ブックタイトルファーストコールカンパニー宣言
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ファーストコールカンパニー宣言
36 取引が始まるのには、理由がある。その理由を分析し、顧客満足を高めることは大切である。しかし、「買わない人(会社)は誰なのか」「別の何を買っているのだろうか」、また「どの会社と取引をしているのだろうか」「その理由は何か」と考えることも大切なのだ。買わない人(会社)は、自社と取引をしてくれる「未来の顧客」でもあるからだ。 本章の冒頭で、「事業戦略とは顧客価値の創造」と定義した。事業戦略は、顧客が求めているコトを創造し、提供する行為にほかならない。創業の原点から顧客と向き合うと、未来の顧客は買わない人(会社)の中にもいることが分かる。顧客価値の尺度の一つ、「顧客数」の成長である。 経営者は、売上高や組織規模が拡大するにつれ、予算や目標数値という枠の中で顧客価値をとらえがちになる。既存顧客に甘え、依存し、未来の顧客との新しい対話を怠る。あなたの会社の製品・サービスを買わない顧客は、同じシーンや機会で、他社に予算を使っている。あなたの会社の存在すら知らないかもしれない。もちろん、あなたもその未来の顧客を知らない。 モノ余りでコト不足の時代のカスタマーリレーションは、「顧客と一体化すること」「未来の顧客と対話すること」である。そして、変わりゆく未来の顧客に向けてコトを開発するとき、「顧客価値は無限である」と気づく。 時代とともに顧客価値は変化しているのに、そこから目をそむけ、自らの変化を恐れ、独善