目次

 投機バブル 根拠なき熱狂

 アメリカ株式市場、暴落の必然
原書名 Irrational Exuberance


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表紙




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はじめに

第1章 株価の歴史
市場の高騰
データで見る市場の推移
企業収益と株価の比較
株価収益率の3つのピーク
株価収益率と長期的な利回り
「根拠なき熱狂」への懸念


第㈵部 株式市場を動かす構造的要因

第2章 高騰を促進した12の要因
要因㈰堅実な企業収益の成長に重なったインターネットの到来
要因㈪勝利至上主義と経済的ライバルの衰退
要因㈫ビジネス的成功(らしきもの)を尊重する文化
要因㈬共和党優位の議会とキャピタルゲイン減税
要因㈭ベビーブーマーが市場に与えたとされる影響
要因㈮メディアによるビジネス関連ニュースの充実
要因㈯楽観色を強めるアナリストの予測
要因㉀確定拠出型年金プランの拡大
要因㈷ミューチュアル・ファンドの成長
要因㉂インフレ抑制とマネー幻想の効果
要因㉃取引量の拡大・ディスカウント証券会社、デイトレーダー、24時間取引の出現
要因㈹ギャンブル機会の増大
本章のまとめ


第3章 熱狂の増幅メカニズム——自然発生したポンジー詐欺=ネズミ講
自信過剰の投資家たち
投資家の自信を助長するもの
弱まらない期待/投資家の期待や感情
市場に対する世間の関心
バブルのフィードバック理論
フィードバックとバブルに対する投資家の認識
ポンジー詐欺
投機バブルは自然発生したポンジー詐欺
「根拠なき熱狂」とフィードバック・ループ


第㈼部 株式市場を動かす文化的要因

第4章 ニュース・メディアの影響
市場変動の舞台を用意するニュース・メディア
メディアが育む論争
市場概況についての報道
「過去最高」を連発するメディア
大ニュース後の株価変動
後知恵の説明に使われるニュース
大きなニュースを伴わない大きな株価変動
ニュースが促進する「関心のカスケード」
1929年の大暴落時の報道
1987年の大暴落時の報道/バブル増殖にメディアが果たした役割

第5章 「新時代」の経済思考
1901年の楽観論──20世紀ご祝儀ピーク
1920年代の楽観論
1950〜60年代の「新時代」思考
1990年代の強気市場における「新時代」思考
「新時代」の終焉

第6章 世界的な「新時代」思考とバブル
世界的に見た株価大変動の事例
大変動の背景にあるストーリー
「新時代」の終焉と金融危機の到来
上がった(下がった)相場は通常下がる(上がる)


第㈽部 株式市場を動かす心理的要因

第7章 株式市場の心理的な「アンカー」
量的なアンカー
モラル・アンカー
自信過剰と直観的判断
アンカーの不安定さ

第8章 群衆行動と思考の伝染
社会的な影響力と情報
情報カスケード
情報処理と情報伝達
1対1のコミュニケーションとメディアによるコミュニケーション
口コミによる伝染モデル
心のなかで共存する矛盾した考え
関心の社会的な基盤
説明できない関心の変化
第㈽部までの流れ


第㈿部 「熱狂」は合理的なものか?

第9章 効率的市場、ランダム・ウォーク、バブル
「市場は効率的」で「株価はランダム・ウォークをたどる」
スマート・マネー
株価水準の明らかな誤り
「株価水準の明らかな誤り」に対する反論
株価水準の誤りを示す証拠
企業収益の変化と株価の変化
配当の変化と株価の変化
過剰な不安定さと全体像
株価と配当のアンバランス

第10章 投資家は市場から何を学んだか
リスクについての「学習」
「株は常に債券を上回る実績をあげてきた」という認識
ミューチュアル・ファンド、投資の多角化、長期的保有に関する学習
誤った学習と知識


第V部 行動への提言

第11章 自由社会の投機的な市場変動
ニューミレニアムの幕開け
発生しうる変動の要因
公正さと反感の問題
「成長の限界」の共有
今、投資家は何をすべきか
老齢年金プランの危うさ
社会保障の危機
金融政策と投機バブル
オピニオン・リーダーたちの役割
取引への介入や抑制によるバブル対策
取引の拡大や奨励によるバブル対策
リスクヘッジに対する常識を変える
投機的な市場変動に対処する政策


監訳者解説
勇気ある指摘
バブルを生み出すもの
ニューエコノミー論という「神話」
株価変動の非合理性をどう見るか
米国市場の今後

原 注
参考文献
索 引



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梗概

暴騰と暴落のメカニズムを解く!

バブルを生む原因は人間の不合理な行動だ−−株価変動の謎を斬新な角度から分析、アメリカ市場の高騰ぶりに警告を発して全米にセンセーションを巻き起こした超問題作!
不安定さを増すアメリカの株価はどうなるのか? その影響をまともに受ける日本市場の今後は?
これらの難問に対する指針を明確に示す!



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著者紹介

ロバート・J・シラー(Robert J. Shiller)

1946年生まれ。1972年MITで経済学Ph.D.取得。現在、イェール大学経済学部教授。全米経済研究所研究員、ニューヨーク連銀諮問委員会メンバー等も務める。金融理論、マクロ経済学、統計学、行動経済学、計量経済学等を駆使し、広範な言論活動を展開する注目のエコノミスト。本書 Irrational Exuberance は、刊行直後より主要紙誌で絶賛され全米ベストセラーに。主著は、Market Volatility, Macro Markets 等。後者は1996年度ポール・サミュエルソン賞受賞作。


監訳者紹介

植草一秀(うえくさ・かずひで)

1960年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。大蔵省財政金融研究所研究官、京都大学経済研究所助教授、スタンフォード大学フーバー研究所客員フェローなどを経て、野村総合研究所上席エコノミスト。専門は金融論、経済政策論、資産経済論。理論とマーケット観測を融合した的確なマクロ経済分析に定評がある。著書は『金利・為替・株価の政治経済学』(岩波書店)、『日本の総決算』(講談社)など多数。


訳者紹介

沢崎冬日(さわさき・ふゆひ)

1967年生まれ。東京大学文学部卒業。91年より株式会社エァクレーレンで翻訳に従事。訳書に『狂人と呼ばれた男』(日本経済新聞社)、『成功へのミッション』『人生は「売込み」だ!』『アリストテレスがGMを経営したら』『ONE to ONEマネジャー』(以上ダイヤモンド社)等がある。



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