ブックタイトルなぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?

ページ
2/10

このページは なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか? の電子ブックに掲載されている2ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?

「課題の『進撃の巨人』は読んできました?」「はい。ていうか、すごく売れてるマンガなので、最初のほうは読んだことがありました」「そうですか。じゃあ最初にマンガの特徴から説明しますね。マンガはアニメと違って、制作コストが低いからいろいろな人が幅広く参加してくるので新しい才能が生まれやすいことが考えられます。なんせ、極端に言えば紙とペンさえあれば描けますからね。失敗したら損失が大きい映画やアニメは、そうそう冒険できませんが、マンガだと新人がどんどん出てくるし、社会現象を引き起こすことすらあります。売れるマンガは世の中の一般の人たちの心理を映す鏡でもあるので、世の中を知るためにそのトレンドを追いかけるようにしています」「へぇ……」とりあえず絵玲奈はうなずいた。いったい何の話が始まるんだろう。「例えば、『鉄腕アトム』が流行った1950年代から60年代の日本は、高度経済成長期で、科学技術の発展が人類に明るい未来をもたらすという夢を人々が持っていた頃の社会風潮を反映しています。映画でいえば『ALWAYS 三丁目の夕日』がその時代をCGで忠実に再現していますので、その頃の人たちがどういう暮らしをしていた『鉄腕アトム』わざわざ説明するまでもありませんが、手塚治虫氏のSFマンガ作品および同作を原作としたテレビアニメです。21世紀の未来を舞台に、原子力(後に核融合)をエネルギー源として動き、人と同等の感情を持った少年ロボット、アトムが活躍する物語です。描かれているハイテクな世界観とは対照的に、1963年の初放映時はまだカラーではなく、白黒のアニメでした。『ALWAYS 三丁目の夕日』西岸良平氏のマンガ『三丁目の夕日』を原作とした2005年の日本映画です。高度経済成長期の昭和33年(1958年)の東京の下町、夕日町016