データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考
データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考
書籍情報
- 河本薫 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2022年01月
- 判型/造本:A5並
- 頁数:184
- ISBN:9784478115114
内容紹介
いくらデータ収集のシステムや優秀なAIの専門家を入れても、それだけではビジネスには勝てない。国内のデータサイエンティストとして草分け的存在であり、大阪ガスのデータ分析専門組織を率いた筆者。現在は滋賀大学データサイエンス学部で教鞭をとり、約25年かけてたどり着いたデータドリブン思考の重要性を示す。
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目次
はじめに データ分析やAIを活かせないのはなぜか
序章 データ分析に成功して、ビジネスで失敗する理由
データ分析を活かせる企業はどこが違うのか
1章 データ分析をビジネスの成功につなげる
1 ─ 1 問題発見と課題設定を意識する
そのデータ分析は役立ったのか
5つのケースから考える「問題」と「課題」の違い
1 ─ 2 ビジネス課題を意思決定プロセスの 課題と捉え直す
データ分析は直接的に課題を解決しない
組織とは判断と決定を生産する工場である
すべてのビジネス課題は意思決定プロセスの課題に捉え直せる
1 ─ 3 データ分析をビジネスの成功につなげるフレームワーク
データ分析をビジネスにつなげる4段階シナリオ
「意思決定プロセスの課題」を的確に書く
4段階シナリオフォーマットを活かす方法
2章 データドリブン思考を身につける
2 ─ 1 データ分析をするために意思決定プロセスを整える
データドリブンな意思決定プロセスの設計
暗黙知のプロセスを形式知化する
意思決定プロセスの3段階モジュール
意思決定プロセスの類型化
2 ─ 2 A.反復選択型の意思決定プロセス
同じ枠組みの中で日々判断を繰り返す
反復選択型の5つの課題
現場の意思決定プロセスを形式知化する
課題解決につながる「解き方」で解く
2 ─ 3 B.体制選択型の意思決定プロセス
ビジネスの体制や仕組みを変える
他の選択肢との比較ができず、合意形成が難しい
曖昧な選択基準を明確にする
社内の合意形成ができるように形式知化する
2 ─ 4 C.原因特定型の意思決定プロセス
不良の原因解明や課題発見を行う
原因の特定は簡単ではなく、解明には時間がかかる
データ分析を活かせるよう、意思決定プロセスを形式知化する
候補を論理的に洗い出し、現場の暗黙知から原因を探る
2 ─ 5 D.計画策定型の意思決定プロセス
スケジュール策定で最適な組み合わせを見つける
計画策定型の5つの課題
数理的手法を活かせるよう、計画策定の条件を形式知化する
隠れた制約条件を見つけて排除する
2 ─ 6 E.仮説試行型の意思決定プロセス
選択肢を創造して効果を検証する
過去の成功体験に引きずられ検証を軽んじる
仮説力なしではデータ分析は活かせない
現場のマーケターに分析力を持たせる
2 ─ 7 F.経営判断型の意思決定プロセス
会社への影響が大きく、結果が分かるまで時間がかかる
社員の損得勘定が働き、モラルハザードが起こりやすい
恣意性を除外し、経営者の思考力を強化する
利害関係から距離を置き、中立的に分析する
3章 データドリブンな企業に変革する
3 ─ 1 企業の変革を阻む3つの壁
方法論だけでは人の行動は変えられない
人材の壁:データ分析をビジネスに活用する社員が育たない
部門の壁:部門横断のデータ活用が進まない
経営の壁:データ分析が経営判断に活かせない
3 ─ 2 社員の心理的な抵抗を行動から変える
社員の行動を変えることが変革につながる
心理的な壁① 「データ分析=専門力」という固定観念
心理的な壁② 現状維持バイアス
心理的な壁③ 組織人としての損得勘定
数字づくりの責任感を醸成する
おわりに
注
巻末付録 ワークシート
著者
河本薫(かわもと・かおる)
滋賀大学データサイエンス学部教授。元 大阪ガス ビジネスアナリシスセンター 所長。
1989年京都大学工学部数理工学科卒業。1991年京都大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修了。同年、大阪ガス入社。1998年米ローレンスバークレー国立研究所でデータ分析に従事。2005年、大阪大学で博士号(工学)。2011年社内のデータ分析専門組織「ビジネスアナリシスセンター」の所長に就任。2014年神戸大学で博士号(経済学)。同年大阪大学招聘教授を兼任。2018年より現職。著書に『会社を変える分析の力』(講談社、2013年)、『最強のデータ分析組織なぜ大阪ガスは成功したのか』(日経BP社、2017年)。
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