再生資源の宝庫 廃車が生まれ変わる

再生資源の宝庫 廃車が生まれ変わる page 5/10

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17第1 章 リユース・リサイクルで廃車は生まれ変わるだろうか。約五〇万キロと言われている。実際、ヨーロッパや中東、アフリカなどでは三〇万キロを超える車が普通に使われている。一方、現在の日本では、廃車する....

17第1 章 リユース・リサイクルで廃車は生まれ変わるだろうか。約五〇万キロと言われている。実際、ヨーロッパや中東、アフリカなどでは三〇万キロを超える車が普通に使われている。一方、現在の日本では、廃車するときの平均走行距離は一二万キロ前後である。従って、日本で廃車される車のエンジンのほとんどは、中古エンジンとして再利用可能な状態にある。 ただし、実際に再利用されるかどうかは、個々のエンジンの市場性による。中古エンジンとして使えそうにないものは、廃エンジン加工専門業者に引き渡す。エンジンは鉄とアルミニウムからできており、最終的には建築材料や自動車部品の原材料として資源循環される。 次はタイヤである。溝が五ミリメートル以上残っていれば、中古のホイール付きタイヤとして販売する。五ミリ未満であれば、わが社では、タイヤとホイールを分離し、タイヤは廃タイヤを扱う産業廃棄物業者に引き渡す。タイヤはチップ状にまで細かく破砕され、製鉄所の高炉や製紙工場で熱源として利用される。熱エネルギーとして最後のご奉公をするわけだ。一方、ホイールは鉄製とアルミニウム製に分別され、それぞれ金属加工メーカーに引き渡される。 くわしくは第二章で述べるが、そのほかにも、多くの部品が中古部品として再利用され、