次なる経済大国

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21 第 1 章 BRICsの誕生られた。それは、すべての国に常に歓迎されているわけではない。とはいえ、グローバリゼーションが、どこかの国や文化、政治体制に属するようなものではなく、その国なりの考え方に基....

21 第 1 章 BRICsの誕生られた。それは、すべての国に常に歓迎されているわけではない。とはいえ、グローバリゼーションが、どこかの国や文化、政治体制に属するようなものではなく、その国なりの考え方に基づいて理解されるなら、その利点は明白に見える。製品やサービス、通貨、さらには政治的影響力すら、もっと自由に交換されるなら、一部のエリートだけではなく、すべての人が豊かになれる可能性が高まるだろう。数週間が過ぎ、人びとが元の生活らしきものに戻ろうと懸命になっていたとき、ガビン・デービスはBBC会長への就任依頼を受け入れ、私は、グローバル経済調査部を一人で率いるよう命じられた。光栄ではあったが、ハードルは高い。ガビンは、同部署を世界有数の調査集団に仕立てあげ、彼のチームは経済大国、特にG7についての詳細で洗練された分析の専門家とみなされるようになっていた。どうすれば後任としての役割を担い、同部の評価を維持できるだろう。私の経歴を簡単に紹介すれば、このときの懸念を理解してもらえるかもしれない。1995年にゴールドマン・サックスに加わるまで、ほとんどの年月を「抜け目のないエコノミスト」として過ごしてきた。古典経済学と市場の乱高下をまぜこぜにするような存在だ。専門は外国為替で、この世界に入ったのは1982年、サリー大学での博士課程を終えたあとだ。学生時代に奨学金をかなり借りていたため、稼げる仕事が必要だった。私の心はシティーに引き寄せられていたが、オックスフォードやケンブリッジなど一流大学出身ではなかったため、老舗クリアリング・バンクが受け入れてくれるとは思えなかった。そういったことがまだ重視される