ブックタイトルシックス 2018 SPRING
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シックス 2018 SPRING
047 今でもアーネスト・ヘミングウェイの人気が衰えないのは、彼の描き出す男臭い世界観が、人々の好奇心を掻き立て、冒険心を刺激するからだろう。彼はフリーランスの新聞記者として興味の赴くままに世界を旅し、ハンティングや釣りを楽しんだ。彼が22年間暮らしたキューバ・ハバナの邸宅は、男の憧れが詰まった空間だ。ヘミングウェイの書斎にはクマのはく製(彼が狩ったものだろうか?)や牛をモチーフにしたオブジェが飾られ、入り口横の大きなポスターは、スペイン・サンセバスチャンの闘牛場のもの。闘牛はヘミングウェイを魅了したものの一つであり、闘牛士の悲哀を描いた短編も発表している。つまりヘミングウェイの自宅は、小説の世界が濃縮した空間なのである。Ernes t Hemingway ( 1899 ?1961 )アーネスト・ヘミングウェイ小説家男の憧れが物質化しているI NTE RIOR1899年、米イリノイ生まれ。冒険的なライフスタイルを描いた作品は、アメリカ文学の金字塔でもある。1954年にノーベル文学賞を受賞。キューバの邸宅「フィンカ・ビヒア」は、現在博物館として公開されている?Jon Arnold/awl Images