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工学博士が教える高校数学の「使い方」教室

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工学博士が教える高校数学の「使い方」教室

書籍情報

  • 紙版
  • 電子版
  • 木野仁 著
  • 定価:2420円(本体2200円+税10%)
  • 発行年月:2020年09月
  • 判型/造本:A5並
  • 頁数:280
  • ISBN:9784478108154

内容紹介

ロボット技術や人工知能、宇宙エレベーター、お掃除ロボット、ドローン、自動運転などといった話題の先端技術に、高校数学で習うベクトル、微分積分、三角関数などがどう活用されているのかを、基礎となる数式とともに解説していく数学読み物。実生活に数学がどう役に立っているのかが具体的にわかります!

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに

第 I 部 基礎編

第1章 素因数分解

1.1 因数分解とは
1.2 素因数分解と暗号化
  1.2.1 素因数分解とは
  1.2.2 コンピュータの苦手とするもの
  1.2.3 素因数分解を用いた暗号化技術

第2章 三角関数

2.1 なぜ角度の単位がラジアンなのか?
  2.1.1 三角関数の元凶
  2.1.2 単位の話
  2.1.3 角度の単位
  2.1.4 ラジアンを使うメリットとは
2.2 三角関数を用いた三角測量
  2.2.1 伊能忠敬の目的とは
  2.2.2 基本的な三角測量
  2.2.3 エコ住宅への応用
2.3 ロボットと三角関数
  2.3.1 ロボットアームの図形的関係
  2.3.2 ロボット工学における正弦定理と余弦定理の利用例
  2.3.3 ロボットアームの制御

第3章 連立方程式

3.1 どこかで使われている連立方程式
3.2 連立2次方程式を利用したGPSの3次元計測
3.3 アニメに登場するロボットから連立方程式を深く考えてみる
  3.3.1 ロボットアームと蛇腹構造
  3.3.2 方程式の数と解の数
  3.3.3 冗長と連立方程式

第4章 微分・積分

4.1 微分・積分はスライサーと接着剤
  4.1.1 カマボコの塊をスライスして体積から面積へ
  4.1.2 カマボコスライスをスライサーで面積から線へ
  4.1.3 線状カマボコの外形線をスライスして傾きへ
  4.1.4 接着剤で積分して元に戻す
4.2 微分と自動車やロボットアームの運動との関係
  4.2.1 微分の定義と表記
  4.2.2 距離と速度の微分関係
  4.2.3 ロボットの手先速度
4.3 積分とカーナビとドローンの話
  4.3.1 距離と速度の積分関係
  4.3.2 カーナビの話
  4.3.3 ドローンの話
4.4 ロボットにおける微分・積分の応用
  4.4.1 ロボットのセンサと微分
  4.4.2 ロボットの手先速度と関節速度の関係
  4.4.3 油圧シリンダの話

第5章 ベクトル・行列

5.1 ベクトルの概念
  5.1.1 ベクトルの復習
  5.1.2 位置ベクトル
  5.1.3 様々な分野で用いられるベクトル
5.2 行列の概念
  5.2.1 行列の復習
  5.2.2 逆行列が存在しない場合とは
  5.2.3 連立方程式の計算と逆行列の図形的な関係
5.3 最新のコンピュータグラフィックス(CG)もベクトル・行列で表現される
  5.3.1 昔に起こった次世代ゲーム機戦争
  5.3.2 ドット表示とポリゴン表示
  5.3.3 写像とガリバートンネル理論
  5.3.4 ベクトルの回転
  5.3.5 図形の平行移動
  5.3.6 ベクトル・行列とポリゴン表示
  5.3.7 ガリバートンネル理論を用いた逆行列の補足説明
5.4 ロボットアームの運動とベクトル・行列
  5.4.1 手先速度と関節角速度の関係
  5.4.2 ロボットの特異姿勢
  5.4.3 特異姿勢からわかる人間の動作(人間工学への応用)

第II部 応用編

第6章 最小二乗近似とSLAM・お掃除ロボ

6.1 理想的な近似とは
  6.1.1 理論と実際の隔たり
  6.1.2 最小二乗近似が使われている例
6.2 お掃除ロボットの話(自己位置同定)
  6.2.1 昔のお掃除ロボットの問題点
  6.2.2 地図を持つ場合のお掃除ロボット
  6.2.3 地図を持たない場合のお掃除ロボット

第7章 人工知能

7.1 ニューラルネットワークの基礎
  7.1.1 最も単純なニューロン1つの仕組み
  7.1.2 3つのニューロンが結合した例
7.2 ニューラルネットワークの応用例と学習
7.3 ニューラルネットワークによる風邪診断システム
  7.3.1 シグモイド関数によるニューロン出力の近似
  7.3.2 簡易風邪診断システムの数式化
  7.3.3 勾配降下法による最適値の見つけ方
  7.3.4 ニューラルネットワークでの学習
  7.3.5 実際のサンプルデータを用いたニューラルネットワークの学習例

第8章 宇宙エレベータとラグランジュポイント

8.1 スペースコロニーについて
  8.1.1 ラグランジュポイント
  8.1.2 L1〜L3の条件
  8.1.3 ベクトルと物理の復習
  8.1.4 L4とL5の数学的条件
  8.1.5 力の釣り合いの安定性とトロヤ群
8.2 宇宙エレベータへの数学応用
  8.2.1 宇宙エレベータとは
  8.2.2 問題設定
  8.2.3 テザーの微小区間に影響する力
  8.2.4 テザーの根元の点Qに作用する力

第9章 級数の極意

9.1 合体・変形の極意で変幻自在の関数…テーラー級数
  9.1.1 テーラー級数とは
  9.1.2 テーラー展開を用いたsinの近似例
  9.1.3 テーラー展開の使い道1(利子の計算)
  9.1.4 72の法則の計算
  9.1.5 テーラー展開の使い道2(ミサイルの追撃)
9.2 フーリエ級数のお話
  9.2.1 フーリエ級数展開とは
  9.2.2 フーリエ展開の実用例
  9.2.3 スペクトル解析の基礎
  9.2.4 音楽デジタルデータの圧縮技術
  9.2.5 周期関数でない場合のフーリエ展開

おわりに

関連図書





著者

木野仁(きの・ひとし)
博士(工学)。技術士(機械部門、選択科目:ロボット)およびAPECエンジニア(Mechanical Engineering)。1971年生まれ。立命館大学大学院理工学研究科博士後期課程中退。福岡工業大学工学部知能機械工学科教授を経て、2020年4月より中京大学工学部機械システム工学科准教授。専門はロボット工学。ワイヤ駆動ロボット、筋骨格構造ロボット、受動歩行、ソフトアクチュエータなどの研究に従事。過去に日本ロボット学会評議員および代議員、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門第7地区技術委員会委員長などを務める。日本ロボット学会、日本機械学会、人工知能学会、日本技術士会、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)会員。
小学校、高校などでの大学模擬講義、一般企業主催の技術セミナーでの講師を多数経験し、福岡工業大学においてベストティーチャー賞、最優秀授業実施賞などを多数受賞。2013年に日本機械学会より教育賞を受賞、2020年に著書『イラストで学ぶロボット工学』(講談社、谷口忠大監修)が日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門より部門教育表彰。子どもの頃に見たアニメ『機動戦士ガンダム』をきっかけに大学教授を志し、近年は科学技術の素晴らしさ、楽しさを広く伝えることを使命として執筆活動を行っている。
他の著書に『ロボットとシンギュラリティ』(彩図社)、『あのスーパーロボットはどう動く ── スパロボで学ぶロボット制御工学』(日刊工業新聞社、共著)、『高校の知識で挑む! 本格的なロボット工学』(Kindle、電子書籍のみ)などがある。


協力

森直文(もり・なおふみ)
1982年生まれ。九州大学大学院数理学府博士後期課程修了。数理学博士。専門は数理モデルの安定性理論。現在、東京海洋大学学術研究院海洋環境科学部門准教授。
2007年から2017年まで10年間、個別指導塾で受験指導に携わり、小学生から高校生まで数学を主とした全教科を担当する。

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