金融緩和で日本は破綻する

金融緩和で日本は破綻する page 3/10

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3第1章 金融政策はどう行なわれるかに持参するだろうか?普通はそうはしない。住宅ローンの一〇〇〇万円は、あなたが銀行に持つ預金口座に振り込まれる。それを、不動産業者の口座に振り替えることによって支払い....

3第1章 金融政策はどう行なわれるかに持参するだろうか?普通はそうはしない。住宅ローンの一〇〇〇万円は、あなたが銀行に持つ預金口座に振り込まれる。それを、不動産業者の口座に振り替えることによって支払いを行なう。つまり、支払いの手段として、日銀券ではなく、預金を使う。したがって、預金が日銀券と同じ「マネー」としての役割を果たしていることになる。事業者間の取引など高額の取引のほとんどは、日銀券でなく預金をマネーとして用いることによって行なわれている。現代の経済では、決済の大部分は、口座振り込み、または小切手による指示によって、預金を口座間で移動させることで行なわれる。高額取引で「ゲンナマ=日銀券」が用いられる場合もなくはないが、それは、脱税資金や不法取引で得た資金など、記録を残したくない資金を用いる取引である場合が多い。したがって、地下経済活動が増えれば「ゲンナマ」の比率が増えることになる。スーパーマーケットでの支払いなど、日本では現金で決済している取引でも、アメリカでは古くから小切手で決済していた。なお、銀行のオンライン化によって、日本ではATMによる振り込みが広く使われるようになったが、アメリカでは小切手が依然として広く用いられている。「オカネ=日銀券」という説明は、以下で述べる「日銀はオカネの量を自由に動かせるか?」という問題に関して、ミスリーディングである。