賢者の言葉 page 10/10
このページは 賢者の言葉 の電子ブックに掲載されている10ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。
概要:
自分の胸を見ると、「赤いレーザーの点」がいくつか当てられていました。私は思いました。「これはまずいぞ」。そして、その男たちをじっと見つめました。 彼らは「ERT(緊急対応部....
自分の胸を見ると、「赤いレーザーの点」がいくつか当てられていました。私は思いました。「これはまずいぞ」。そして、その男たちをじっと見つめました。 彼らは「ERT(緊急対応部隊)」と呼ばれる部隊です。ホワイトハウス内にいて、すでに「シークレットサービス(要人の護衛)」をクリアしていた私を待ち受けていたのは、大統領の最後の護衛部隊であるERTだったのです。 彼らは私に向かって走ってきました。私は考えました。「ヘリのところまで行かなければ。大統領なら私を知っている。でもこの人たちは私のことなんて知らない」。 お気づきでない方もいるかもしれませんが、私は走れません(笑)。しかしそのときは夢中でした。ヘリを見て、護衛部隊を見て、私は進みました。「アー!」と叫びながら、ヘリに向かって突進しました。 ついにヘリのドアが開き、大統領が堂々と下りてきました。大統領は私の目をまっすぐに見つめました。そのまっすぐな目を見て、私はふいに思いました。「ビジョンを持たねばならない」と。038