ブックタイトル2014-2015 世界のマネーは米国に向かう

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概要

2014-2015 世界のマネーは米国に向かう

4った瀬島龍三の言がある。戦争における戦略の重要性を説いた言葉だが、資産運用にも、まさにこれが当てはまる。世の中の大きな流れは、いったん動き出せば急激には変わらないので、その流れの端緒をつかむのが投資の要諦である。たとえば、日本の政策金利は1998年以降、一貫して年0・5%、あるいはそれ以下である。つまり、過去15年間も事実上ゼロ金利状態が続いている。長期金利も、それ以降は概ね1%台で推移してきた。世界にも例を見ないほどの低金利が続いているのは、もちろん偶然であろうはずもない。背景には、日本経済の低迷、企業の国際競争力の低下、長期的なデフレなど、大きな構造要因が存在する。円ドル相場は、一時的な円安局面は何度かあったものの、1971年の1ドル360円から、2011年の75円まで、40年間に4倍以上の円高となった。同様に、40年間に4倍以上にもなる円高が、偶然発生するはずはない。現在は円安気味だが、第5章で議論するように、長期的な円高のトレンドが完全に転換したとは断言できない。このように、世界全体の経済、株式、債券、為替相場、商品などについて大局観を持つことは、長期の投資にとって不可欠だ。下りのエスカレーターを駆け上がるよりも、上りのエスカレーターを駆け上がるほうが楽である。しかし、焦って駆け上がるより先に、上