やりなおす経済史
本当はよくわかっていない人の2時間で読む教養入門
やりなおす経済史
本当はよくわかっていない人の2時間で読む教養入門
書籍情報
- 蔭山克秀 著
- 定価:1760円(本体1600円+税10%)
- 発行年月:2014年10月
- 判型/造本:4/6並製
- 頁数:320
- ISBN:978-4-478-02895-7
内容紹介
経済ってこんなに面白かったのか!代ゼミの人気№1講師が教える、経済についてよく知らないまま社会人になってしまった人のための、マンガのようにすらすら読める、「経済史」学びなおし講座。世界恐慌、バブル崩壊、リーマンショック、ギリシア危機、アベノミクス……歴史の流れと「なぜ?」が一気にわかる!
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目次
はじめに──経済史は「欲望のドラマ」だ
講義の前に──1300年間のピカレスク・ロマン
第1章 8〜19世紀半ば
今の弱肉強食社会はどのように生まれたのか?
封建制/絶対王政/産業革命/資本主義の誕生
“オレ様”が支配する封建制度
田舎親分となった国王の逆襲劇
新しい組長が権力維持のためにやった経済活動とは?
「重商主義」ではなぜ、東インド会社がえこひいきされたのか?
「資本家」と「労働者」を生み出した囲い込み運動
資本主義を一気に開花させた原動力「産業革命」
ぶっちぎりに強いイギリスが進めた弱肉強食の経済とは?
夜警国家──経済が強い国ほど政治はショボい
第2章 19世紀半ば〜1918年
国獲りゲーム勃発! 新たな領土を求める仁義なき戦い
自由放任経済/パックス・ブリタニカ/帝国主義/第一次世界大戦
弱肉強食社会はやっぱり賛否両論
イギリスが仕掛ける「自由貿易屋」と「暴力商会」という二つの顔
いつの間にか「世界の銀行」になったイギリスではジェントルマンが大人気
コワモテ欧米列強がアジアにすごむ「帝国主義」
日米がついに“国獲りゲーム”に参戦
金持ち若頭のアメリカが世界に殴り出る
ロシアが転じて、ついに抗争勃発!
「3C政策」と「3B政策」でぶつかる列強のにらみ合い
領土を獲れ! 欲につられて世界が入り乱れるバトルロイヤルへ
第3章 1919〜1945年
やっぱりカネ、カネだ! カネの流れを巡って史上最大の抗争へ
バブル/世界恐慌/金本位制崩壊/ブロック経済/第二次世界大戦
さあ、ドイツからGNP20年分をむしり取れ!
他国が戦うほど対岸の火事で儲かるアメリカのしたたかさ
戦勝国、敗戦国ともにボロボロでストレスは最高潮へ
特需景気からバブル、そして崩壊へと向かうアメリカ経済
ケインズ経済学を実践したアメリカの「恐慌対策」やいかに?
世界標準の通貨システム「金本位制」とは?
金本位制は全然ダイジョーブじゃなかった!
ブロック経済は戦争へのカウントダウン
日独伊の「持たざる国」が戦争へと向かった理由
結局、第二次世界大戦の経済的要因とは何か?
第4章 1940年代後半
ついに組長交代! 戦後を牛耳るジャイアン体制とは?
IMF/GATT体制/米ドル本位制
戦後の世界経済を牛耳る「ブレトン・ウッズ体制」
IMFは世界の通貨体制の守り神だ!
怪力自慢のアメリカよ、世界の通貨を守ってくれ
取り立ては闇金並みのIBRD
GATTは「自由貿易体制」の守り神
貿易の障害物は「関税障壁」と「非関税障壁」の2つ
「俺らのこと嫌いなのか?」は戦争要因
ラウンド交渉では、のび太とジャイアンの密室交渉にしない
第5章 1940年代後半〜1960年代
一触即発で抗争間近!? 東西組長のにらみ合い
パックス・アメリカーナ/マーシャル・プラン/朝鮮戦争特需/冷戦/金プール制
「パックス・アメリカーナ」──世界の覇者となったアメリカ
冷戦を見越したアメリカのしたたかな「野良犬」対策
ガリオアとエロアで、日本もしっぽを振ってアメリカの犬となる
「世界食堂」のメシ炊きは、アメリカだけに任せられるか?
子飼いの日欧がいつの間にかライバルに
ドル売りを加速させた「キューバ危機」と「ベトナム戦争」
信用ガタ落ちのアメリカを「金プール制」で支えよう
「第三の通貨」でドルをぐるぐる回せ!
第6章 1970年代
親分負傷で戦々恐々! 世界をのみ込む新たな資本主義の妖怪
変動相場制/石油危機/世界同時不況/新自由主義/欧州共同体(EC)
「ニクソン・ショック」でアメリカがついにギブアップ宣言!?
スミソニアン協定──日本よ、親分のために死んでくれ
日本は犬死にして、結局「変動相場制」へ移行
第一次石油危機──これで日本の高度成長は完全に死んだ
第二次石油危機──第一次に学んだ日本とそうでない世界
資本主義の妖怪にはケインズ経済学では太刀打ちできない
新自由主義──ニュータイプの「小さな政府」
イギリス的な新自由主義「サッチャリズム」
オジキたちも負けずに欧州の経済統合をめざす
第7章 1980年代
若頭も組長に立候補!? 死に体の親分を踏みつける日本の下剋上
レーガノミクス/日米貿易摩擦/バブル
「レーガノミクス」──強いアメリカじゃなきゃイヤだ!
不死鳥のごとくよみがえった日本の「集中豪雨型輸出」攻撃
親分に胸ぐらつかまれた「ジャパン・バッシング」
日本よ、オヤジのためにもう一度死んでくれ!
輸出大国日本も、とうとう年貢の納めどきか!?
日銀の大胆な「公定歩合2.5%」という離れワザ
日本が景気回復したら必ず値上がりする二つを狙え!
NTT株でついに狂乱のバブル時代が幕を開ける
庶民はとにかく株、株、株。空前の株ブームが到来
4000万円の土地を担保に8000万円を借りる!?
実体経済は置いてけぼりの危うさ
バブル期の地価総額は、日本1個でアメリカ3個分!?
リース会社も金を貸す「ノンバンク」
泥沼にはまった伏魔殿の「住専」
不動産投資にジャブジャブ注がれた農協マネーがバブルを助長
公定歩合6%で一気に金利上昇、そしてバブルは弾けた
第8章 1990年代
カネが分ける新旧の明暗!? グローバル化する抗争劇の勃発
バブル崩壊/冷戦終結/欧州統合/統一通貨 ユーロ/ITバブル/アジア通貨危機
時間差で気づいたバブル崩壊の足音
未曽有の危機に病根は断ち切れず、国債ジャブジャブ状態
銀行には担保があるのに、なぜ回収不能?
利権の温床「住専」になんと公的資金を注入
急速に進む「謎の円高」の正体とは?
銀行はパンドラの箱を押さえ続ける死刑執行人
国民をますます追い込む財政構造
山一・拓銀・長銀破綻! ついに崩れ落ちた日本の金融機関
「ソ連解体」「ドイツ統一」──米ソの歩み寄りと冷戦の終結
東西ドイツはボルトとイチローの足の速さくらい違う
アメリカに対抗するオジキたちは果たして一つになれるのか?
冷戦は終わっても、東西ではまだしこりが残る欧州統一
ニューエコノミーで息を吹き返した親分はバブルへGO!
アジア通貨危機──ヘッジファンドが一国の経済をムチャクチャにする
第9章 2000年代
親分は重体、オジキは仲間割れで、抗争は血みどろ地獄へ
ITバブル崩壊/リーマン・ショック/世界同時不況/ギリシア問題
なぜ、親分のもとに世界中から投機資金が流れ込んだのか?
人類がこれまでシャブをうまく使えたことはない
40代の独身ニートに4000万円の住宅ローンを組めるか?
リーマンブラザーズが「即死」した理由とは?
リーマン・ショックは世界をどう混乱させたか?
ギリシア問題でズタボロになった日米欧の“最弱争い”
“ブタ野郎”どもが世界経済を壊す「ソブリン危機」
ダメな扶養家族が多い「ヨーロッパ合衆国」は一体どうなる?
第10章 2000年代
ついに世代交代!? ニューフェイスが続々組長に立候補
BRICsの台頭
毛沢東は革命の天才だが、国づくりは下手くそ
国をメチャクチャにした「文化大革命」
鄧小平が市場原理を導入した「改革・開放」政策
江沢民の政策はどこからどう見ても資本主義
日本人にはよくわかる「バブルの予感」
眠れる獅子が抱える恐ろしいチャイナ・リスク
黒帯の日本は、これから巨漢の白帯1年生にバンバン投げられる!?
グローバル化する経済の新旧・仁義なき戦い
勉三さんにとって多国間交渉が難しい理由
ブランド力のある日本のコメを世界へ!
第11章 2001年〜現在
瀕死の日本はアベノミクスで再起できるか?
小泉政権/ポスト小泉政権/民主党政権/アベノミクス
小泉政権時代──「痛みを伴う改革」で緊縮財政・不良債権処理
ポスト小泉──安倍・福田・麻生は人気不足だバラマキだ
民主党政権時代──「埋蔵金」や「事業仕分け」とは何だったのか?
「アベノミクス」──「3本の矢」で、そろそろ日本を再興してくれ
巻末付録 主要な経済学説
おわりに
著者
蔭山克秀(かげやま・かつひで)
代々木ゼミナールで圧倒的な人気を誇る公民科No.1講師。政経だけでなく倫理、現代社会もこなし、3科目すべての講義がサテライン衛星授業として、全国の各代ゼミ校舎に映像配信されている。語り口の軽妙さ、板書の確かさ、内容の面白さとわかりやすさで他の追随を許さず、生徒たちからも「先生の授業だけ別次元」と高い評価を受ける。参考書や問題集の執筆も非常に多く、合計20冊近く刊行されている。代表作は『人物で読み解くセンター倫理』『蔭山のセンター現代社会』(以上、学研教育出版)、『蔭山克秀の政治経済が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)など。なお本書にも書いてあるが、大学時代は麻雀とパチスロに熱中しすぎて3年留年。おかげで就職活動がバブル崩壊元年にずれ込んで凍死するという、絵に描いたようなクズ学生だった。その後、塾講師を経て代々木ゼミナール講師に。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。愛媛県新居浜市出身。
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