場合があります。また、著作権等の問題で一部ページが掲載されない場合があることを、あらかじめご了承ください。)