ブックタイトル仮想通貨革命
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仮想通貨革命
23 第1章 通貨革命が始まったなものが多かった。また、2で述べるマウントゴックス(Mt. Gox)の破綻が、ネガティブな印象を強めた。こうしたニュースを見て、「得体の知れない偽金もどきがばらまかれ、誰かが利益を得ているのでは?」と疑っている人が多いだろう。また、価格変動がきわめて激しいことが問題視されている。そして、これは「典型的なバブルだ」とする意見も多い。日本のマスメディアは、これをどう評価するかについて態度を決めかねている。「まったく斬新なものだが、今後の成り行きが注目される」とか、「規制・監視が必要」などという類いの、腰の引けた扱いが多いように見受けられる。こうした評価の根底にあるのは、「責任ある主体が発行・管理しない通貨など、広まるはずはない」「どこかに技術的または経済的な欠陥があるに違いない。だから、ビットコインを所有したり使用したりしていれば、いつか大損害を被る」という考えだ。しかし、ビットコインは、きわめて重要な発明なのである。送金コストがきわめて低いため、これまで不可能だった経済活動が可能となる。他方で、決済制度や通貨制度、ひいては国家の存立基盤にまで重大な影響が及びうる。価格変動が激しいのは事実であるし、バブル的要素が含まれているのも、たぶん間違いない。しかし、そうした表面的現象に目を奪われていると、事態の本質を見抜けなくなる(価格変動が激しいのは、登場後間もないため評価が定まらず、また流通量も少ないからだ。さらに、さ