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第1章 禅の歴史 (1)中国編
中国の禅の歴史をつかむポイント
◆仏教の基本「三法印」◆
釈迦が菩提樹の下で得た悟りから歴史ははじまった
◆教説の中心「四諦」◆
人生の苦から逃れるには4つの真理を知ることだ
◆実践の方法「八正道」◆
理想郷に至るには8つの実践が必要だ
◆禅の起源「拈華微笑」◆
文字に頼らず心で学ぶ。これが禅の真髄だ
◆禅宗の萌芽◆
禅の真髄が示された、武帝と達磨の真剣勝負
◆禅の眼目◆
初祖達磨が二祖慧可に教えた心を安らかにする方法とは
◆日本禅のルーツ◆
行住坐臥の一切が悟りにつながる道である
◆北方禅と南方禅◆
精神統一を強調した北方禅と本性の徹見を重視した南方禅
◆中国禅宗の本格的発展◆
何のために坐禅を組むのか、仏はどこにいるのか
◆禅集団の形成と発展◆
『百丈清規』の制定により宗派としての禅集団が確立した
◆「会昌の破仏」と禅宗◆
激しい仏教弾圧を経て仏教は衰退、禅は繁栄を迎えた
COLUMN(1) 坐禅を組む part1
すべてのしがらみを捨て何も思わずそこに坐る
第2章 禅の歴史 (2)日本編
日本の禅の歴史をつかむポイント
◆古代〜鎌倉初期◆
鎌倉仏教は日本達磨宗という日本生まれの禅で始まった
◆日本臨済宗の展開(1)栄西◆
栄西は朝廷の弾圧に抗戦。そして幕府と結びついた
◆日本臨済宗の展開(2)栄西◆
鎌倉に続いて京都でもついに禅が受容された
◆日本臨済宗の展開(3)円爾◆
各地で純禅の寺が誕生。禅が日本に根付きはじめた
◆日本臨済宗の展開(49渡来僧と鎌倉◆
中国僧が続々来日。宋朝禅がもたらされた
◆曹洞宗の伝来◆
中央との関わりを拒絶して道元は越前を目指した
◆曹洞宗(道元)の禅◆
道元禅の二大要素「正伝の仏法」と「只管打坐」
◆公武一体の保護政策◆
幕府、朝廷の庇護を受け教団的な発展がはじまった
◆禅宗文化と五山文学◆
食、文学、書画、建築など禅は多方面に影響を与えた
◆臨済禅の世俗への普及◆
戦国乱世、怯える庶民に禅僧が救いの手を差し伸べた
◆禅の地方への普及と展開◆
織田、武田など戦国大名の帰依で妙心寺は大教団へ
◆日本臨済宗の確立◆
不生禅と公案の整備で日本独自の禅が生まれた
◆日本臨済宗の禅とは◆
心の内にある仏心を坐禅と作務により究める
◆黄檗宗の誕生とその宗風◆
仏教界に新風を吹き込んだ当代一の名僧
◆近現代の禅◆
宗演、大拙によって世界に紹介された日本の「ZEN」
COLUMN(2) 坐禅を組む part2
調身、調息、調心。これが坐禅の三大要素だ
第3章 禅語から読み解く禅の教え、生きる智慧
禅語をより深く知るポイント
◆不立文字◆
実践を重んじる禅では経論は鼻紙のようなもの
◆教外別伝◆
真髄を心から心へ伝える禅の修業は人対人の真剣勝負
◆直指人心◆
己の内にある真実をつかめ。それが心の平安を得る法だ
◆見性成仏◆
まだ自覚していないが、私たちは皆、仏である
◆不思善不思悪◆
分別心を捨てたときに、迷いや妄想から解放される
◆本来の面目◆
欲や感情に振り回されると純粋無垢な己を見失う
◆無位の真人◆
仏は己の内にいる。自分で探す以外に道はない
◆身心脱落◆
わだかまりが取れたとき人生は安楽、自由になる
◆只管打坐◆
ひたすらに坐禅する。それ自体が悟りである
◆主人公◆
自分の主は自分以外にない。徹底して己を探求せよ!
◆本来無一物◆
囚われるものなど何一つない赤ん坊の心に戻れ
◆日日是れ好日◆
春は花、冬は雪を楽しみ、好き日、好き人生とする
◆平常心是れ道◆
人生に迷ったときこそ普段通りに生きることが大切
◆至道無難◆
選り好みさえしなければ道を究めるのは簡単だ
◆無事◆
真実の己を見つけること、それこそが無事
◆看脚下・照顧脚下◆
人生の道を照らす光は足元で輝いている
◆大死一番・大死底◆
一度死に切ったとき、人生は飛躍して花開く
◆一華五葉を開く◆
5つの智慧を身に付け心の花を咲かせる
◆放下著◆
分別や執着を捨て切ったとき心の曇りがきれいに晴れる
◆一日作さざれば一日食わず◆
仕事も家事も仏作仏行。日常のすべては修行の場だ
◆喫茶去◆
相手がどんな偉人でも同じように茶を勧められるか
◆大道長安に透る◆
今立っているこの道がゴールに続いている
◆一期一会◆
今この瞬間に集中し、全身全霊で生きているか
◆知足◆
欲が深ければ悩みも増える。満足を知ればそれが幸福だ
◆掬水月在手 弄花香満衣◆
不二の心境に到達すると真実の己が見えてくる
◆曹源の一滴水◆
一滴の水が大河になるように私たちの可能性も無限だ
◆銀碗に雪を盛る◆
自己を捨てれば新しい自己が生まれる
◆随処に主と作れば立処皆真なり◆
自らの主体性を確立する。それが本当の「自由」だ
◆壺中日月長し◆
無心の心になれば小さな壺も大邸宅
◆天上天下唯我独尊◆
人はそのままで尊く、どの命も絶対でかけがえがない
COLUMN(3) 漱石と禅
小説に投影された漱石の求道の精神
第4章 公案(禅問答)に学ぶ禅の教え、生きる智慧
禅の公案をより深く知るポイント
◆趙州無字◆
天地すべてが仏性なのに、犬にはなぜ仏性がないのか
◆直心是れ道場・歩歩是れ道場◆
どんな環境や条件でも心のもち方で向上の場になる
◆倶胝竪指◆
生身の体験こそが仏への道。真似事に用はない
◆百丈野狐◆
野狐で精一杯生きればそれが幸福、そのまま仏
◆趙州洗鉢◆
投げ槍な気持ちでやればどんな仕事も雑用だ
◆乾屎〓(かんしけつ)/麻三斤◆
仏とは糞かきベラだ! と答えた名僧の意中は
◆非風非幡(風幡心動)◆
動くのは風か幡か心か。己を投げ出して見ろ
◆隻手音声◆
片手の音はどんな音? 感覚知覚を捨てて聞け
◆庭前柏樹◆
己の身が柏樹になるまで徹底的な対象になり切れ
◆香厳上樹◆
絶体絶命の危機に直面したら逃げずに全身全霊でぶつかれ
◆竿頭進歩◆
目標達成後ももう一歩進む。それが道を究める法だ
◆月は青天にあり、水は瓶にあり◆
ありのままの本来の姿を素直に見ているか
◆風性常住◆
知的理解は借り物にすぎない。真実は実感して得るものだ
◆雲巌大悲◆
慈悲深い広い心とは、どこにも止まらない心のこと
◆洞山無寒暑◆
どうすれば苦を取り除き安堵の人生を送れるか
◆久響龍潭(徳山焼経)part1◆
学問的知識を取り去ったら真実の自己(仏)が現れた
◆久響龍潭(徳山焼経)part2・破沙盆◆
知識を捨てて愚になれ! そのとき新しい世界が開ける
◆大通智勝◆
観念や知識だけの理解では大きな間違いを犯す!
◆日面仏 月面仏◆
自らを窮地に追い込み全身全霊でぶつかれ!
◆婆子焼庵◆
性や情動という人間の本能を禅ではどう扱っているか
◆南泉斬猫◆
断ち切れない自我や欲望を南泉がバッサリと斬る
◆牛過窓櫺◆
悟ったつもりでいても最後まで捨て切れないもの
COLUMN(4) 坐禅とヨーガ
ヨーガの坐り方では無の境地に至らない
第5章 禅師の生き方や言葉に智慧を学ぶ (1)中国編
中国の禅師をより深く知るポイント
◆初祖達磨◆
揺れる心を安定させる、達磨が唱えた根本精神
◆六祖慧能◆(638〜713)
禅の真理を身をもって示した慧能の激動人生
◆馬祖道一◆(709〜788)
是か非かにこだわらない自由な心の在りようを説いた
◆百丈懐海◆(749〜814)
有名な公案「百丈野鴨」が教える自他一体の境地
◆臨済義玄◆(?〜866)
坐禅中心の「静」から、全身を駆使した「動」の禅へ
◆趙州従 ◆(778〜897)
大いなる大悲心を真髄とし禅者たちに崇められた「古仏」
◆洞山良价◆(807〜869)
誠心誠意に励めと説き続けた禅宗史上特筆される英傑
◆長翁如浄◆(1163〜1228)
道元へと受け継がれた日常に仏法を見る如浄の禅
COLUMN(5) 禅僧の1日
坐禅、勤行、作務。粛々と過ぎる修行の日々
第6章 禅師の生き方や言葉に智慧を学ぶ (2)日本編
日本の禅師をより深く知るポイント
◆道元希玄◆(1200〜1253)
行住坐臥のすべてが仏の行。一瞬一瞬を精一杯生きよ
◆蘭渓道隆◆(1213〜1278)
日本に本格禅の種を蒔いた南宋からの渡来僧
◆無学祖元◆(1226〜1286)
難事には妄想や煩悩を払い清浄な心で臨め
◆瑩山紹瑾◆(1268〜1325)
天台や密教を学び曹洞宗発展の礎を築く
◆南浦紹明(大応国師)◆(1225〜1308)
厳しく己事の究明を全うした日本純禅の源流
◆宗峰妙超(大燈国師)◆(1282〜1337)
厳格なまでの純禅の風は今も変わらず受け継がれる
◆関山慧玄◆(1277〜1360)
作務頭陀行に打ち込んで貫き通した体験の禅
◆夢窓疎石◆(1275〜1351)
あえて権門と深く関わり乱世に仏国建設を目指す
◆一休宗純◆(1394〜1481)
形式化した室町禅に反骨。禅本来の「自由」を目指した
◆沢庵宗彭◆(1573〜1645)
この世のすべては儚い夢。無にはじまって無に還る
◆大愚良寛◆(1758〜1831)
己の生き様と詩歌によって真の仏道と禅の精神を見せた
◆盤珪永琢◆(1622〜1693)
民衆に生きる力を与えた盤珪の不生の禅
◆白隠慧鶴◆(1685〜1768)
類まれな禅定力で衆生済度に尽くした臨済中興の祖
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