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はじめに
リーダーの強さが国家の盛衰を決める時代
過小評価されがちな日本
「人」ベースでの存在感の薄い日本
「グローバル・マインド」
序章 なぜ優秀な日本人が世界で通用しないのか
「ひ弱」な日本人
「自分で決める人生」がエネルギーを生み出す
いったい誰のために生きているのか
自分の「ガバナンス」を変えて「己を知る」
グローバルに通用する思考力とは
第1章 職業選択に見る人生観
私の原点——人生を変えたマッキンゼー入社
親から勘当されかけた就職
下北沢の不動産屋さんのオバサン
人生最初の大決断 ── 「就職」
自分を「因数分解」する
アメリカへの強烈な好奇心と憧れ
誰も知らない金鉱を見つける ── マッキンゼーとの出会い
根拠のない思い込みの多い日本社会
助言者自身の思い込みに影響されない
新しい業界の黎明期に必要なスター
マッキンゼーでの猛烈特訓
ニューヨーク・ニューヨーク!
いざ、ハーバードへ
第2章 正解のない教育
ハーバードを通して見る世界の潮流
未知なものへの不安と好奇心
素晴らしき仲間との出会い
優秀な仲間は教育効果を倍増させる
「正解」のない教育
「雄弁」の功罪
「未来」を語る「言葉」のパワー
退路を断つことの大切さ
全人格的教育を目指すハーバード・コミュニティ
アメリカ留学組がつくる次世代のアジア
グローバル人材のわりやすい共通プラットフォーム=MBA
第3章 狩猟民族的資本主義の光と影
「顧客」の概念が消えてしまったウォール街
ゴールドマン・サックス
想像を絶する富
日本の資金力を必要としたウォール街
一九八〇年代のアメリカ産業の大構造転換に学ぶ
M&Aによる産業の活性化
アメリカを背負っていく新しい企業の胎動
企業を強くする本来の資本市場の論理
過当競争は日本企業の強さの無駄遣い
M&Aの総本山に飛び込む ── ファースト・ボストンへ入社
「人間挽肉機」にかけられる毎日
日本企業による初の敵対的買収に携わる
「敵対的」とはどういうことか
「アービトラージ屋」に変質し始めた投資銀行
「レバレッジ」と「IT」がつくる化け物
自己増殖する「アービトラージ屋」たち
サブプライム問題 ── 「証券化」は「事故米流通」と同じ
「顧客」の概念が失せたウォール街
ウォール街との決別
第4章 巨大なイノベーションの孵化器
アメリカの真の強さをシリコンバレーに見る
シリコンバレーとの出会い ── ギリアド・サイエンシズ社
たった一人での起業から年商四五〇〇億円企業が誕生
売上げゼロの会社が四〇〇億円調達
本当のリスク・キャピタルが存在しない日本
金は天下の回りもの ── 株式公開と企業売却
株式公開後も質素な一流の経営者たち
四〇歳でケイデンス社の日本法人社長に就任
初めての社長業の試練
新しいことを素早く学ぶ勉強法
最初の試練は人がらみ
「コンシステンシー」と「パーシステンシー」
シリコンバレーの風土 ── 人類進化の最前線
「成長」企業に吸い寄せられる優秀な人材
人材の高い流動性の弊害 ── 金で動く傭兵たち
フォーカスされた企業たち
デジタルの横風に攻撃される日本の垂直統合型ビジネスモデル
フォーカス企業の次の一手 ── プラットフォーム戦略
インターネット・バブルの功罪
消費者をエンパワーするインターネット
第5章 本格的社長業の試練
日本企業の国際競争力を高める使命
ヘッドハンターからの誘い
いざSAPへ
外部から登用された社長の使命
「顧客にとっての本当の価値」からビジネスを組み立てる
業界塗りつぶし作戦
トータル・エコシステム構築の大切さ ── 自分だけ儲けない
優秀な人材を集めるカギ ── 「企業ブランド」
外資系企業の社長に求められるもの
「割り切り」と「こだわり」のはっきりしない日本企業
業界単位で重複投資を避ける
なぜ日本から大きなソフトウェア企業が生まれないのか
次のチャレンジの模索へ
第6章 ブランドのつくり方
ルイ・ヴィトンと日本
ルイ・ヴィトンとの出会い
現代の皇帝 ── ベルナール・アルノー
「伝統」と「革新」の共存
売上最大化ではなく、ブランド価値最大化
「正統性」と「徹底した自前主義」
「リテール・イズ・ディテール」
大寺院を造っている石工
ブランドのつくり方 ── 日・米・欧比較
アメリカ発ブランド ── 我慢できず売上至上主義に走る
ヨーロッパ発ブランド ── 顧客ニーズを聞かない商品開発で「ワクワク感」をつくる
日本発ブランド ── 顧客のニーズ追従型ゆえにマージンが取れない
なぜ日本では高級ブランドが売れるのか
変わっていく日本の消費者
ヨーロッパとアジアと自分
第7章 グローバル・マインドで見た日本
アメリカとアジアに取り残されつつある日本
地の果てのユートピア、日本
強靭な遺伝子を持った日本人
日本に自然に「所属」している日本人
「心」をこめる文化
「どんなものにも魂が宿っている」という考え
「オペレーショナル・エクセレンス」の国
世界一うるさい日本の消費者
日本市場では日本企業に歯が立たない欧米企業
一〇%を切ってしまった日本市場の重要性
「名古屋化」する日本
アジアの新人類の台頭
マインドセットを変えなくてはならない日本人
第8章 グローバリゼーションと日本
「エクイティ資本」と「デジタル化」が起こす地殻変動
1. 「エクイティ資本」が起こすガバナンス革命
国境を超える「エクイティ資本」
エクイティ資本の提起するガバナンス問題
「会社は誰のものか」を議論しているのは日本人だけ
村上ファンドはコーポレート・ガバナンスを考える絶好の機会だった
日本人の持つガバナンス変化へのアレルギー
大きな変革の成功は、ガバナンスの変更を伴う
今の日本に求められるのは、ガバナンスから根こそぎ変える変革
敗者復活と社会の流動性の大切さ
2. 「デジタル化」が推進する国際分業
「デジタル化」で孤立する日本
「横型」を推進するアメリカと、「縦型」にこだわる日本
3. グローバリゼーションが提起するトレード・オフ
最大公約数の推進
柔道と大相撲に見る国際化の違い
道を究めるか、最大公約数か
武田の騎馬武者と織田の足軽鉄砲隊
4. 日本の採るべきグローバリゼーションへの対応
▼「構想力」を鍛える ——「現場至上主義」では真の大国にはなれない
「現場尊重」と「現場至上主義」の違い
レバレッジの効かない「現場至上主義」
変化に対応できない「現場至上主義」
未来を語れない「現場至上主義」
プラットフォーム構築力がカギ ── 「ミシュラン」と「ザガット」
金融資本主義の致命的欠点は「現場力」が弱いこと
日本には絶好のチャンスが回ってきた
▼日本発の「普遍的価値」を世界へアピールする
グローバリゼーションは、アメリカナイゼーションか
「元国籍」を売り物にしないグローバリゼーション
第9章 グローバル・マインドの実践
世界で通用する発想への転換
1. 「正解への呪縛」から逃れる教育の重要性
「確認」の文化
知らず知らずのうちに刷り込まれる、「誤りを犯すことへの恐怖」
「正解への呪縛」が根強い日本社会
リスクを取らないエリートが国を滅ぼす
問題自体を定義し、リスクを恐れない骨太な人材養成が急務
「個別解」の発見こそが教育の真の目的
受験制度の大改革が必要
「トライアンギュレーション」のすすめ
2. 英語力の弱さは今後致命的になる
英語はOS
英語は自分と異環境とのインターフェース
「正解への呪縛」は外国語学習には最悪
英語で発信できないリーダーの国は素通りされる
英語力が弱い人材は、組織の要職に就けないことを徹底する
英語力向上の秘訣
3. 日本人が勘違いしている「論理的思考力」
「論理的思考力」のカギは「説得性」
「思い込み」をベースにした論理は結論を間違う
「被害妄想」は論理的思考の大敵
「黒船」はもう日本にはやってこない
世界の舞台では「ディフェンシブ」な態度は大きな弱み
夕食時はテレビを消して、家族と一日の出来事を話そう
4. 「抗菌」よりも「免疫力」で真の強さをつくる
「抗菌グッズ」は日本独特の現象
五感の発達を妨げるメール文化
「抗菌グッズ」と「メール文化」の意味するもの
自分の人生に「多様性」を取り込もう
おわりに
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