目次

戦争と外交

イラク・アメリカ・日本


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表紙




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はじめに——「ジェンキンズの耳の戦争」とイラク、そして日本外交


日本外交とイスラーム

 日本外交の課題——まず発言権の確保
 日本が学び損ねた戦争と外交の歴史
 タジキスタン紛争をめぐる人間模様
 中央アジア紛争とウサーマ・ビン・ラーディン
 小渕首相の死とシルクロード地域外交
 東西対立を超える文明の対話
 新しい外交戦略——「人間の安全保障」
 自由とイスラーム——その歴史的考察
 イスラームは好戦的宗教か?
 外交における雄弁と沈黙
 脱「湾岸現象」のために——健全なナショナリズムを


イスラーム教徒はなぜアメリカを嫌うのか

「開かれた社会」の「敵」——イスラーム・テロリズム
 ウサーマのテロル戦略——その動機と真の怖さ
 アフガーニーはなぜアメリカを敵視したのか
 ポスト・ターリバンとユーラシア政治力学
 海賊活動とテロルと日本
「人間の安全保障」と文明の対話
 アフガン東京会議とパレスチナ——中東政治、二つの焦点
 アフガン復興支援会議——非軍事的手段で軍事的後遺症の克服を
「悪の枢軸」——米軍、イラク攻撃の現実性
「にこよん」とアフガン難民——アフガン再建のモデルは日本の戦後復興


中東政治の迷路

 シャロンとアラファト——リクード政権と中東和平の停滞
 中東和平の袋小路——冷戦思考から抜け出せないアラファト
 宣戦布告なき戦争の出口——アメリカの現実的力と展望
 紛争激化のシンメトリー——イスラエルとパレスチナの対称性
 ハリネズミか狐か——中東政治指導者の個性と、袋小路からの脱出路
 W杯チケット問題に見る日本——道義なき外交の病理
「サッカーの年」から「開発の年」へ——国家戦略としてのODA
 主権国家の原点とは——瀋陽総領事館事件の本質
 正しかろうと誤ろうと、それもわが祖国
 パレスチナ政府改革——大きい日本外交の役割


北朝鮮とイラクの悪夢

 アラブ世界、二つの「貧困」とソフト・パワー
 アメリカのイラク攻撃をどう考えるか——日本の中東戦略のために
 アメリカのイラク政策と「ネオ帝国主義」
 サッダーム、降伏か徹底抗戦か
 非対称の対応が招く危機——アメリカ・イラク・パレスチナ
 北朝鮮とイラクの悪夢——ブッシュ・ドクトリンによせて
 拉致問題にはオール・ジャパンで対処を
 ブッシュのユートピアと自己満足——アメリカの極超大国化
 イスラームのテロルとコンプレックス——9.11自爆犯の内面
 北朝鮮—イラクの危機連動をいかに避けるか
 テロリズムの袋小路——チェチェンからインドネシアまで


 おわりに——新たな外交哲学と「開かれた国益」を目指して


〈付録〉対テロ戦争を読み解く読書案内——イスラーム社会を中心に



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梗概

アメリカ、イラク、EU、中国、北朝鮮……未曾有の激動のなか、いま、新たに生まれつつある世界の構図はどのようなものか。続発する熾烈な事象に対して、日本はどう対処すべきか?

いたずらな悲憤慷慨や、素朴な平和信仰からは、俊敏で的確な判断はうまれない。国際関係史、イスラーム地域研究を専門とする著者が、現実に即して戦争と平和を論究。近代日本の、そして世界の外交史をかえりみつつ、日本外交のありかたを問う。



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著者紹介

山内 昌之(やまうち まさゆき)
東京大学大学院総合文化研究科教授。
1947年札幌に生まれる。1971年北海道大学文学部卒業後、カイロ大学客員助教授、東京大学教養学部助教授、トルコ歴史協会研究員、ハーバード大学客員研究員などを経て、1993年より現職。学術博士(東京大学)。国際関係史とイスラーム地域研究を専攻。
1984年に『現代のイスラム』(朝日新聞社)で発展途上国研究奨励賞、1986年に『スルタンガリエフの夢』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞、1990年に『瀕死のリヴァイアサン』(TBSブリタニカ、講談社学術文庫)で毎日出版文化賞、1991年に『ラディカル・ヒストリー』(中公新書)で吉野作造賞、2001年12月には『納得しなかった男』(岩波書店)などの仕事で司馬遼太郎賞、2002年11月に『岩波イスラーム辞典』(共編著、岩波書店)で二度目の毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。
現在、小泉首相の外交を補佐する「対外関係タスクフォース」委員、「日韓歴史協同研究推進計画」合同支援委員会日本側委員、経済産業省総合エネルギー調査会石油分科会委員などもつとめる。



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