金融緩和で日本は破綻する page 4/10
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4日銀券なら日銀が増刷すればよい(ただし、輪転機は日銀でなく、独立行政法人国立印刷局にある)。しかし、預金は直接には日銀がコントロールできないので、オカネの中に預金も含まれているとすれば、「日銀はオカ....
4日銀券なら日銀が増刷すればよい(ただし、輪転機は日銀でなく、独立行政法人国立印刷局にある)。しかし、預金は直接には日銀がコントロールできないので、オカネの中に預金も含まれているとすれば、「日銀はオカネの量を自由に動かせるとは限らない」ということになるからだ。「マネーストック」とは以上で述べた理由により、金融政策を論じる際に参照する「マネー」としては、日銀券と預金を合計したものを用いる。そして、経済全体でのそれらの残高を「マネーストック」と呼ぶ。正確には、つぎの諸点に留意する必要がある(これらの詳細は、本章末の【補論1】を参照)。① 「預金」を定義するには、金融機関の範囲と、預金の種類を決める必要がある。その差によって、マネーストック統計では、M1、M2、M3、広義流動性という、いくつかの指標が定義されている。M1とM3では、対象金融機関は、ゆうちょ銀行を含む広義の預金取扱機関とされている。また、M3では、預金として定期預金も含まれている。② 少額の取引に用いられる支払い手段としては、日銀券の他に、百円玉などの硬貨もある(これは、日銀ではなく、政府が発行するものである)。これもマネーストックの一部になる。日銀券と硬貨は「通貨」と呼ばれることもある。