ていねいな文章大全
日本語の「伝わらない」を解決する108のヒント
ていねいな文章大全
日本語の「伝わらない」を解決する108のヒント
書籍情報
- 石黒圭 著
- 定価:2860円(本体2600円+税10%)
- 発行年月:2023年09月
- 判型/造本:A5並
- 頁数:528
- ISBN:9784478069516
内容紹介
国立国語研究所の教授が教える、日本語の「伝わらない」を解決する100のヒント。①「不正確な文章」を「正確な文章」へ。②「わかりにくい文章」を「わかりやすい文章」へ。③「不快な文章」を「思いやりのある文章」へ。④「退屈な文章」を「工夫を凝らした文章」へ。before→after形式で100項目解説。
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目次
はじめに 「ていねいな文章」の四条件
本書のガイダンス
Part1 正確な文章
正確な表記
Section1 「おうさま」と「おおさま」
同じ音に複数の文字
「こんにちは」と「こんにちわ」/「う」と「お」/「じ」と「ぢ」に「ず」と「づ」
Section2 「アーチスト」と「アーティスト」
本来は日本語にない音
小さな文字の活用/「ウイーク」と「ウィーク」/日本語の限界
Section3 「マネージャー」と「マネジャー」
片仮名語の長音
「ー」を付けるか付けないか/「ー」と「イ」のどちらを選ぶか
Section4 「ホットドック」と「ホットドッグ」
片仮名語の濁音の問題
「バック」「バッチ」「ベット」/「シュミレーション」と「シミュレーション」/
「ボウリング」と「ボーリング」
Section5 「破綻」か「破たん」か
常用漢字表という考え方
「常用漢字表」と「改定常用漢字表」/常用漢字表の表外読み
Section6 「当った」か「当たった」か
送り仮名の送り方
送り仮名の基本/送り仮名の例外/「多めに送る」送り仮名の許容
Section7 「趣味は熱帯魚鑑賞です。」
誤解を招く変換ミス
現代病としての変換ミス/変換ミスに気づく目を鍛える
Section8 「みなさま、振るってご参加ください。」
訓読みの誤変換
「異字同訓」とは何か?/異字同訓の誤変換
Section9 「ご検討をよろしくお願いします!!」
区切り符号の種類
四つの記号/「?」と「!」/「…」と「—」
Section10 「ホールケーキの5号サイズは何人前なのか。」
「。」と「、」の使い分け
文の独立性と「。」/終止形で終わる文/「~すること」で終わる文/
終止形とも連体形とも解釈できる文/「か」で終わる文
Section11 「ペペロンチーノ・ボンゴレロッソ」
短い単位を結びつける「・」
中点「・」のほうがよい場合/読点「、」のほうがよい場合/スラッシュ「/」の使い方
Section12 {きのこの山/たけのこの里}
かっこの使い分けの基本
「目立たせるかっこ」と「目立たせないかっこ」/二重かぎ『 』の使い方/
隅付きかっこ【 】の使い方/山かっこ〈 〉と二重山かっこ《 》の使い方/
大かっこ[ ]と中かっこ{ }の使い方
Section13 「仕事が終わったらカラオケに行きたい。」
「 」の使い方
声の再生としての「 」/「 」と引用の原則/「 」の広がり
Section14 (余談ですので、スルーしてください)
( )の使い方
( )と読み方の補足/( )と意味の補足/( )と関連情報の補足
Section15 「厳しい夏の日差しが……。」
つなぎ記号の基本
つなぎ記号5種/「—」と「…」/「:」と「=」と「~」
Section16 「※画像はクリックすると拡大します。」
並べ記号の基本
単純列挙の箇条書き/順序列挙の箇条書き/補足列挙の箇条書き
正確な語彙
Section17 「仕事に出て仕事場で仕事する。」
足りない語彙力を上げるには
NGワードを避ける/「休業日」を言い換える
Section18 「問題」をどう言い換えるか問題
適切な言葉が浮かばないときに
国語辞典・漢字辞典・類語辞典/類語辞典を使うコツ
Section19 「商品の値段が上昇している。」
文脈に合わない語彙選択
類義語の選択—「提供」と「支給」/類義語の選択—「配給」と「発給」
類義語の選択—「給付」と「還付」/類義語の選択—「値段」と「価格」
Section20 可能性は「大きい」のか「高い」のか
コーパスを用いた語彙選択
直感が働かない組み合わせ/コーパスを指針にする/
「傾向」「割合」「期待」「効果」「影響」と形容詞との相性
Section21 「失業率が戦後過去最高の水準だ。」
プラスマイナスの語感
語感とは何か/語感のプラスとマイナス/「ウェルテル効果」と「マイナス成長」/
語感と文脈
【正確な表現】
Section22 「差別教育」と「ハラスメント研修」
言葉足らずに気をつける
暗黙の前提の存在/暗黙の前提に気づくトレーニング/「ハラスメント研修」の恐ろしさ
Section23 「過度な誇張表現は使わないこと。」
重複を避ける
重複表現を見落とさない/重複表現に気づくトレーニング
Section24 「いろいろな人の、さまざまな意見。」
数量表現の不正確さ
「多い」「少ない」は学術文章のNGワード/ごまかしにすぎない「いろいろ」と「さまざま」
Section25 「興味深い結果が得られた。」
価値観は含めない
学術文章は抑制を利かせて/自画自賛を控える
正確な文法
Section26 「国境の長いトンネルを抜けた」のは誰か
述語からわからない主語
主語がない文は珍しくない/省略された主語が復元できない文/
主語と述語の対応関係がおかしい文
Section27 「花粉症でない人は幸せと思います。」
「ら抜き言葉」だけではない問題
「ら抜き言葉」/「さ入れ言葉」/「れ足す言葉」/「だ抜き言葉」
Section28 「時間はあるから、お手伝いしましょうか。」
「から」と「ので」の使い分け
主観的な「から」/穏やかな「ので」/ネガティブな「ため」/「ところ」と「結果」
Section29 「ご覧になっていただけると幸いです。」
「たら」と「ば」の使い分け
事実性の強い「たら」/仮定性の強い「ば」
Part2 わかりやすい文章
わかりやすい表記
Section30 「りょうりにかかせないちょうみりょう」
仮名と漢字の書き分けの原則
「読みやすさ」を重視した漢字仮名交じり文/読みやすい「書き分け方」とは
Section31 「全然」か「ぜんぜん」か
仮名と漢字の書き分けの応用
意味の薄い言葉を平仮名にする/「漢語」を漢字にする
Section32 「ネコが縁側でグッタリしている。」
片仮名の非外来語表記
片仮名は「音」を表す/片仮名が使われる傾向あれこれ/
片仮名は目立つ/文学に見る片仮名の使用
Section33 LINEで「。」を使わない人が多い理由
あるとかえって煩わしい「。」
「。」のない文/(。」)か(」。)か/なぜLINEでは「。」を使わない人が多いのか
Section34 「課長はイライラして電話をかけてきた係長をどなりつけた。」
打つべき基準がわかりにくい読点「、」
読点は「文の意味」を決める/係る先が遠いときの読点/
文の構造をわかりやすくする読点
Section35 「人間、失格。」
読点「、」で気をつけたいこと
「音の切れ目」を示す読点/文字の切れ目を示す読点/文体的特徴としての読点
わかりやすい語彙
Section36 「プレゼンスをエンパワーメントするスキーム」
伝わりにくい外来語
新語を好む日本人/外来語の「カセット効果」/
176語の「『外来語』言い換え提案」
Section37 「スポンサードリンク」
わかりにくい外来語の切れ目
わかりやすい漢語の切れ目/わかりにくい片仮名の切れ目
Section38 「前田中大地労働組合執行委員長」の処置
「現」「前」「元」を付ける位置
「現」「前」「元」の区別/「現」「前」「元」の位置に注意
Section39 「パワハラでモラハラかつスメハラ」
読み手に意味が通じないカタカナ略語
略語が大好きな日本語/伝わりにくい略語
Section40 「FB」は何の略語か?
別の意味で解釈されるアルファベットの略語
アルファベット略語の多義性/まぎらわしいアルファベット略語
Section41 「価格」と「値段」 「賃金」と「給料」
一般人に理解が難しい専門語
趣味の世界の専門語/学術世界の専門語/専門語を伝わりやすくする四つのコツ
Section42 背広にとっくりで光る首飾り
世代を超えない言葉
「衣紋掛け」と「背広」/「ファッション」だけに廃れやすい
Section43 「日射病と」と「成人病」
社会的に進む言い換え
専門性に基づく言い換え/偏見を避けるための言い換え/
社会的な言い換えへの感度を上げる
わかりやすい表現
Section44 猫の鳴き声は本当に「ニャーン」か
オノマトペの使い方
「音象徴」としてのオノマトペ/オノマトペが有効な文章のジャンル/
オノマトペは「動詞」のイメージを豊かにする/
手垢の付いたオノマトペを避ける/状況や気持ちを的確に描写する
Section45 「がっちり支援させていただきます。」
ビジネス文書のオノマトペ
ビジネス文書にも進出するオノマトペ/「ていねいな作業」を指示するオノマトペ/
「作業の勢い」を表すオノマトペ/「行為の支援」に用いられるオノマトペ
Section46 七色の「陳述副詞」一覧
副詞と共起
日本語は最後まで読まなくてもわかる/「疑問」の陳述副詞/
「否定」の陳述副詞/「推量」の陳述副詞/「感嘆」の陳述副詞/
「願望」の陳述副詞/「比況」の陳述副詞/「仮定」の陳述副詞
Section47 「きちんと読みやすくしてください。」
曖昧になりやすい副詞
副詞のかわりに数値で示す/副詞の内実を具体的に示す/
原則と例外を分ける
Section48 「礼儀正しいコオロギ」の力
イメージを鮮明に伝える比喩
イメージを具体化する比喩の力/作品のなかに見る比喩/直喩と隠喩
Section49 「片栗粉のような小麦粉」
比喩によるカテゴリー転換
カテゴリー間の距離/料理の比喩で練習する
Section50 「頭が固い上司をよく目にする。」
慣用句の活用
語の組み合わせを活用する/足と手と腕の慣用句/頭と顔と首の慣用句/
目と鼻と口の慣用句
わかりやすい文法
Section51 文は短くなくていい
長くても読みやすい文の構造
文は適度な長さで/長くても読みやすい文
Section52 「おすすめの本や書評の記事」は何がおすすめか
係り受けの組み合わせが複数ある文
誤解を招く四つの原因/読点や語順を活用する/並列関係を明確にする
Section53 「田中さんに話したいことがある。」
助詞の解釈が分かれる文
複数の解釈が生まれてしまう格助詞「に」/格助詞「に」は主体か対象か/
格助詞「を」で起きる複数の解釈
Section54 「会議には、全員来なくていい。」
全部否定と部分否定
会議に来たのは何人か/全部否定か部分否定か/「〜ように…ない」のあいまいさ
Section55 二種類の「小さなハムスター」
制限用法と非制限用法
連体修飾の制限用法と非制限用法/制限用法と非制限用法の区別が難しい日本語
わかりやすい構成
Section56 「だから何?」と思われない構成
基本となる文章構成
文章構成の基本型三つ/「尾括型」に変える/「頭括型」に変える/「両括型」に変える
Section57 長い文章を書けない人への処方箋
パラグラフ・ライティングの基本
短いパーツに分けて書く/文章の設計図を作る
Section58 ていねいな長い文章
パラグラフ・ライティングの実際
トピック・センテンスを膨らませる/段落をつなぎあわせる
Section59 「つなぐ」だけでなく「深める」ための接続詞
接続詞を使った発想の広げ方
接続詞から考える/「なぜなら」で理由を考える/「たとえば」で具体例を考える/
「つまり」で意図を考える/「なかでも」で顕著な例を考える
Part3 配慮のある文章
配慮のある語彙
Section60 「保母さんですか。女性らしいですね。」
ジェンダーにたいする配慮
性をめぐる固定観点を前提とした言葉/LGBTQ+への配慮
Section61 「肌色」と「父兄」と「底辺校」
少数者にたいする配慮
当事者が傷つかない保護者の言葉/高齢者を指す言葉/人種的な差別の言葉/
「障害」の表記」/学歴差別の言葉
Section62 「昭和的なポエム」
不特定多数への配慮
古い偏った価値観/意外なところに潜む刃物/専門家が嫌う言葉/
侮蔑的なニュアンス
Section63 「老後」と「死去」と「高齢者」
はっきりいうことの弊害
正確さより優先すべきもの/死をぼかす/高齢をぼかす/包括的に描く
Section64 「シーチキンにサランラップをかける。」
まぎれこむ固有名詞
気づかない固有名詞/固有名詞を意識化する
Section65 「故・徳川家康」の違和感
亡くなった方につける「故」
「故」をつける目安/「故」と文章の賞味期限
配慮のある表現
Section66 「会長は夕食を食べられた。」
身につけたい敬語の基本
尊敬語と謙譲語/尊敬語の三つの形/謙譲語の三つの形
Section67 「本書を書かせていただきます。」
距離を遠ざける敬語
敬語は相手との距離を遠ざける/二重敬語の過剰さ/「させていただく」敬語
Section68 「お客様が申された内容」について
敬語にならない敬語
敬語の致命的な誤り/尊敬語と謙譲語の混同/尊敬語と謙譲語の組み合わせミス/
敬語にしにくい言葉
Section69 「私のご趣味は、おパソコンです。」
じつは難しい名詞の敬語
「お」にするか「ご」にするか/自敬敬語の問題
Section70 「拝啓 石黒圭くん」
相手の気持ちに配慮する宛名
「さん」「くん」づけ/「様」「さま」づけ
Section71 「C C」と「B C C」の悲劇
使い方の難しいCC
CCの役割/BCCの役割
Section72 「ダボハゼ」のような比喩表現
比喩の功罪
ダボハゼの悲しみ/注意したい「宗教の比喩」
Section73 「ヤカンを沸かし、洗濯機を回す。」
表現をサボらない
換喩と提喩/換喩は省略を含む/提喩は意味がぼんやりする/生活のなかの比喩
Section74 「話し合っても無駄です。」
断定を避ける言い回し
拒絶を感じる表現/安請け合いする表現
Section75 「身内に不幸がありまして」「その後の回復はいかがですか?」
緩急を交えた言い回し
「できかねます」「いたしかねます」/「お控えください」「ご遠慮ください」/
人を選ぶ婉曲表現
配慮のある構成
Section76 文章の長さと「生き方」の関係
長いメール・短いメール
長さと短さの一長一短/自分らしさと相手の好みの食い違い/書き手のタイプとその逸脱
Section77 「こちらこそ(以下同文)」
コピペに見える文面
コミュニケーション同調理論/変化球で同調する
Section78 「ご理解」の押しつけ
誠意に欠ける紋切り型
紋切り型の限界/「ご連絡」を書き分ける
Section79 メールの負担を減らす「三手の読み」
返信を終わらせるタイミング
メール負担の公式/将棋とメールの共通点/選択肢を設ける
Section80 「返信しない」という返信
どう書いてもだめなときの選択肢
文章には限界がある/返信を出さないほうがよい場合/ネガティブな返信/
気を遣わせる返信/確認不十分の返信/無言の返信
Section81 会って話したほうがよいとき
メールを選ばない
メールの利点と欠点/話が複雑になりそうな三つの場面
Section82 「ご自身の送信履歴の確認が先ではないでしょうか。」
責めるメールへの返信
「売り言葉に買い言葉」でいいことはない/自らの落ち度の可能性も考慮しておく
Section83 怒り・抗議・攻撃・非難への対処法
怖いメールへの返信
怖いメールはしばらく寝かせる/返信自体も慎重に
Section84 謝罪の仕方を始末書に学ぶ
謝罪に欠かせない要素
始末書に必要な要素/謝罪のはずが言い訳に
Section85 これはきっと使い回しだな……
感謝に必要な具体性
速やかに感謝を示す/感謝の文面に加える「ひと手間」
Part4 工夫を凝らした文章
工夫を凝らした表現
Section86 主語がないから読みやすい
人物の同定を複雑にしない
日本語は省略が普通/まとめて省略する
Section87 「書類の提出期限にギリ間に合う。」
話し言葉の混入を見抜く
漢語→漢語の言い換え/和語→漢語の言い換え/副詞の言い換え/
接続詞の言い換え
Section88 「本稿では『私』の言い換えを論じます。」
「私」を避ける方法
「する」表現を「なる」表現に/「私」を「本稿」に/「私」を「本研究」に
Section89 学術共通語の利用法を考察する
論文らしい表現
便利な学術共通語一覧/動詞として使う学術共通語
Section90 文章に名前をつけるということ
タイトル・件名のつけ方
メールの件名/学術論文の題目/一般書の書名
Section91 助詞の原則とその破り方
「てにをは」を操る
モノが主語なら「に」コトが主語なら「で」/「遊ぶ」の「てにをは」
Section92 「文末表現については次項を参照。」
文脈参照表現
先行文脈を指す表現/後続文脈を指す表現
工夫を凝らした文法
Section93 「した」と「する」のカメラワーク
「~した。」の続く単調な文末
「~した。」の続く単調さを改善する/カメラのズームの使い分け
Section94 「次節では『交ぜ書き』について述べる。」
文章展開と時間表現
現実に流れる時間/論文・レポートに流れる時間
Section95 先生、なぜ作文は「です・ます」じゃなきゃダメなんですか
丁寧形と普通形を交ぜる
交ぜ書きの勧め/「交ぜてはいけない」と教わる理由/交ぜ書き三つの勘どころ
Section96 体言止め。うまく使いたいですね。
体言止めの活用
体言止めはSNSと相性がよい/体言止めと「です」「ます」を交ぜて書く
Section97 「安易な可能表現は避けるべきだと言える。」
自発表現の活用
「思う」と「思われる」/「考える」と「考えられる」/可能表現と自発表現
Section98 「本書は良書ではないだろうか。」
慎重な姿勢を示す否定
名詞述語文の否定/形容詞述語文の否定/不可能述語文/
論理的必然感を出す否定文/否定疑問文の活用
Section99 「不正に関与させてもらいました。」
受身文の適切な使用
2種の受身文/被害を感じる受身文/自己と他者を区別する受身文/
事実を中立的に述べる受身文
工夫を凝らした構成
Section100 「人を傷つけない文章」の着地点
意図の示し方
「わかりやすい文章」と「配慮のある文章」の矛盾/自分の話にすり替わる文章
Section101 あなたのことは誰もよく知らない
一人称視点と三人称視点
目のある文章 目のない文章/一人称視点と三人称視点/
三人称視点に見せかけた一人称視点/一人称視点の功罪
Section102 「主語と述語」ではなく「人称と文末表現」の話
文末表現から見た視点
三つの「視点の寄せ方」/視点に一貫性をもたせる
Section103 「『しかし』が多すぎるで、しかし」
立場の一貫性
「しかし」が多すぎる文章/「しかし」の多い文章を読みやすくするコツ
Section104 どこに連れていかれるのか不安な文章
メッセージの一貫性
説明が足りない文章/説明が十分な文章/書き手から読み手になる「推敲」の過程
Section105 長くても続きが読みたくなる工夫
Web文章の段落の区切り方
インターネット時代の段落感覚/内容のまとまりVS続きへの期待
Section106 読み手との対話
文章のなかの疑問文
サービス精神に欠ける文章/疑問文の活用
Section107 人間が文章を書く必要はなくなるか?
テキスト生成AIを用いた文章作成
テキスト生成AIとは/形容動詞は存在するか
Section108 あなたにしか書けない文章を
テキスト生成AIの未来
テキスト生成AIは人間を超えるか/本書をテキスト生成AIが書く時代が来るか
おわりに
さくいん
著者
石黒圭(いしぐろ・けい)
国立国語研究所教授、一橋大学大学院言語社会研究科連携教授。1969年大阪府生まれ。神奈川県出身。一橋大学社会学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は文章論。主な著書に『文章は接続詞で決まる』『語彙力を鍛える』(以上、光文社新書)、『この1冊できちんと書ける! 論文・レポートの基本』(日本実業出版社)、『よくわかる文章表現の技術Ⅰ~Ⅴ』(明治書院)、『文系研究者になる』(研究社)などがある。
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