日本の美意識で世界初に挑む
日本の美意識で世界初に挑む
書籍情報
- 細尾 真孝 著
- 定価:1650円(本体1500円+税10%)
- 発行年月:2021年09月
- 判型/造本:46並
- 頁数:264
- ISBN:9784478112373
内容紹介
京都の伝統産業「西陣織」で海外マーケット、ラグジュアリーブランド市場をいち早く開拓。そのプロデューサーとしての手腕が注目を集める元ミュージシャンという異色の経営者の仕事論・経営論。仕事でいかに付加価値を高めるか、インパクトや話題性を出すか、そして、美への投資がリターンを生む経営とは何か?
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目次
はじめに
第1章 なぜ今、工芸に注目が集まるのか
創造性の原点は“織物”にあり
何度も危機を乗り越えてきた西陣織
前例や慣習にとらわれていては、未来はない
「手で物をつくる」ことこそ人間の創造性の原点
「美」と「工芸」が日本再生のカギ
すべての人はクリエーターである
パンクで常識を壊す
妄想とは「ドラえもん的発想」
美意識は育つ
手の中に脳がある
体感して感じる「圧倒的な情報量」
第2章 固定観念を打破せよ
固定観念の打破が革新のカギとなる
ブランドの立ち上げと解散
ゼロからビジネスを学びたい
最高の美を届けるビジネスがしたい
「西陣織」は、なぜ海外で売れなかったのか
一年だけ専属でやらせてほしい
有名建築家から予想外の依頼が届く
世界初150センチ幅の織機を開発する
現代アートから、世界初の新素材が生まれる
「逆転の発想」で勝機を見出す
工業と工芸の垣根を壊す レクサス「LS」
常識をくつがえした「逆転の発想」
iPhoneも「わび・さび」も、逆転の発想から生まれた
「紋付袴」には仕掛人がいた
常識はすぐに変わる
第3章 妄想がイノベーションを生む
未来の風呂敷 妄想を現実へとたぐり寄せる
言葉にすれば、波紋は必ず広がっていく
自分の軸と掛け合わせることで妄想に価値が生まれる
妄想を広げる方法1 「似た仕事」に目を向ける
トヨタもエルメスも、「似た仕事」から成功をつかんだ
妄想を広げる方法2 歴史をリサーチして種を探す
江戸時代の蚕を復活させる
妄想を現実化する仕組みをつくる
スケールの大きな妄想ほど実現する
実現には「4年間」の期間をかける忍耐力が必要
失敗は実現までのプロセスととらえる
第4章 美意識は育つ
美意識を磨き合う、西陣の仕組み
こだわりゆえに、レコードがお蔵入りに
More than Textile
新作を出せなかった2年間
新しい時代の組織論
プライドとリスペクトが「セッション」を可能にする
美しい環境は人を変える
美への投資がもたらすリターン
美への投資の成功例 ブルネロ クチネリ
美意識の育て方1 美しい物を使う
「触れる」ことの大切さ
「本物に触れさせなさい」 ── フェラガモの哲学
触覚は育てることができる
美意識の育て方2 美の型を知る
千利休の「守破離」
美意識の育て方3 美を体験する
「美」を忘れた現代アート
美意識の育て方4 美しいものを創造する
美意識の育て方5 美に投資する
西陣のきもので世界を変えたい
「美への投資」を行なうポーラ
美意識を更新し続けた石岡瑛子氏
人間の持つ美意識がビジネスの「ビジョン」になる
第5章 工芸が時代をつなぐ
創造の根幹は工芸にある
GO ON 「伝統工芸」の枠を打ち壊す
「前例のあることはやらない」がルール
「守られる存在」からの脱却
美意識を磨き合う仲間
唯一重要なのは、何をするか
広がるGO ONの波紋
職人=クリエーターの時代
工業が直面する壁
松下幸之助「伝統工芸は日本のものづくりの原点」
伝統工芸にテクノロジーを隠す
ミラノで話題をさらった「Electronics Meets Crafts:」
工芸による「新しいルネサンス」
働き方を変えるカギは工芸にあり〜laborからoperaへ
すべての人が、消費者からクリエーターに
おわりに
著者
細尾真孝(ほそお・まさたか)
株式会社細尾 代表取締役社長
MITメディアラボ ディレクターズフェロー
一般社団法人GO ON代表理事
株式会社ポーラ・オルビス ホールディングス 外部技術顧問
1978年生まれ。1688年から続く西陣織老舗、細尾12代目。
大学卒業後、音楽活動を経て、大手ジュエリーメーカーに入社。
退社後、フィレンツェに留学。2008年に細尾入社。
西陣織の技術を活用した革新的なテキスタイルを海外に向けて展開。ディオール、シャネル、エルメス、カルティエの店舗やザ・リッツ・カールトンなどの5つ星ホテルに供給するなど、唯一無二のアートテキスタイルとして、世界のトップメゾンから高い支持を受けている。また、デヴィッド・リンチやテレジータ・フェルナンデスらアーティストとのコラボレーションも積極的に行う。2012年より京都の伝統工芸を担う同世代の後継者によるプロジェクト「GO ON」を結成。国内外で伝統工芸を広める活動を行う。2019年ハーバード・ビジネス・パブリッシング「Innovating Tradition at Hosoo」のケーススタディとして掲載。2020年「The New York Times」にて特集。テレビ東京系「ワールドビジネスサテライト」「ガイアの夜明け」でも紹介。日経ビジネス「2014年日本の主役100人」、WWD「ネクストリーダー2019」選出。Milano Design Award 2017ベストストーリーテリング賞(イタリア)、iF Design Award 2021(ドイツ)、Red Dot Design Award 2021(ドイツ)受賞。本書が初の著書。
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