繁栄からこぼれ落ちたもうひとつのアメリカ
果てしない貧困と闘う「ふつう」の人たちの30年の記録
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繁栄からこぼれ落ちたもうひとつのアメリカ
果てしない貧困と闘う「ふつう」の人たちの30年の記録
書籍情報
- デ−ル・マハリッジ 著/マイケル・ウィリアムソン 著/ラッセル秀子 訳
- 定価:2640円(本体2400円+税10%)
- 発行年月:2013年09月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:520
- ISBN:978-4-478-02140-8
内容紹介
ホームレスや失業したワーキング・クラスの人々の暮らしぶりや思いを如実に描くノンフィクション。レーガノミクスの1980年代から現代まで、人々の暮らしを支えてきた製造業を切り捨て、大部分の労働者の賃金を上げないまま、人口の上部1%の収入だけを引き上げたら社会はどうなるのか、その現実がまざまざと描かれる。
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目次
本書に寄せて ──ブルース・スプリングスティーン
はじめに
プロローグ 2009年の旅のスナップ
子午線80度と90度のはざまに
陸の孤島に住む女性 ──デトロイトで
丘の上の家──ミシガンで
踊る男 ──ルイビルで
社会のはずれに住む男 ──ナッシュビルで
クレジットカードで銀行強盗 ──テネシーで
Part1 先の見えない30年の旅に出たアメリカ ──1980年代
1 はじめての放浪の旅
2 ネクロポリス
3 新人ホームレスを探して
4 ホーム・スイート・テント
5 労働キャンプで見た本当のどん底
Part2 アメリカの旅は続く ──1990年代
6 ふたたび放浪の旅へ
7 パイプ爆弾をトランクに
8 製鉄所跡の廃墟で
Part3 飢えは静かに広がっていく ──2000年代
9 空っぽになった冷蔵庫
10 ワーキングプア ──オースティンのマギーたち
11 マギーに対するマーレイ氏の考え
Part4 彼らのその後を追って ──2000年代後半
12 あの古い操車場へふたたび
13 ネクロポリス ──地獄のあとに
14 “新人ホームレス”サムを探して
15 テントからの脱出 ──ホーム・スイート・“ホーム”
16 マギー ──それでも前を向き続ける
17 マーレイ氏に対するマギーの意見
Part5 屋根が吹き飛んだアメリカ ──2000年代後半
18 捜索と救出
19 ニューオリンズのジャズ
20 太陽の街の身代わり
21 この国を破壊した「魔の実験」
22 ウォール街のビッグボーイズ
23 ニュージャージー郊外の怒り
Part6 再生と、新しい未来への旅
24 ニューハンプシャーの製紙工場の町で
25 大地の恵み ──カンザスシティ
26 街は甦るのか
27 未来と過去を見つめて
終章
謝辞
訳者あとがき
参考文献
著者
デール・マハリッジ(Dale Maharidge)
作家・ジャーナリスト。1956年生まれ。1990年、『And Their Children After Them』でピューリッツァー賞を受賞。現在コロンビア大学ジャーナリズム大学院准教授。
著書に『日本兵を殺した父: ピュリツァー賞作家が見た沖縄戦と元兵士たち』(原書房)ほか多数。
マイケル・ウィリアムソン(Michael S.Williamson)
フォトジャーナリスト。1957年生まれ。1990年、『And Their Children After Them』でピューリッツァー賞を受賞。
2000年、コソボ難民取材の写真でピューリッツァー賞を受賞。 1993年からワシントンポスト紙のカメラマンをつとめる。
[訳者]
ラッセル秀子(らっせる・ひでこ)
翻訳家。聖心女子大学卒、米国モントレー国際大学院修士課程修了。現在、同大学院助教授。カリフォルニア州モントレー在住。
訳書に『ストロベリー・デイズ──日系アメリカ人強制収容の記憶』(みすず書房)、『フード・ルール』、『雑食動物のジレンマ』(東洋経済新報社)ほか。
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