橘玲の中国私論
世界投資見聞録
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橘玲の中国私論
世界投資見聞録
書籍情報
- 橘 玲 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2015年03月
- 判型/造本:A5並製
- 頁数:280
- ISBN:978-4-478-02974-9
内容紹介
世界史上稀な鬼城-ゴーストタウン-を生み出した中国人とはどんなひとたちなのか? 橘玲が旅した驚きから考察した新中国論。「なぜ中国人はひとを信用しないのか」「なぜ中国にはヤクザがいないのか」「なぜ反日なのか」。中国人と中国社会の根底にある深い闇を暴いた! 中国10大鬼城−ゴーストタウン-観光案内付き
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目次
巻頭特集 中国10大鬼城観光
1 内モンゴル自治区オルドス
“廃墟都市”観光のメッカ中国の不動産バブルがよく分かる
2 天津・浜海新区
日本からのアクセスが最良! 北京から日帰り見学も可能
3 海南島・三亜
「中国のハワイ」に大規模開発が。7つ星ホテルやテーマパークなどが幻に
4 河南省・鄭州
黒川紀章が都市設計を手掛けた人口150万人想定の大規模鬼城
5 安徽省・合肥
蜃気楼のように農地の先に浮かぶ高層マンション群が悲惨
6 内モンゴル自治区フフホト
売り出せないビル群が鬼城化 まるで映画のセットのよう
7 内モンゴル自治区、清水河
人口17万人の地方都市でも起きた不動産バブルのなれの果て
8 河南省、鶴壁
石炭価格の上昇と新幹線駅の誘致でバブル化した街
9 浙江省、杭州
突如現れる1/3のエッフェル塔シャンゼリゼ通りもある「天都城」
10 上海、松江区
上海にロンドンの街を再現し、破綻後も撮影スポットとして人気
はじめに 中国を驚くということ
PART 1 中国人という体験
1 ひとが多すぎる社会
大富豪の御曹司からいかさまギャンブラーへ
頬に傷のある女シュエ/デラシネと任侠
中国でパソコンを買うには/アジアの人口をランキングすると
アジアはゆたかでヨーロッパに貧しい/DIYと人海戦術
産業革命と勤勉革命/中国の「西部開拓時代」/中国と日本の統治構造
宗族というセイフティネット
2 幇とグワンシ
生命より大切な友情/よく似ているからわかりにくい
裏切られることを前提とする社会/社会資源としての「信頼」の不足
高倉健が中国で人気のある理由/中国と日本はどちらが「特殊」か?
3 中国共産党という秘密結社
人民解放軍に接収された列車/日本のお役所を観光する
うす暗い駅の待合室で、王さんはふうとため息をついた
秘密結社、白蓮教/秘密結社の掟/黒社会の誕生
毛沢東のユートピア/中国にはなぜヤクザ組織がないのか
癒着する黒道と赤道/村人を毒殺した農婦の主張
PART 2 現代の錬金術
4 経済成長を生んだゴールドラッシュ
中国を理解する6つの視点/「お金儲けの神様」の秘訣
郷鎮企業の錬金術/1990年代のゴールドラッシュ
「女性の美しさ」まで売る地方政府/「国進民退」は起きているのか?
国策としての携帯電話産業/格安携帯会社の“垂直分裂”
最適戦略は「短期利益」と「成功者のコピー」
5 鬼城と裏マネー
アリ地獄のような金融制度/爆発的な公共投資の理由
元本保証で年利10%/錬金術の正体/中国社会を支える裏マネー
“富への扉”は閉じられつつある/中国を動かす謎の巨大銀行
WIN‐WINの関係/フィールド・オブ・ドリームス
6 腐敗する「腐敗に厳しい社会」
自分の同級生には貪欲な幹部になって欲しい
国務院総理・朱鎔基への直訴状
「わしら農民は人間ではありません。豚や犬より下です」
重税はたちまち元に戻ってしまった/中国共産党は地方を管理できない?
中国は腐敗に厳しい社会
収賄は正義の実現/賄賂を受け取らないのは精神障害
二重権力と無責任/人口ボーナスと人口オーナス
生産年齢人口が減少するとバブルがはじける?
2020年、人類史上最大のバブルが崩壊する
PART 3 反日と戦争責任
7 中国のナショナリズム
元日本代表監督が率いる中国チーム
サッカーの“グローバルスタンダード”
日本人を乗車拒否する理由/「排外」と「拝外」
「反日教育」批判は正しいか?
ナショナリズムを認め、ウルトラナショナリズムを批判する
中国は「知日派」を必要としている
8 謝罪と許し
黒人を差別したリンカーン/「加害国」ドイツと「被害国」日本
悪いのはすべてナチスとヒトラー/「日本人」に戦争責任はない
まずは読み方の統一から
9 日本と中国の「歴史問題」
日本人はどこから来たのか/日本人とモンゴル人はなぜ似ているのか
弥生人は中国南部からやってきた/中国によって生まれた「日本」
自虐史観と自尊史観/万世一系と小中華思想
中国の強国意識と弱国意識/文明としての中国
日本から生まれた「中国」
PART 4 民主化したいけどできない中国
10 理想と愚民主義
中国の歴史はなぜ同じ繰り返しなのか/破壊と再生
毛沢東王朝の末期的症状/共産党は民主化を必要としている
愚民への恐怖
11 北京コンセンサス
ワシントンコンセンサスの挫折/独裁政権に援助する中国
アフリカのインフラをまるごとつくる/果実が落ちるのを待てばいい
強くなるほど弱くなる/分裂する権力
12 中国はどこに向かうのか
孔子と武士道/中国はEUになるのか
あとがき
著者
橘 玲(たちばな・あきら)
作家。2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部の大ベストセラーに。著書に『バカが多いのには理由がある』(集英社)、『タックスヘイヴン』(幻冬舎)、『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』(ダイヤモンド社刊)などがある。
ダイヤモンド社との共同サイト『橘玲の海外投資の歩き方』、DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)での有料メルマガ「世の中の仕組みと人生のデザイン」配信など精力的に活動中。
電子書籍は下記のサイトでご購入いただけます。
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