目次


会社成長の原理

利益を安定増大させる仕組みのつくり方


[目次] [著者紹介]


表紙




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はじめに——経営には、変わってはいけないものと変えなければいけないものがある

第1章 会社の成長とは何か

 1 なぜ成長の持続は難しいのか

  成長の持続は経営者の能力に依存する

 2 GEにみる成功の鍵

  普遍的な事業構造の転換があった

 3 日本の産業界を生き残った会社の成功の鍵

  清酒製造業界不振のなかで成長を続ける企業——朝日酒造
  新分野への進出による絶えざる革新——東レ
  次世代市場に経営資源を投入して成功——トヨタ自動車

 4 質的成長を続けるための経営哲学

  成長を導く利益とは何か
  利益の実相はどこに表れているか
  フローの概念とストックの概念——経営者、弁護士、会計士の思考方法
  フローの世界に生き、ストックの世界を守る——経営者の使命
  成長を導くシェアとは何か
  成長を導く財政とは何か
  成長を導くキャッシュフローとは何か
  参考:減価償却費は費用であるにもかかわらず、なぜキャッシュフローを構成するのか

第2章 成長指標としてのIBCS

 1 成長に必要な利益(I)の水準は何か

  利益について知っておくべき二つのこと
  利益の種類を知る
  利益の背景には独自の経営行動がある
  業種によって利益率はどう違うか
  信用の時代を生きるための絶対基準——借入償還年数と自己資本比率
  債務償還年数の意味
  相対基準を採用する——競合他社の過去五年平均の利益率

 2 成長に必要な財政(B)の水準は何か

  経営実務における財政の基本的な考え方
  バランスシートをみるための基本
  清算価値を知る
  資金繰りの概要を知る
  機会費用を測定する
  財務の安定度を知り、投資余力を把握する
  回転率から収益性を測定する
  日本の会社における財政の現状を知る
  達成すべき財政の水準とは何か——いつでも清算可能な財政水準を示す
  固定長期適合率は少なくとも一〇〇%以下に抑える
  機会費用的資産を徹底廃棄する
  信用の時代を生き抜くための支払手形の考え方
  無借金経営は理想か

 3 成長に必要なキャッシュフロー(C)の水準は何か

  キャッシュフローの意味
  資金循環の三区分——経常収支、設備等収支、財務収支
  キャッシュフローを支える第一原則——経常収支尻を必ず確保する
  キャッシュフローを支える第二原則——設備等の調達には余裕のある返済期限を設定する
  会社の成長とあるべきキャッシュフローの水準

 4 成長に必要なシェア、もしくは特別な付加価値(S)の水準は何か

  シェアと利益率に相関関係はあるか
  シェアと相関関係をもたない特別な付加価値と利益率

第3章 会社成長のための戦術と戦略

 1 優良企業をつくりあげる経営管理

  信用格付けと優良企業の定義
  売上を増加させ、売上債権を圧縮する
  在庫を圧縮する
  買掛債務を圧縮する
  固定費を引き下げる、もしくは固定費の変動費化を図る
  予算立案による固定費のコントロール
  経営管理体制の確立と運用上の留意点

 2 利益を得るための事業構造を構築する

  経営における「入口論」と「出口論」
  経営戦略の定義とそのコア概念
  成長の本質的要因とは何か
  戦略コアの検証
  資本の回転率によるコア概念
  回転率と収益性の関係
  満足度によるコア概念
  ローコストによるコア概念

 3 二一世紀前半における事業活動のキーワード

  戦後〜平成バブル期までのハード需要
  二一世紀前半は「オンデマンド」がキーワード

 4 構造変化にともなうチャンスとリスク

  所得の構造変化がもたらす消費への影響
  高齢化がもたらす消費数量への影響
  オールドエコノミー分野における会社の再編・集約化
  国債残高と貯蓄率の低下が招くもの
  外国人労働者の定住制度の確立
  国際社会の変動と為替水準の変化

 5 新規事業進出の思考と着眼点

  ローテク分野かハイテク分野かで利益の概念は違う
  なぜハイテク分野の利益は不安定か
  ローテク分野の利益を持続するためには

 6 事業構造の転換と新規事業の育成

  既存事業の構造転換はなぜ必要なのか
  新規事業創造の戦略的視点

第4章 革新を生むリーダーシップと組織風土

 1 リーダーシップには何が必要か

  「の」の文化と「と」の文化
  リーダーシップの源泉
  経営のセオリーを理解する
  明確な目標を設定する
  ポスト(地位)と権限
  リーダーとしての志——三六五日二四時間の原則

 2 幹部社員をどうやって育成するか

  人材確保の難しさ
  幹部社員育成のための社内研修制度の確立
  起業を経験させ、リーダーを育てる

 3 基本に忠実な行動の文化をつくる

  トヨタグループにみる外注管理の思想
  真の顧客志向が与える感動
  夢(使命)のある組織風土をつくる
  アグレッシブな組織風土と先行管理

第5章 いかにして革新の継続を図るか

 1 民事再生事案の代表例に学ぶ機会費用の存在

  民事再生会社にいたった原因はどこにあったか
  民事再生会社にどのような機会費用が存在したか
  貸借対照表(バランスシート)上に存在する機会費用は何か

 2 「優良企業」において機会費用を発見する手法

  第1ステップ——主要な利益率から全社的な損益構造における機会費用を測定する
  第2ステップ——固定費に内在する機会費用を測定する
  第3ステップ——資産に含まれる機会費用を検討する
  まとめ——C社の事例から読み取るべきこと

 3 機会費用の削減と意思決定

 4 革新の継続と事業構造の転換を図る

  危機はいかにして回避されたか
  製品の集中と選択
  総原価の削減による利益率の改善
  攻める顧客と守る顧客の明確化
  少ない資産で多くの利益を稼ぐ経営

第6章 会社の成長とコーポレートガバナンス


  会社は倒産するように仕組まれている
  会社倒産のパターンとコンプライアンスの罪
  なぜ経営陣のコンプライアンス違反が繰り返されるのか
  なぜ不作為の罪がなされるのか
  望ましいコーポレートガバナンス体制



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著者

〓畑省一郎(たかはた・しょういちろう)
1953年神戸市生まれ。1975年関西大学商学部卒業後、政府系金融機関勤務を経て、1993年経営戦略研究所所長就任。公認会計士(1977年公認会計士第二次試験合格)。
企業の成長支援や再生実務に従事し、また、社外取締役として経営幹部の教育支援等を行なうとともに、経営戦略研究所主催の経営後継者育成研修の総括責任講師や、地方銀行協会の研修講師等としても活躍中。
主要著書に『会社存続の原理』『成長企業の経営戦略』(ともにダイヤモンド社)などがある。


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