日産自動車は、2023年3月期の業績予想を修正し、前回予想比で「増収・増益」とする予想を、2022年11月9日の16時に発表した。この業績予想通りの着地となれば、"2期連続「増収・営業増益」"を達成することになる。
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日産自動車は2023年3月期の業績予想を、
売上高:10兆9000億円
営業利益:3600億円
親会社株主に帰属する当期純利益:1550億円
とすると発表した。
前回予想比では、
売上高:+9000億円(+9.0%)
営業利益:+1100億円(+44.0%)
親会社株主に帰属する当期純利益:+50億円(+3.3%)
となり、前回予想比で「増収・増益」の見通しとなった。
日産自動車によると、「販売台数の見通しを400万台から370万台に引き下げ」たものの、「台数減や原材料価格高騰のマイナス影響以上に、昨今の為替相場が想定以上に円安水準で推移していることや、販売奨励金の低下・価格改定等による台当たりの収益の改善効果が大きいこと」などから、今回の「業績予想の上方修正」を決定した形だ。
なお、前期比では、
売上高:+2兆4754億円(+29.4%)
営業利益:+1126億円(+45.6%)
親会社株主に帰属する当期純利益:-605億円(-28.1%)
となり、前期比では「増収・営業増益」となる見通しだ。
日産自動車の過去5期の業績の推移は?
■日産自動車(7201)の過去5期の業績の推移 | |||
期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 |
2019/3 | 11兆5742億円 | 3182億円 | 3191億円 |
2020/3 | 9兆8788億円 | -404億円 | -6712億円 |
2021/3 | 7兆8625億円 | -1506億円 | -4486億円 |
2022/3 | 8兆4245億円 | 2473億円 | 2155億円 |
2023/3 (予想) |
10兆9000億円 | 3600億円 | 1550億円 |
日産自動車は、2022年3月期に前期比で「増収・増益」となっているため、2023年3月期が業績予想通りの着地となれば、2期連続の「増収・営業増益」を達成することになる。
また、日産自動車の業績の伸び具合も確認しておきたい。連続「増収・営業増益」が始まる直前の2021年3月期から2023年3月期までの2年間で、日産自動車の売上高は38.6%増加している。
参考として、日産自動車の株価も確認しておこう。日産自動車の株価は、2021年3月の終値615.9円から、発表当日(2022年11月9日)の終値492.9円まで、20.0%下落した水準で推移している。
■日産自動車(7201)の株価チャート/月足・5年
日産自動車の配当利回りは?
日産自動車の2022年11月9日時点の株価(終値)は492.9円なので、配当利回り(予想)は以下のようになる。
【※日産自動車の配当利回り】
株価:492.9円
年間配当額:中間0円+期末5円=5円
配当利回り:5円÷492.9円×100=1.01%
日産自動車の配当利回りは1.01%。2022年10月の東証プライムの平均利回りは2.31%(配当実施企業のみ)なので、日産自動車の配当利回りは「低め」と言える。なお、日産自動車は100株以上の株式保有で、「株主様紹介特典制度」が利用できる株主優待を実施している。
日産自動車は、大手の自動車メーカー。ルノー・日産自動車・三菱自動車の3社でアライアンスを組んでいる。2023年3月期(通期)の連結業績予想は、売上高29.4%増、営業利益45.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益28.1%減となっている(すべて前期比)。
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■日産自動車 | |||
業種 | コード | 市場 | 年間配当額(予想) |
輸送用機器 | 7201 | 東証プライム | 5円 |
株価(終値) | 最低投資金額 | 最低投資金額 | 配当利回り(予想) |
492.9円 | 100株 | 4万9290円 | 1.01% |
【※日産自動車の最新の株価・配当利回りはこちら!】
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※株価などのデータは2022年11月9日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 |