目次


頭のでき

決めるのは遺伝か、環境か


[目次] [著者紹介]


表紙




 ↑ページトップへ


第1章 知能の種類は一つではない

知能は遺伝に支配されているか
知能は環境によって大きく変わる
知能の定義とその測定方法
二種類のIQ
さまざまな知能
動機づけと達成──学業上の成功だけで職業上の成功は予測できない
IQが人生の成果を大きく左右する根拠


第2章 遺伝子はどれほど重要なのか


IQの遺伝性はそれほど高くない
遺伝、環境、IQ
遺伝子は環境による影響を誘発する
トルストイの幸福な家庭
遺伝性は母集団や環境によって異なる
家族環境の重要性を証明する実験
強い遺伝論者たちの誤解
遺伝性は可変性について何も語っていない


第3章 学校は人を賢くする


学校教育の長さとIQの高さの関係
学校一年分は年齢一年分の二倍も重要
「フリン効果」の原因は何か
われわれはどのようにして賢くなったのか
視覚的訓練による効果
類似下位検査の伸びが意味するもの
理解テストの伸びは何によるものか
算数の力が向上したのはなぜか
IQの伸びについて言えること


第4章 学校をさらによくするための方法


使う金額そのものは教育に何の意味も及ぼさない
バウチャーか、チャータースクールか
クラスの人数は少ないほうがよいか
教師の質はどれだけ重要か
一年生のときの担任教師が重要だという証拠
「効果的な学校」についての研究
教育研究を妨げる原因
総合的学校改革の試み
さまざまな指導法
研究のまとめ
カリキュラムの拡充──技術とIQへの影響
効果的な個別指導のルール


第5章 貧富の差は知能に大きな影響を及ぼす


社会階級と知能の関係
IQの向上を妨げる生物学的な環境要因
悪い影響をもたらす社会的な環境要因
階級間の経済格差が異常に大きいアメリカ
認知的文化の差
中流階級の育児──世の中の分析を促す
労働者階級の育児──工場のための社会化
環境の改善によって違いを生み出す余地は大きい


第6章 黒人と白人のIQ


知能に生まれつきの違いはあるのか
問題は遺伝子ではない
アメリカの黒人の成功を妨げるもの
黒人社会における二つの流れ
アメリカにおける黒人と「元黒人」のカースト制度
黒人とアイルランド系移民の歴史
カリブ人の文化資本──例外的な成功の鍵
育児法
貧しい黒人の子供のコミュニケーション
黒人と白人の家庭環境の違い


第7章 知能の差は縮められるのか


高い学力を生む力
幼児期の教育
ペリー就学前プログラム
ミルウォーキープロジェクト
ABCプログラム
学童期の介入
極めて重要な例外──「知識は力」プログラム(KIPP)
どんな成果が生まれたか
貧しいヒスパニックの高校数学
社会心理学者による安価な介入
大学が差を縮める
最大の教訓
差を縮めるための支出


第8章 アジア人のほうが賢いか


統計が示す事実
アジア人の成功への原動力
アジア人の動機づけは何が違うのか
自己向上という伝統
東洋の相互協調性と西洋の相互独立性
包括的な思考習慣と分析的な思考習慣
形式科学が、なぜ中国で生まれなかったのか
東洋人は技術者で、西洋人は科学者か


第9章 ユダヤ人の教育の秘密


ユダヤ人は知的活動で飛び抜けて成功している
ユダヤ人のIQ
大きな違いには遺伝が関係するのか
高いレベルの知的成果を上げた他の文化
ユダヤ人の知能に対する文化的説明


第10章 あなたの子供、そしてあなた自身の知能を高める


明らかな事柄
疑わしい事柄
身体的な事柄
流動性知能を訓練する
自制心の重要性
知能は変えられることを教える──そして懸命に勉強した子供を褒める
もとから報いのある活動に対して、褒美を与える「契約」をしない
効果的な指導
学校との関係について


エピローグ 知能と学力についてわかっていること


環境は知能の違いに大きな役割を果たす
社会階級の方程式に遺伝子が入り込む余地はない
自分の知能をコントロールできると信じることの効果


付録A 統計用語のインフォーマルな定義


付録B 黒人と白人のIQの違いは純粋に環境によるとする証拠


謝辞

解説

注記

引用文献

索引



 ↑ページトップへ



著者

リチャード・E・ニスベット(Richard E. Nisbett)
ミシガン大学心理学教授。アメリカ心理学会科学功労賞、アメリカ心理学協会ウィリアム・ジェームズ賞、グッゲンハイム・フェローシップ受賞。2002年、同世代の社会心理学者として初めて全米科学アカデミー会員に選ばれる。『木を見る西洋人 森を見る東洋人』(ダイヤモンド社)をはじめ、著書、論文多数。

訳者

水谷 淳(みずたに・じゅん)
翻訳家。東京大学理学部卒。博士(理学)。主な訳書に、『数学で身につける柔らかい思考力』(ダイヤモンド社)、『論理ノート』(ダイヤモンド社)、『歴史は「べき乗則」で動く』(早川書房)、『物理学天才列伝』(講談社ブルーバックス)、『もっとも美しい対称性』(日経BP社)、『ファーストマン』(ソフトバンククリエイティブ)などがある。


お問い合わせは、webmaster までお願いいたします。
1996 - 2003 DIAMOND, INC. All Rights Reserved.