アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?
イノベーションが次々に生まれる秘密
アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?
イノベーションが次々に生まれる秘密
書籍情報
- ダン・セノール/シャウル・シンゲル:著 宮本喜一:訳
- 定価:2200円(本体2000円+税10%)
- 発行年月:2012年05月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:344
- ISBN:978-4-478-01754-8
内容紹介
世界的不況の中でも経済成長を続けるイスラエル。世界的IT企業が買収したがるスタートアップ企業を輩出し、研究開発拠点や先進的な生産拠点が置かれるのはなぜか? 建国の経緯、軍隊のあり方、産業政策などを取材と調査・分析により生き生きと描きだし、停滞する日本企業のイノベーションに多くの示唆を与える。
目次・著者紹介詳細を見る▼
目次
はじめに
著者はしがき
序章
Part1 〝なせばなる〟の小さな国
第1章 粘り腰
第2章 戦場の起業家
Part2 イノベーションの文化の種をまく
第3章 〝情報源〟を自らつくる人たち
第4章 ビジネススクールより強い絆 ── 予備役
第5章 秩序が混乱に出会うところ
Part3 奇跡の経済成長のはじまり
第6章 うまくいった産業政策
第7章 移民 ── グーグルの人々の挑戦
第8章 ディアスポラ ── 航空機を盗む
第9章 バフェットのテスト ── 投資リスクをどう考えるか
第10章 ヨズマ ── 投資家と起業家の仲介役
Part4 〝動機こそが武器〟の国
第11章 ロケットの先端部から湯沸器まで
第12章 シャイフのジレンマ ── アラブ世界の起業家精神
第13章 経済的奇跡に対する脅威
終章 ── ハイテクを育てる農民
あとがき
謝辞
イノベーションを産業として育成していく必要十分条件とは ── 日本語版出版にあたって
著者
ダン・セノール(Dan Senor)
外交問題評議会(CFR)中東研究グループの訪問上席研究員。アメリカ政府の上級外交政策顧問として、中東の政治・産業を分析、研究。イラクで最も長期間勤務した民間人のひとりであり、この功績に対して国防総省から民間人として最高の栄誉賞を受賞。また、カタールにおける中央軍の国防総省顧問、アメリカ上院の外交通信顧問も歴任。イスラエルとハーバード・ビジネススクールで学び、アラブ世界をすみずみまで旅してきた。ビジネスの世界では、イスラエルとアメリカの多数のスタートアップ企業に投資し、現在はニューヨークを拠点とする世界的投資ファンドで仕事をしている。ウォールストリート・ジャーナル紙、ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙、『タイム』誌などに執筆。妻とふたりの息子とニューヨーク市に住む。
シャウル・シンゲル(Saul Singer)
エルサレム・ポスト紙のコラムニスト、元編集者。寄稿先は『コメンタリー』誌、『モーメント』誌、『ニューリーダー』誌、『ビターレモンズ』誌(イスラエル・パレスチナの電子雑誌)、ワシントン・ポスト紙の国際ブログ「ポスト・グローバル」など。1994年にイスラエルに移住する前は、アメリカ連邦議会で下院外交問題委員会と上院銀行委員会の顧問を務めた。妻と三人の娘とエルサレムに住んでいる。
本書の専用サイトはwww.startupnationbook.com
訳者
宮本喜一(みやもと・よしかず)
1948年奈良市生まれ。一橋大学社会学部、経済学部卒業。ソニー、マイクロソフトを経て独立。翻訳・執筆活動に入る。訳書に『ジャック・ウェルチ わが経営』(日本経済新聞出版社)、『トム・ピーターズのマニフェスト』シリーズ(ランダムハウス講談社)、『ビジョナリー・ピープル』(英治出版)、『ヴァージン流』(エクスナレッジ)、『ドラッカーの講義』全2巻(アチーブメント出版)、『決断力の構造』(ダイヤモンド社)など、著書に『井深大がめざしたソニーの社会貢献』(ワック)、『マツダはなぜ、よみがえったのか?』(日経BP社)などがある。
電子書籍は下記のサイトでご購入いただけます。
(デジタル版では、プリント版と内容が一部異なる場合があります。また、著作権等の問題で一部ページが掲載されない場合があることを、あらかじめご了承ください。)
歴史や政治の文脈で論じられることの多いイスラエルを「起業国家」としてとらえ、ユニークな産業とビジネスのありようを活写したニューヨークタイムズ・ベストセラー!
◆本書に寄せられた賛辞(五十音順・敬称略)
「世界中のJewishとShabbatの日に夕食をするが、正直言って日本人のサラリーマンのような大企業に勤めていて、その企業に何十年も定年まで勤めることを人生の目的としているJewishにお目にかかったことは全くない。私の会ったJewishは全員自分の事業や商店あるいは学問、芸術の分野で自分の頭の中にあるもの一つで生計を立てている者ばかりだ。この日本人とJewishの違いは際立った歴然とした違いである。本書はその違いの現実的、事実的な詳しい分析に満ち満ちており、日本人がこれを読んで少しでも刺激を受けることを期待する」
石角完爾(ユダヤ人・ユダヤ教徒・国際弁護士・国際教育コンサルタント)
「ハイテック企業にとって最も必要であり、また日本にとって不足しているのが『イノベーションと企業家精神』ではなかろうか。 2000年にも及ぶ流浪を強いられたユダヤ民族の唯一の財産は、人的資本であり、それが生み出す頭脳であった。天然資源に乏しく、人口僅か700万人の小国イスラエルが日米欧を脅かす、否、日米欧が頼りにするハイテック大国になったのはまさにこの『イノベーションと企業家精神』であった。この本はその数々の事例を分かり易く、現実的にまた時に哲学的に示している。まさに日本の企業家の必読の書であろう」
川西 剛(TEKコンサルテイング代表、元東芝副社長、『知られざる技術大国イスラエルの頭脳』著者)
「イスラエル・ハイテク産業の最前線がいま解き明かされる。読者は、その強さの秘密に瞠目するはずだ」
佐藤唯行(独協大学教授、『アメリカはなぜイスラエルを偏愛するのか』著者)
「『アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?——イノベーションが次々に生まれる秘密』と題されたこの書物は、低迷する日本でその将来に危惧を抱いている日本人の理解力のある読者に、強烈な知的衝撃を与えるに違いない。イスラエルは周囲を敵意に満ちたアラブ諸国に囲まれた小国であり、苦難に満ちた建国の歴史を持つ国である。にもかかわらずその困難な状況の中でイスラエルの企業は、次々に卓抜した製品やサービスを開発し、世界をリードしてきている。その秘密は何か。著者ダン・セノールとシャウル・シンゲル両氏は、全く異なった出自ではあるがお互いにイスラエルとアメリカとアラブ世界で仕事をし、技術と投資に通暁した著者達である。彼らが描き出しているのは、困難な状況の中で見事なくらいのイノベーションを開花させる生態系の秘密である。読者にぜひ一読を勧めたい」
島田晴雄(千葉商科大学学長)
「資源に乏しい小国イスラエルが、なぜ高い経済成長を続けるのか。それはイスラエル人の行動様式=疑問と議論から生まれるイノベーションがあるからだ。そこから旺盛な起業意欲が生まれ、経済が発展する。経済停滞に悩む日本人必読の書」
鈴木淑夫(経済学博士、元日銀理事・元衆議院議員)
「R&DのGDP比率をみると、イスラエルは4.5%で、世界のトップに位置する。本書は、その背景と現状をつぶさに教えてくれる。日本も不況脱却にイノベーションに挑戦しようとしているが、イスラエルに比べると、いかに甘いかを思い知らされる」
福川伸次(元通商産業事務次官)
「ベタープレイス創業者のアガシを通じて、イスラエルの強さを垣間見た。民族や宗教の興亡の歴史を背景にし、国の存在自体を勝ち取らなくてはならないイスラエルと、四方を海に囲まれて『自然に』存在している日本はある意味で世界の両極端にある国家だ。世界中に広がるユダヤ人にとって心の故郷である同国への積極的な移民政策が旺盛な起業家精神を生み、徴兵制が筋金入りの人材を輩出する。停滞する日本にとって、示唆に富んだダイナミズムが満載の国だ」
藤井清孝(ベタープレイス・ジャパン代表取締役社長)
「日本との国交60周年の記念すべき年に、『ハイテク起業大国』としてのイスラエルの魅力を本格的に紹介する画期的な本を手にとることができた。『イノベーションと起業家精神』は遠い国の話ではない。本書は日本経済再生のための必読書でもある」
谷内正太郎(外務省顧問、元外務省外務事務次官)
電子書籍は下記のサイトでご購入いただけます。
(デジタル版では、プリント版と内容が一部異なる場合があります。また、著作権等の問題で一部ページが掲載されない場合があることを、あらかじめご了承ください。)