知られざる競争優位
ネスレはなぜCSVに挑戦するのか
知られざる競争優位
ネスレはなぜCSVに挑戦するのか
書籍情報
- フリードヘルム・シュヴァルツ 著/石原 薫 訳
- 定価:2200円(本体2000円+税10%)
- 発行年月:2016年04月
- 判型/造本:46並製
- 頁数:260
- ISBN:978-4-478-02870-4
内容紹介
マイケル・ポーター教授が提唱し、世界的に大きな注目を浴びる経営理論「CSV(共通価値の創造)」は、ピーター・ブラベックにヒントを得たと言われている。本書では、CSR(企業の社会的責任)の先にある理論の実践者であり、世界最大の食品会社ネスレでトップを務める賢者の哲学が明かされる。
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目次
クラウス・シュワブによるまえがき
ピーター・ブラベック゠レッツマットによる序文
第1章 ネスレ主催の朝食会
ダボス会議のもう1つの顔
ダボス会議のもう1つの目玉、朝食会
実は資源、食糧より深刻な「水問題」
水資源管理は、グローバル企業のエゴなのか
ボトルウォーターを禁止しても問題は解決されない
column 本物の責任感を持った企業ステーツマン
── 世界経済フォーラム創設者 クラウス・シュワブに聞く
第2章 トップへの道
グローバル企業の後継者はこうして選ばれた
ブラベックが後継者候補に加わった日
中南米での17年間が、その後の礎となった
輸出品メーカーを消費材メーカーに変える荒業
国有企業からどうやって新会社は生まれたか
CEOと会長、兼任を巡るバッシング
何事も運任せにしない ── 計画的な後継者選び
「ネスレ マネジメント及びリーダーシップの基本原則」
企業のリーダーと、登山のリーダーの共通項
マネジャーとリーダーの最大の違い
column 中南米時代での経験が生きている
── メキシコ元大統領 エルネスト・セディージョに聞く
column 2人が合意に達しなかった議題はない
── ネスレ元取締役会長 ライナー・E・グートに聞く
column 最高の後継者を選ぶことができた
── ネスレグループ前CEO ヘルムート・マウハー
第3章 未来に向けた“青写真”
ブランド再構築、新たな戦略領域、組織変革
ブランドとマーケティングを刷新する
ネスレの競争力を強化するための“四本柱”
巨大組織の大改編 ── 巨大タンカーから機動的な船隊へ
すべての社員に情報を
ベンチマーキングより、他社とのギャップを創造せよ
「ウエルネス企業」という概念
column 地に両足がついたビジョナリスト
── ロシュ元CEO フリッツ・ゲルバー
第4章 頂上に立てば、遠くまで見渡せる
ブラベックの情熱、そして横顔
成功とは、よい結果を繰り返すこと
ティリチミール登山での悲劇
山登りに対するあくなき情熱
企業家のような指揮者に学ぶ
スイス人よりもスイス人らしい、オーストリア人
政治的に正しいことよりも、自分の考えのほうが重要
健康、幸福、生活満足度の時代へ
企業は先頭に立って変化を起こすべし
最良の情報は現地にある
与えられた仕事を楽しめば、人より少しいい仕事ができる
column 本当に勇気のある人
── ザルツブルク音楽祭元総裁 ヘルガ・ラープル゠シュタットラーに聞く
column オーストリアへの多大な貢献
── オーストリア元首相 ヴォルフガング・シュッセルに聞く
column 多文化企業はスイスに合っている
── スイス連邦元大統領 ドリス・ロイタードに聞く
column 前向きさ、自制、自由
── スイス再保険元会長、クレディ・スイス元会長 ウォルター・B・キールホルツ
第5章 CSV ── 共通価値の創造
ネスレはなぜCSVに挑戦するのか
金融危機の引き金は、投資銀行家より、むしろ米国の政治家である
未来を憂う
目に見えないものが重要 ── ネスレ・プラス
ネスレにとってのCSVの重要性
信用は具体的な行動からのみ生まれる
透明性の高い企業を目指すネスレ
column 画一的な解決策ではなく、思考を促す
── 国連官民連携プログラム代表 アミル・ドサルに聞く
column 力を合わせれば全員が勝者になれることを証明した
── ハーバード・ビジネス・スクール教授 マイケル・E・ポーターに聞く
column 他者を犠牲にした繁栄はあり得ない
── ノーベル平和賞受賞/元国連事務総長 コフィ・アナンに聞く
第6章 ブラベックの次なる使命
ネスレはウエルビーイング企業を目指すのか
栄養不良より過体重が多い世界
栄養問題をいかに解決するか
ウエルビーイング企業となるか
著者
フリードヘルム・シュヴァルツ(Friedhelm Schwarz)
1951年生まれ。ノンフィクション作家。欧州在住。政財界を動かす人々やそれを揺るがす出来事など、社会経済的テーマに関心を持つ。2000年に出版されたネスレに関する最初の著書『Nestlé: Macht durch Nahrung(ネスレ ── 食による力)』は、英語版『Nestlé: The Secrets of Food, Trust and Globalization』(2002年5月発刊)など各国語に翻訳されている。
訳者
石原 薫(Kaoru Ishihara)
翻訳家。主な訳書に『デザイン思考の教科書』(日経BP社)、『We Own the City』『シビックエコノミー』(以上、フィルムアート社)、『ピクサー流 創造するちから』『よい製品とは何か』(以上、ダイヤモンド社)、『未来をつくる資本主義』(英治出版)、『Sustainable Design』(ビー・エヌ・エヌ新社)など。
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