The Nvidia Way エヌビディアの流儀
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The Nvidia Way エヌビディアの流儀
書籍情報
- テイ・キム 著/千葉 敏生 訳
- 定価:2640円(本体2400円+税10%)
- 発行年月:2025年02月 [予約受付中]
- 判型/造本:46並
- 頁数:464
- ISBN:9784478120149
内容紹介
世界で最も注目されるビッグテックとなったエヌビディアについての初の本格ノンフィクション。同社がどのような思想のもと、いかにして(テック業界では異例の)長期戦に臨み、勝利を掴んだか? かつての王者インテルの凋落とあわせたストーリーで、「エヌビディア流」の思想やマネジメント手法を明らかにしていく
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目次
はじめに 究極のシンボル
ジェンスン・フアンへのインタビュー
エヌビディアの決定的な特徴は、技術力ではない
第Ⅰ部 黎明期 〜1993年
第1章 苦難を乗り越えて:ジェンスンの生い立ち
ストリートファイターの誕生
卓球とデニーズでの学び
ふたつの恋愛とキャリアのスタート
偉大さは人格から生まれる
第2章 グラフィックス革命のなかで
カーティス・プリエム:アップルに憧れて
「お忍びグラフィックス」チーム
クリス・マラコウスキー:医学の道からエンジニアへ
「お忍びグラフィックス」チーム、ジェンスンに出会う
「GX」の成功/サンへの不満
第3章 エヌビディア誕生
PC市場という最高のチャンス
誰が最初に会社を辞める?
最初のチップの名前は「NV1」
「NVIDIA」の由来
ベンチャーキャピタリストたちとの面談
「君たちは何者なんだ?」
第Ⅱ部 瀕死の経験 1993年〜2003年
第4章 すべてを賭ける
3人の役割/大成功への期待
まさかの失敗/『ポジショニング戦略』の教え
命綱になった、セガからの100万ドル
強力なライバル/市場に従え!
「1台100万ドル」で時間を買う
RIVA128の奇跡的な成功
ジェンスンのお金配り
第5章 ウルトラアグレッシブ
「とんでもない男たち」と惹きつけられる人々
「光の速さで働く」とはどういうことか?
「わが社は廃業30日前だ」
インテルを倒すしかない
2位は最初の敗者
TSMCとの蜜月の始まり
IPO前の奮闘
「2季3チーム」戦略
第6章 勝利をつかめ!
ライバル企業とエヌビディアの最大の違い
エヌビディアの人材獲得術
おおまかな平等
IPO後も攻め続ける
マイクロソフト「Xbox」を巡る逆転劇
プリエムとの別れ
アーサー王、ジェンスン
第7章 ジーフォースとイノベーションのジレンマ
「イノベーションのジレンマ」を解決する方法
GPUという「カテゴリ」の発明
「真のGPU」の誕生
スティーブ・ジョブズへのプレゼン
急成長中の失敗はなぜ起きたのか?
「社内」に目を向ける
第Ⅲ部 エヌビディアの隆盛 2002年〜2013年
第8章 GPU時代の到来
GPUの活用範囲を圧倒的に拡大させた「CUDA」
CUDAはどのように開発されたか
ジェンスンの確信/一流大学へのマーケティング
化学、生物学、材料科学分野へ
バイオテクノロジー・プログラム「AMBER」の成功
エヌビディアのチップ販売戦略
CUDAはネットワークであり、盤石な「堀」である
第9章 試練が人を偉大にする:ジェンスンの哲学
全員の前での「直接的なフィードバック」
ジェンスン直属の幹部社員は60人超
使命こそが究極のボス
トップ5メールの活用
ホワイトボードによる動的な会議
第10章 ジェンスンとライバルを分かつもの
テクノロジーに疎いCEOは何をもたらすか?
「切りのいい数字」の原則、あるいは「CEOの数学」
「1日25時間、週8日」働く
インテルの教訓を活かす
第Ⅳ部 未来に向かって 2013年〜現在
第11章 AIへの道
「生ける伝説」の参画
CPUに近づくGPU
AI革命の火つけ役
「アレックスネット」の偉業
すべてをAIのために
第12章 世界「最恐」のヘッジファンド
「物言う投資家」スターボード・バリュー
エヌビディアの株主としてのスターボード
スターボードがもたらした「メラノックスの買収」
第13章 未来に光を
エヌビディア・リサーチの設立
レイトレーシングという鉱脈
レイトレーシング専用コアの実現
ジェンスンの天才的なアイデア
「イノベーションのジレンマ」を完全に乗り越える
第14章 ビッグバン
天文学的な決算発表
「魔法はいっさいない」
ふたつの大きな強み
ジェンスンが確信する次なるブーム
AIへの考え
おわりに エヌビディアの流儀
将来性のある人材を採用する
社員を引き留める柔軟な報酬制度
常に最高の仕事を追求する社風
社員に求める究極のコミットメント
エヌビディアの「単一障害点」
付録 ジェンスン語録
著者
テイ・キム(Tae Kim)
経営コンサルタントおよびヘッジファンドの株式アナリストとしてキャリアを開始したのち、ブルームバーグ・オピニオンの米国テクノロジー担当コラムニストを務めてきた。現在は投資金融専門誌『バロンズ』の上級テクノロジー・ライターを務める。アメリカの半導体企業やゲーム会社の上層部と深いつながりを持ち、1990年代からエヌビディアを追っている。本作が初の著書。
訳者
千葉敏生(ちば・としお)
翻訳家。1979年神奈川県生まれ。早稲田大学理工学部数理科学科卒。訳書に、タレブ『反脆弱性』(ダイヤモンド社、2017)、ワインバーガー『DARPA秘史』(光文社、2018)、ミラー『半導体戦争』(ダイヤモンド社、2023)、カーバー『ミステリー・パズルMURDLE』(実務教育出版、2024)ほか。