目次


課題解決! マーケティング・リサーチ入門

プロに学ぶ 「市場の事実」「消費者の心理」「商品の可能性」の調べ方


[目次] [著者紹介]


表紙




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はじめに
この本は何を目指しているか……「主人の技術」を身につける


プロローグ

マーケティング・リサーチで何がわかるのか
マーケティング・リサーチの活用場面
マーケティング・リサーチにあたって心がけること
マーケティング・リサーチのパターンとその進め方
マーケティング・リサーチの主な手法


1 既存商品のマネジメント 今あるブランドを診断し活性化させる

1 ブランドの健康診断

ブランドの現状を見える化し、課題を洗い出して次の打ち手へ

「発売2年経って少し落ちてきたシャンプーの売上。何が問題なのか思案しています……」

課題解決への調査と解説
STEP1:マーケットレビュー:パネルデータで、市場動向を俯瞰する
STEP2:ブランドレビュー1:消費者パネルデータで、購入の実態を把握する
STEP3:ブランドレビュー2:消費者調査で、消費者の意識や「なぜ?」を解明する
STEP4:ブランドの健康状態を総合診断し、課題別の対策へ
Column コレスポンデンス分析とは何か

2 ブランドのリポジショニング

ロングセラー商品の復活に向けてブランドのリポジショニングを検討する

「長期にわたって市場にあるシャンプーのブランドが、ここ数年じり貧傾向です。なんとか、復活させたいのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:健康診断の結果から、何が問題点なのかを再確認する
STEP 2:購入を中止した人を知ることによって、流出の原因を把握する
STEP 3:消費者が持つブランドイメージからリポジショニングの方向性をつかむ 
STEP 4:ブランド資産を棚卸しして伝えていくべき価値を再検討する
Column SDM法(Sensitive Differentiation Method)とは何か

3 ブランドストレッチの検討

既存ブランドを他の商品カテゴリーへ拡張する

「成熟期にあるシャンプーブランドを、他の商品カテゴリーへ広げたいと考えているのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:ブランドAの強みについて仮説を整理する
STEP 2:消費者調査からブランドAの強みを明らかにする
STEP 3:拡張先候補となるカテゴリーをリストアップする
STEP 4:消費者調査から、拡張先候補カテゴリーを絞り込む
STEP 5:拡張先候補カテゴリーに優先順位をつけ、拡張先を決定する
STEP 6:拡張後、実績を追跡調査し、評価する
Column ブランドストレッチ診断の例

4 既存ブランドの価格再検討

店頭での商品のてこ入れのため競合に勝つ実売価格を探る

「シャンプーを担当していますが、適切な価格戦略を立てるには、どのような調査をするべきでしょうか……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:ブランドAの価格状況を確認する
STEP 2:ブランドAの値引き効果とその価格帯を探る
STEP 3:競合に対して優位に立てる価格差を探る
STEP 4:競合に勝てる実践的な価格帯のヒントを抽出する
Column 非価格プロモーションの検討

Case Study|企業のなかのマーケティング・リサーチ
プロクター・アンド・ギャンブルのCMK(Consumer and Market Knowledge)


2 新商品の開発 市場・ニーズ・競合を調べ、コンセプトを検証する

5 ブランド設計のためのマーケティング・リサーチ

市場を絞り込み、狙いを定めて、勝てるポジションを見つけ出す

「今後は、もっと消費者の目線を大事にビール飲料の新ブランドを立ち上げ、新商品を開発したいのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:市場構造と自社の状況について課題と仮説を洗い出し、切り口を検討する
STEP 2:消費者調査を実施し、購買行動上の変数でセグメンテーションを行う
STEP 3:ターゲット市場を設定する
STEP 4:ターゲット市場で、確立すべきブランドのポジショニングを行う
Column クラスター分析の活用法

6 生活者の「問題」からのアイデア発見

見落としている生活者の「問題」を拾い上げ、検証し仮説の確度を高める

「トイレタリー分野で築いた洗剤開発の技術や設備を利用して、住宅用洗剤の開発をしたいのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:探索的調査を行い、「問題」を見つける
STEP 2:仮説を精緻化することで、「問題」を検証する
STEP 3:解決の優先順位をつける

7 新商品アイデアの探索

満足創造型商品を開発するための調査を行う

「新しく、20歳代OL向きに高級アイスクリームを開発することになりました。どのようなコンセプトのものがいいか、悩んでいるのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:消費の「場」を知るために、写真撮影を依頼する
STEP 2:消費の「文脈」を知るための行動記録を依頼する
STEP 3:消費の「気分」を知るためのデプスインタビューを行う
STEP 4:収集した情報をヒントにしてコンセプトを作る
Column ラダリング分析とは何か

8 コンセプトの作成と評価

アイデアの組み合わせを考え、コンセプトの評価をする

「若い女性をターゲットとした、ヘアドライヤーの開発アイデアを選ぶためのマーケティング・リサーチの方法は?」

課題解決への調査と解説
STEP 1:コンジョイント分析で属性の組み合わせでコンセプトを作る
STEP 2:コンセプトを説明して受容性などを調査する
Column コンジョイント分析の留意点

9 商品の評価と改善点の抽出

開発段階に合わせて商品としての受容性と改善点を確認する

「新しいインスタントコーヒーの試作品の評価を、市場で調査したいのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:使用条件を統制した評価を行う
STEP 2:一般的な使用条件での評価を依頼する
Column 長期間、使用してもらうことでの評価

10 最適価格の設定

消費者の価格感度によって価格を決定する

「高級感を保ちつつ、値ごろ感も出したい。そんな価格設定をするには、どんな調査をすればいいのだろうか……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:消費者を価格意識に基づいて分類する
STEP 2:PSM分析により、受容価格帯を明らかにする
STEP 3:新商品の受容性から最適価格を探索する
Column 価格設定の考え方

11 パッケージデザインの評価

パッケージの受容性を多面的に評価する

「芳香剤のパッケージのデザイン案を決めたいのですが、どのように決めればいいのでしょうか……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:テーブル上でのパッケージテストで、競合品とも比較する
STEP 2:シェルフインパクトテスト(店頭での印象)で売場を再現する
Column ユーザビリティテストの方法

12 販売量の予測

新商品の販売量を2つのテストの合わせ技で予測する

「新商品のドレッシングの販売量を予測したいのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:発売に向けて、マーケティング要素の完成度を高める
STEP 2:調査を実施し、消費者の購入意向を測る
STEP 3:調査結果を用い、販売量を予測する
Column 需要予測調査・需要予測サービスとシェルフインパクトテストの進化

13 上市後の追跡調査の実施

新商品発売後は計画に沿ってマーケティング活動の成果をチェックする

「カップスープの新商品を発売します。発売後の浸透状況が今から心配です……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:売上や販売シェアを分析、マーケティング活動の効果も確認する
STEP 2:商品浸透度調査によって、何をてこ入れするべきかを知る
STEP 3:ユーザー追跡調査で改良すべき点を洗い出す
Column コンティニュアス・トラッキングやベンチマーク調査に引き継ぐ


3 効果的な広告展開 費用対効果を考えた広告戦略とCMの事前評価

14 広告戦略の検討

画期的新商品に適したコミュニケーション方法を探る

「画期的な新商品が発売されます。こうした場合の広告戦略はどのように立案すべきなのか、悩んでいます……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:コミュニケーション・ターゲット=Who to say=誰に言うかを決定する
STEP 2:コミュニケーション・メッセージ=What to say=何を言うかを決定する
STEP 3:広告表現=How to say=どう言うかを決定する
STEP 4:メディア戦略を検討する
Column メディアミックスとクロスメディア

15 広告の事前評価

テレビCMの広告テストを実施する

「テレビCMの出来を、オンエア前に評価して、納得のいくものを作りたいのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:広告コンセプトの方向性を確認する(アイデアをまとめる)
STEP 2:最適な広告を決定する(アイデアを形にして比較する)
STEP 3:完成した新作テレビCMのインパクトを確認する
Column テレビCMの場面ごとの表現チェック

16 広告出稿計画の策定

広告効果を考えながら広告出稿計画を練る

「新商品を発売します。妥当な広告の出稿量などは、どのように決めればいいのでしょうか……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:広告の目的、効果の目標を社内で明確にする
STEP 2:顧客特性や広告目的に合ったメディアを選択する
STEP 3:競合他社の過去の広告出稿のタイミングや広告量を分析する
STEP 4:ターゲット顧客の特性に適したメディアやビークルを確認する
STEP 5:広告によってどれだけの到達率が得られるかを推定する
Column 購買プロセスとメディア選択

Case Study|企業のなかのマーケティング・リサーチ
キリンビール 市場リサーチ室


4 魅力的な市場の発見 新しい市場の探索や既存市場の周辺を開拓する

17 新市場把握のための調査

新たな市場を見つけるためにどのように調査し、分析すべきか

「新たに、健康飲料市場への参入を目論んでいますが、いったいどのような調査を行えばいいのでしょうか……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:課題の確認と作業課題を設定する
STEP 2:デスクリサーチと探索的インタビューを行う
STEP 3:データ整理と提案検討からレポーティングへ
Column マーケティング・ダッシュボードとは何か

18 既存市場の周辺領域の開発

エスノグラフィー・リサーチで新市場を発見する

「生活者目線で、既存商品の周辺市場を開発したいと考えているのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:探索する生活領域を選定する
STEP 2:エスノグラフィー・リサーチを実践し、仮説を構築する
STEP 3:留置調査を行い、市場規模を予測する
STEP 4:調査結果をまとめ、考察し、提案する
Column エスノグラフィー(民族誌的調査)の応用

19 消費動機の探索

消費者の潜在ニーズを探る消費者インサイト調査

「人はなぜビールを飲むのでしょうか。消費低迷の今だからこそ、改めて原点に立ち戻った新たな動機を調査したいのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:既存の情報・知見をデスクリサーチで収集する
STEP 2:集まった情報から、調査の課題を明らかにする
STEP 3:消費者インサイト調査を設計し、実施する
STEP 4:調査結果から、課題に対する答え、新たな知見を抽出する
Column 消費者インサイトのさまざまな手法

20 消費者行動の理解促進

自社商品はどのようにして購入されているのかを改めて調査する

「景気低迷の折、そもそもわが社の自動車はどのようにして購入決定されているのかを理解したいのですが……」

課題解決への調査と解説
STEP 1:商品購入に至るステップを定性的に把握する
STEP 2:意思決定プロセスを定量的に把握する
STEP 3:購入のタイプによってセグメンテーションを行う
STEP 4:購買意思決定のチャートを作成する
Column 考慮集合……何と比べて迷っているのか

21 海外でのマーケティング・リサーチ

海外でブランド展開するときのマーケティング・リサーチの留意点──インド市場の例

「化粧品ブランドをインド市場に展開したいと考えています。とは言うものの、インドに拠点などは一切ありません。どうすればいいでしょうか……」
Column マルチカントリー調査に見るお国柄


もっと学びたい人のために

索引



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編著者

田中洋(たなか・ひろし)
中央大学大学院戦略経営研究科教授。博士(経済学)(京都大学)。(株)電通マーケティングディレクター、法政大学経営学部教授、コロンビア大学研究員などを経て現職。マーケティング論専攻。主著に『大逆転のブランディング』(講談社)、『消費者行動論体系』(中央経済社)、『デフレに負けないマーケティング』(ダイヤモンド社)、『世界最強CMOのマーケティング実学教室』(監訳、ダイヤモンド社)など。

著者

塚原新一(つかはら・しんいち)
株式会社ビデオリサーチ 調査業務局 調査業務統括部長。消費財メーカーの調査室長などを経て現職。法政大学大学院社会科学研究科修了。東京理科大学工学部第二部非常勤講師。

中村美生(なかむら・みお)
株式会社日本リサーチセンター グローバルマーケティング3部部長。津田塾大学 学芸学部卒。共著に『動き出した巨大マーケット ワーキング・マザーの消費パワー』(誠文堂新光社)。

三浦ふみ(みうら・ふみ)
株式会社インテージ マーケティングイノベーションユニット ソリューション開発部 マネージャー。法政大学大学院経営学研究科修了。

高山佳子(たかやま・よしこ)
株式会社インテージ マーケティングイノベーションユニット ソリューション開発部部長。新潟大学 人文学部卒。早稲田大学大学院商学研究科非常勤講師。

江島賢一郎(えじま・けんいちろう)
株式会社インテージ マーケティングソリューション第1ユニット カスタマーサービス1部マネージャー。明治学院大学大学院経済学研究科修了。

村上清幸(むらかみ・きよゆき)
株式会社インテージ マーケティングソリューション第2ユニット ユニットディレクター。茨城大学 人文学部卒。


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