目次


テクノロジストの条件

ものづくりが文明をつくる


[目次] [著者紹介]


表紙




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日本の読者へ——なぜ技術のマネジメントが重要なのか

プロローグ 未知なるものをいかにして体系化するか

現実はモダンを超えた
全体は部分の総計か
因果から形態へ
目的論的世界観
新たな哲学
われわれが必要とする体系
進歩からイノベーションへ
かつて変化は破局を意味した
イノベーションのコンセプト
未知なるものの体系化
ひらめきと体系化

Part1 文明の変革者としての技術

1章 仕事と道具

技術とは仕事にかかわること
仕事と技術と道具
仕事の組織
仕事の歴史
生きた存在としての技術
技術の理解はその歴史に学べ

2章 古代の技術革命に学ぶべき教訓

史上最大のイノベーションの時代
政治、社会、知識の誕生
新技術が灌漑文明の諸制度を生み出した
技術史は歴史の縦糸
灌漑文明の三つの教え
個の扱い
武力、階級、世界観
技術革命の教訓
七〇〇〇年後の課題

3章 近代を生み出したものは何か

技術が科学を娶った
新知識が生んだ眼鏡の発明
科学と技術は無関係のものだった
技術革命
技術に何が起こったか
農業革命
産業革命
医学革命
技術革命の影響
技術革命のダイナミクス
技術は行動と知識を結びつける

4章 IT革命は産業革命になれるか

新技術が新産業を生む
産業革命がもたらしたもの
鉄道が世界を一変させた
プロセスのルーティン化
eコマースは産業革命の鉄道
流通チャネルの変化
経済全体が変わる
グーテンベルクの印刷革命
相当数の新産業が生まれる
テクノロジストの出現
知識労働者は金銭で動かない
パートナーとして遇する

Part2 技術のマネジメント

5章 知識労働の生産性

テイラーの偉業
テイラーの手法
仕事に知識を適用した最初の人
アメリカ生まれの哲学
知識労働の生産性を向上させる六つの条件
仕事の目的
仕事の質は何か
資本財としての知識労働者
先進国にとってはテクノロジストが鍵
テクノロジストの先駆け
どこから手をつけるべきか
先進国の条件
マネジメントの見直しの必要性

6章 ベンチャーのマネジメント

成功のための四つの原則
市場中心で考える
予期せぬものが大事
財務上の見通しを立てる
成長に必要な栄養
マネジメント・システム
トップマネジメントの欠落
トップチームのつくり方
二つの悲劇を避けるには
自分はいかに貢献できるか
自分の得意不得意を考える
本田とフォード
相談相手をもつ

7章 つくるだけでは終わらない——製造の新理論

統計的品質管理(SQC)がもたらすもの
品質と生産性と仕事の面白さ
活動基準原価計算(ABC)が明らかにするもの
現行方式の四つの欠陥
会計革命の始まり
フレキシブル生産が意味するもの
システムズ・アプローチが変えるもの
工場を越えて
システムとしての製造を理解する
四つのコンセプトの特性
全体は部分の総計ではない

8章 技術をマネジメントする

技術とは機会であり責任である
技術を予期する
イノベーションの機会
リードタイムの長さ
エントロピーの法則を破る
イノベーションの手順
影響への責任
テクノロジー・アセスメントは失敗する
外れる予言
予測のむずかしさ
必要なものはテクノロジー・モニタリング
規制を働きかける
技術を無視した経済学
歴史家と社会学者の態度

Part3 イノベーションの方法論

9章 方法論としての起業家精神

歴史は螺旋状に動く
経済的な機会
知識動向の分析
ビジョンの先行
技術戦略の必要性
買うものと売るもの
市場のダイナミクス
顧客の観点からのマーケティング
イノベーションとしてのマーケティング
既存の事業から切り離す
トップの役割
目標を高く

10章 イノベーションのための組織と戦略

いよいよ激変の時代
イノベーションの意味
イノベーションの力学
イノベーションの戦略
イノベーションの基準
イノベーションのための組織

11章 既存の企業におけるイノベーション

既存の企業における起業家精神
障害は既存の事業
起業家精神の条件
廃棄の制度化
診断のための分析
イノベーションの必要度の把握
起業家としての計画
機会についての報告と会議
成功の秘訣の報告
若手との会合
イノベーションの評価
イノベーションの定期点検
イノベーションの業績評価
起業家精神のための組織構造
担当トップへの直結
独立した事業としてスタートさせる
担当者の処遇
イノベーションのための組織づくり
起業家精神のための人事
起業家精神は個性ではない
起業家精神にとってのタブー
得意分野を攻める

12章 イノベーションの機会はどこにあるか

イノベーションを生み出す七つの機会
予期せぬこと
ギャップの存在
ニーズの存在
産業構造の変化
人口構造の変化
認識の変化
知識によるイノベーション
右脳と左脳が必要
成功の秘訣とは

Part4 世界観の転換

13章 分析から知覚へ

機械的世界観から生物的世界観へ
情報技術がもたらす社会的影響
都市に与える影響
形態と機能
規模への信仰
技術が世界観を変えた
分析から知覚へ
デカルトを超えて

14章 知識の意味を問う

脱デカルト
手段となった知識
技術格差
エリート教育は許されない
知識探究の優先順位
知識そのものへの疑問
問われる責任
文明をつくった技能

15章 ポスト資本主義社会の到来

転換の歴史
知識の意味の変化
テクノロジーの発明
技術がもたらした文明の転換
資本主義の矛盾
マルクス主義を破った生産性革命
テイラーの動機
経済発展の唯一の原動力
肉体労働の生産性
プロレタリアがブルジョアになった
知識の知識への適用
世界を席巻するマネジメント革命
組織の機関としてのマネジメント
知識とは何か
方法論としての技術

エピローグ インタビュー「新技術は世界をどう変えつつあるか」

編訳者あとがき

初出文献一覧

ピーター・F・ドラッカー著作目録



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著者

P.F.ドラッカー(Peter F. Drucker)
1909年生まれ。フランクフルト大学卒。現在、米国クレアモント大学院大学教授。
ビジネス界にもっとも影響力をもつ思想家として知られる。東西冷戦の終結、転換期の到来、社会の高齢化をいち早く知らせるとともに、「分権化」「目標管理」「経営戦略」「民営化」「顧客第一」「情報化」「知識労働者」「ABC会計」「ベンチマーキング」「コア・コンピタンス」など、おもなマネジメントの理念を生み発展させてきた。
主な著書に『現代の経営』『経営者の条件』『断絶の時代』『マネジメント』『明日を支配するもの』『ネクスト・ソサエティ』『企業とは何か』など多数ある。

編訳者

上田惇生(うえだ・あつお)
1938年生まれ。1961年サウスジョージア大学経営学科、64年慶應義塾大学経済学部卒業後、経団連事務局入局。同会長秘書、国際経済部次長、広報部長、(財)経済広報センター常務理事、ものつくり大学教授(マネジメント、社会論)を経て、現在、同大学名誉教授。渋沢栄一賞選考委員。「はじめて読むドラッカー」シリーズ、「ドラッカー名言集」四部作の編集・翻訳ほかドラッカー著作のほとんどを翻訳。ドラッカー自身から最も親しい友人、日本での分身といわれる。
http://www.iot.ac.jp/manu/ueda/


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