ブックタイトル2014-2015 世界のマネーは米国に向かう

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概要

2014-2015 世界のマネーは米国に向かう

3 第1章 世界最強の米国経済の復活ば、この世にまじめに働く人はいなくなるだろう。しかし、大きく儲からないにせよ、個人投資家にも長期的に資産を形成する方法はある。筆者は30年のキャリアのうち、17年間を資産運用会社でファンドマネージャー、アナリストとして過ごし、10年間は日本株ストラテジストとして過ごした。2010年からは取締役副会長として、国内外の資産運用業界の幹部や個人投資家に、グローバル金融市場の見通しと投資戦略を説明する仕事をしている。これらの経験を通じて学んだ資産形成の要諦は、「大局観を持つこと」だ。この判断を間違えなければ、プロでなくても大やけどせず、一定以上の資産を殖やすことは可能である。言い方を換えれば、投資においては、個々の市場を詳しく調べるより、世の中の大きな流れを俯瞰する全体観を持つことのほうが、はるかに重要だ。たとえば中国株において、ペトロチャイナに投資するのか、それとも中国農業銀行に投資するのかを調べることにエネルギーを費やすよりは、投資対象国として中国がいいのか、あるいはブラジルがいいのか、という判断のほうが重要である。さらに言えば、それ以前に、株式に投資すべきか、すべきでないか、という判断が、はるかに重要である。つまり、戦術よりも戦略のほうが、格段に大切だ。筆者の好きな言葉に「戦術の失敗は戦略で補えるが、戦略の失敗は戦術では補えない」という元大本営陸軍参謀兼海軍参謀だ