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はじめに──豊かさを実感するために
第1章 脱グローバリゼーションのすすめ
1 グローバリゼーションと慢性的金融引き締め
日本経済の病に必要な治療法とは
グローバル化により期待される世界同水準の収益率
世界標準との相対化で進む「金融引き締め」
政府も企業もメない袖モを振らされる日本
資本コストへの意識を高める企業
高コストの自己資本強化より低コストの負債調達
2 創造の時代と自己資本比率の上昇
モノの豊かさより心の豊かさを求め始めた時代
企業の銀行離れと時価発行調達の浸透
急低下していく株主資本コスト
株主の発言力が強まっていく過程で起こったこと
3 株主資本コストの過小評価とバブル経済
「株主資本」という言葉の意味をあらためて考える
財務レバレッジの活用という歴史的転換
4 「三つの過剰」論という罠
「三つの過剰」には悪影響しかないのか
過剰は景気低迷の結果ではあるが原因ではない
5 資本政策転換が遅れたツケを払う人々
株主と経営者にだけ都合がいい制度
株主の評価基準はあくまで単純
誰もが株主になれるというわけではない
第2章 デフレ脱却への新戦略
1 史上最大の自由化としてのニクソン・ショック
ニクソン・ショックが世界経済にもたらしたもの
金利の振れ幅は歴史的には小さい
2 不確実性と株価形成の因果
株価は本当に金利の影響を受けるのか
金利と株価の相関は金利水準によって異なる
いつの世も不確実性に翻弄されてきたマーケット
3 ディスインフレは「正常」か「逸脱」か
市場の失敗と政府の失敗
インフレ・ターゲットの本来的な使用法
4 デフレは日本だけの問題ではない
「円高シンドローム」を振り払った「ミセス・ワタナベ」
常に安定する日米インフレ率「格差」
日本の財政赤字の維持可能性とインフレ
5 金融政策と資産インフレ
バブルかそうでないかの判断基準とは何か
高い資本コストを相殺するための低金利
第3章 構造改革の敵は誰か
1 構造改革とは何だったのか
相も変わらず豊かさが実感できない理由
購買力平価と死語になった内外価格差
2 生活者主権と構造改革
日本政府にとって大事なのは生活者より生産者
結局は同じところに帰る日本の政治
選挙の歴史が繰り返される理由
3 「新しい現実」と「新しい敵」
新たな生活者の敵は株主なのか
日本人の「体型」にあった資本政策を
時には効率よりも「好み」の問題が重視される
第4章 日本企業はいかに「生きる」べきか
1 世界に一つだけの日本株
世界市場との比較に意味があるのか
日本株をいつも正しく評価できているか
日本の投資家が恐れる外国人投資家は単純
2 日本株の「個性」を活かした投資法
一年後の景気局面ですら「神のみぞ知る」
政府の「月例経済報告」が実は頼りになる
3 グローバリゼーションで見えにくくなる世界経済
フラットではなく「氷山化」する世界
資本コスト、為替レートとも均一化する「恐ろしさ」
4 コイントスに揺れる為替と日本の運命
物価を調整した実質実効為替レートで見る
過剰な円安効果を享受してきた日本経済
5 デカップリングする日本株
TOPIX対S&P500の攻防を振り返る
脱グローバリゼーションで甦る日本株
おわりに
図表目次
索引
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